ワルディーの京都案内

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2015/08/18
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テーマ: 癌(3527)
カテゴリ: 癌治療情報
 朝日新聞 2015年1月20日の記事です。


昨年10月、神奈川県平塚市のSNさん(74)は車のハンドルを握り、山梨県にある奈良田温泉に向かっていた。助手席と後部座席には、大学時代の後輩ら3人が乗っていた。同じ「旅好き」という共通点を持つ仲間たちだ。

 「紅葉には少し早かったなあ」「あと1週間後ぐらいだったらよかったかもな」。少し色づき始めた木々の葉を眺めた。

 温泉からは山々が望め、肌に吸い付くような柔らかな湯が心地よかった。湯船はあまり大きくないが、お湯が「ばんばん」出ている。人の出入りは少なく、少しひなびた雰囲気。どれもSNさんの好みだった。

 「人生最高の湯、でした」

 SNさんの左の下腹部には人工肛門(こうもん)(ストーマ)がある。直腸を切除後、人工的につくられた便の出口だ。出口にはパウチと呼ばれる袋がつけてある。便はそこで受け、たまったらトイレに流す。温泉に入る前はパウチを空にする。パウチはぬれても大丈夫な素材でできていて、入浴中も漏れ出る心配はない。

 ストーマとの付き合いはもう、5年が過ぎた。

 高校の教員を定年退職して9年が過ぎた2009年7月。持病の痔(じ)を診てもらおうと、近くの肛門科に足を運んだ。診察してくれた医師の表情が変わった。「家族を呼んでください」

 「がんの可能性がある」。妻のFNさん(69)とともに、医師から伝えられた。言葉の意味が、すんなりと入ってこなかった。

 SNさんはそれまで大きな病気を経験したことはなかった。体力には自信があった。大学時代は旅のサークルに入り、登山やスキーを楽しんだ。富士山にも登った。30年以上の教員生活に幕を閉じた後も、大好きな山に登り元気に生活していた。

 「自分が、がん?」「まさか」

 2日後、紹介された大学病院を受診した。詳しい検査を受けた後、医師から「直腸がんです」と告げられた。進行度を表すステージは「3」。0~4の5段階のうち、2番目に進行度が高かった。リンパ節転移の疑いがあった。

 「自分の人生は、もはやこれまでだ」。SNさんはそう思った。


写真:山梨の奈良田温泉を旅行するSNさん(右)=昨年10月






(患者さんとご家族のお名前はイニシャル表示に変えさせていただきました。写真掲載も控えさせていただきました。)


 私の6クール目の抗がん剤治療が終わってMRIを撮ったころの連載です。

 がんになって他のがんのことも色々見聞きするようになり、ストーマ(人工肛門)というものがあることを知りました。



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最終更新日  2018/09/20 06:28:34 AM
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