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僕がラムを好きになったのは、あるイベントに参加した時からだった。
そのイベントはお酒とは全然関係ないものだったのだけれど、概ね本題が終わり、海に沈む眩しい夕焼けを眺めていた時、とある方がラムの瓶をかざして僕のところに来てくれ、「どうです、一杯」と勧めてくれた。
僕はそれまで特段好きなお酒というものが無く、何かの集まりで乾杯となればビールを、ワインを、ウイスキーをと、勧められるまま、周りと同じものを口にしていた。
そしてそれらのお酒に対して、さしたる感想もなかったし、そのような状況の中ではラムは登場してこなかった。
しかしその時、グラスに注いでもらったそのラムを口元に持ってきたところで、僕は心底驚いた。
なんて素敵な香りなんだろう。
一瞬で甘い夢の中に深く溶け入ってしまったような不思議な気持ちに包まれ、僕はそのラムを注いでくれた方を呆然と見返した。
その方は僕に優しく微笑みながら、ラムの入った自分のグラスを軽く掲げた。
促された僕は、琥珀色をしたそのラムを口に含み、そのまろやかな甘さと、とりどりの香りを感じた。
これまでのどんなお酒とも全く違っていた。
ラムは夕焼けの紅と一緒になって、僕をすっかり満たしてしまった。
そうして僕はすっかりラムの虜になった。
このブログでは、そんな僕が飲んだラムを紹介し、インプレッションしてみようと思う。
みなさんの参考になれば幸いです。