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三木清は地元出身の哲学者としてよく広報などに名前が挙がっているにもかかわらず一度も、何も読んだことがない。それ以前に「哲学書」を読んだことがない。「哲学書を読まないのが哲学」等と屁理屈を並べて。それでもやはり一つぐらい読むべきかも知れないと思い直した。
やっぱり読みにくかった。 半分義務感で読んでいるわけだから、まあ気の進まない宿題を手がけているようなものだが、理科系の論文に比べると、やはり一文が長い。ギリシア語ともドイツ語とも判別のつかないような言葉が出てくるけれどもいちいち調べるのも面倒である。また青空文庫特有の事情で元の文言を説明する部分まであるので読みにくさに輪をかける。
割り切るべきだ。わかるところだけ読めればいい、と。何にしろ、書物全部を覚えることは絶対出来ない。自分が賛成できるところと、反省するところだけ読めばいい。古典の哲学なんて、それでいいじゃないかと。そうなれば賛成できるところは楽しいし、反省するところは深刻に読む。
「人はどこから来てどこへ行くのか」永遠のテーマだが「親から生まれて子を育て、無に帰る」DNAは子供が引き継ぐ。微生物から人間まで同じだ。
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