ワインと絵画がある生活

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2006.02.08

エルミタージュの旅　パート３

カテゴリ：国内、国外美術館を巡る旅

３日目　エカテリーナ宮殿

　白銀の雪道を歩いてゆくと忽然と白とブルーの建物が姿を現す。漫画から抜け出したような鮮やかな外観。写真で見てもきれいだけど、実物は大きいだけに迫力満点です。

雪景色のエカテリーナ宮殿

　入場するときは、オーバーシューズとも言うべき、靴の上にかぶせる布製の袋を着用します。モザイクの床があるので内部を保護するためです。とっても滑ります。

　白地に金色の装飾。館内はきらびやか。「目もくらむばかり」という表現があるけど、これはまさしくエカテリーナ宮殿のためにあるような形容詞。かつて始皇帝は、自分専用の一人称として「朕」という言葉を生み出したけど、まさにそんな感じです。

大広間

中央の青いのは昔のストーブ

額縁の中央が日本から贈られた陶器
日本の陶器

テーブルウェアがセッティングされた食堂っぽい部屋がたくさんあります

部屋ごとにデザインや色調も違います
部屋ごとに色が違う

　有名な琥珀の間。壁面全部に琥珀が張られています。また２点ほどある宝石を使ったモザイク画は見事！　ものすごく精密なためモザイク画に見えません。

　全館的に写真ＯＫなのですが琥珀の間だけはＮＧです。ただし隣の部屋から撮るのはＯＫという、いい加減なルールです（隣の部屋からでは一部しか見えません）。これはガイドブックを売るための策略でしょうか。売店には、全館のガイドブック以外に、琥珀の間だけのガイドブックが売られています。

琥珀の間の隣からのぞいた風景
隣が琥珀の間

　ランチは市内へ移動しキエフ風カツレツとボルシチ。旅行客向けのレストランながら、なかなかおいしゅうございました。

　早くホテルに戻ったので散歩。地元の人が利用する市場を歩く。その後たくさんのアルコールがある店を発見。品物の名前を、小さな窓口に告げて買うシステムのため、どうやって買うか悩む（指さしが通じない）。すると大きなロシア人男性から話しかけられる。

　ロシア語なのでまったく会話が成立しないながらも、買いたいものは伝わったようだ。クリスタルのパチもののようなスパークリングが欲しかったのですが、それよりもっといいものがあると進められたものを購入（勧められた方が安い）。９０ルーブル（３６０円）なり。国内産のワインは、だいたいこのくらいの価格帯です。

　目的を果たし、ホテルへ帰ろうとひたすら歩くと、なんか風景が違います。買い物をしているあいだにすっかり日が落ち、方向感覚がすっかり麻痺。ヒー！

　３０分以上さまよったすえに困り果て、通りがかりの老人に声をかけることにする。ホテルの宿泊カードを見せたところ「あっち」といわれ一安心。無事帰還。カードキー式のホテルに救われました。

　ちなみにサンクトペテルブルグの治安は相当良いです。夜でも親子連れや女性が歩いています。

　夕食は昨日と同じ中華屋。豚肉を辛く煮た料理とチャーハン、ビール。昨日も遅かったけど、今日もなかなか出てきません。ホールに６人もいるのに１人でつくっているかのような遅さ。最後の料理が出てきたのは入店１時間２０分後。

言葉について
　基本的に通じるのはロシア語だけです。英語が使えるのは、ホテルのフロントや外国人向けのおみやげ屋、外国人向けのレストランだけです。ホテルでもフロント以外は厳しいです。

　表記は、ほとんど「キリル文字」を利用したロシア語です。たまに商品名や店名に英語がある程度です。キリル文字はほとんどアルファベットに変換可能で、たとえばキリル文字「P」はアルファベットの「R」に相当します。帰るときには結構読めるようになったのですが、一度英語に変換するので、すらすら読むことは困難です（もちろんロシア語特有のルールも存在）。

　おみやげ関連のお店は、日本語が話せる人がいることが多いです。また観光地の一部、たとえばエルミタージュのパンフレット売り場など、日本人向け商品を扱っているところでは、例外的に数字程度の日本語は話せるようです。

　ビックリしたのは彼らの商売っ気の高さ。エルミタージュ内にあるオフィシャルな売店でありながら、われわれが近づくと、さっと日本語版の本を取り出し、必死に勧めてきます。
"How much is it?"
と聞くと
「５０ドル」

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