MILD NOVEL

MILD NOVEL

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ビンギー6756

ビンギー6756

カレンダー

コメント新着

王様@ 潮 吹 きジェットw サチにバ イ ブ突っ込んだ状態でジェット…
佳野裕也 @ 平凡な俺の平凡じゃない日々 冒頭から全て読ませていただきました。 …
亞民 @ つぶUちゃゃだょー そっかぁ・・・ネタねー そうだょね。…
ビンギー6756 @ ええ はいそれもひとつの意味かもしれません、…
佳野裕也 @ ふむ 意味、私なりに考えてみたんですが、 だ…

フリーページ

2006.11.01
XML
テーマ: 短編を作る(405)
カテゴリ: 短編小説


「先生!大丈夫ですよね、良行は大丈夫ですよね!?」
「分りません、しかしこちら側もできる限りのことはしてみます」
おーおー急いでる急いでる、そんなことしなくても後4時間で死ぬんだよ。
そんなことを思っているうちに良行の手術が始まった。
それにしてもガンの手術ってどうやるんだろ、俺のときなんかすぐに死んじまって手術なんかする暇もなかったもんな。
「早く放射能治療の準備だ」
放射能治療?遅すぎるだろ、そういうのはもっと前からやっとけっていまやっても何も意味ないと思うけどな。
まあ医者もやらないよりはましだと思ってるのだろうか、でも後で治療代を払えとか言ってくるんだろうなあ、可哀想に。
 良行の手術が始まってから約3時間が経過した、あと1時間、そろそろ準備するか。
良行の近くに行き顔を見てみるともうほとんど生気は無い、
「お兄ちゃん、僕はもう死んじゃったの?」
良行の声がした、ふと顔を上げると良行の魂がそこにいた。
「ねえ、僕はもう死んだの?」
「いや、まだ死んではいない、まだあと50分くらいあるがどうする?もう魂を肉体から狩るか?」
良行は少し悩んだ顔をしてこう言った。
「お母さんに言いたいんだけど、できるかな?」
「できない事は無い、お前が肉体に戻り、本気で母親に何かを言いたいと強く思えば何秒かは意識が戻るぞ」
「やってみる」
そういった良行は自分の肉体に戻っていった。
「お・・お母・・さ・・・ん」
良行の意識が戻った、早く言ってしまえ時間が無いぞ。
「良行!大丈夫だからね絶対大丈夫だからね!」
そんな気休めはいいから早く言わせてやれよ。
なぜか俺まで焦ってしまった。
「お・・・母さん・・・あり・・がと・・う、僕・・本・・当に幸・・せだった・・よ、い・・つも見て・・いるから・・ね」
「良行!なに言ってるの!そんなこと・・・そんな子といわないでちょうだい!!」
「お母・・さんげ・・ん・・ガハ!」
良行の意識が無くなった。
「良行!?良行!よしゆきーー!!」
「ピー」
良行の心臓が停止したやっと出番だ。
「良行、最後までいえなかったな、残念か?」
「うん、でも言いたい事は伝わったと思うから、お母さんにいつまでも元気でいてほしいって言う願いは・・・」
「もう時間が無い、行くぞ」
「・・・うん、・・・あのさ」
「もう時間が無い、その続きはあとで聞く、行くぞ」
「スパ!」
俺の鎌が、良行の肉体と魂をつなげる糸を切った。
「これで大丈夫、あとは黄泉の国に行けばいいだけだ」
「うん・・・」
良行は下を見ている、下では良行の母親が泣き叫んでいる。
「あのさ・・・」
「何だ?」
「死んだあとの仕事にさ、人を見守る仕事ってあるの?」
「さあな、仕事はいろいろだ、あるかもしれない。どうしてだ?」
良行は下を見た、良行の目から何かが落ちた。
「大事な人を見守る事ができたら・・・素敵だと思うんだ」
 俺は何も言わず代わりに良行のほうを見て微笑んでやった。
「行くぞ」
「うん」
俺たちは空の上にある光に向かって飛んでいった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.11.01 18:04:53
コメント(1) | コメントを書く
[短編小説] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: