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2006.12.07
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カテゴリ: 長編小説


朝、いつものように自分の席に座ってボーッとするのが日課だ。
いや日課と言うか我が学校には職員室と保健室と図書室以外には、クーラーどころか扇風機も無いのだ、だから無駄に動いたり喋ったりすると余計暑くなるので出来る限り動かない事にしているたとえ北大路が話しかけても。
最近では小学校にも扇風機があると言うのに、小学校に負けてどうするんだ中学机に座って授業を受ける約六時間ずっとそんなことを考えている。
8時35分、少し送れて担任の蝦下が教室に入ってきた。
蝦下は今年入ってきた新任の先生だ、クラスでの自己紹介のとき
「先生はあのエビちゃんこと蛯原友里と一文字違いだ蝦さんと呼んでくれ」
と言ってこの二年四組全体を氷河期状態まで陥れた先生だ。
そんな蝦下の後ろに続いて泉中学校の生徒であろう学生が歩いてきた。
皆どことなく暗い顔をしている、まだ泉中半焼事件から立ち直ってないのだろうか。
 自己紹介も無難に終わり、泉中の生徒には質問の嵐が降りかかっていた(8割北大路だが)
俺の隣の席が空いてるという理由で隣に泉中から来た生徒がそこの席になっている。
その子の名前は滝川秋(たきかわしゅう)というらしい。
 それにしても一時間目からずっと寝ている。何でこの暑さの中こんなに寝れるのか、家で寝てないのだろうか?そうか、こいつも家に冷房器具がなくて夜は寝れないのだな。仲間だ。
勝手な想像をめぐらせて
その滝川はいつも寝てたまに起きたと思うと、ノートに何かを書き込んでいる、
黒板をうつしてるのではないと言うことは確かである。
先生が近くに来てもまるっきり無視、さすが泉中の生徒と言ったところか
4時間目が終わる5分前、いつもなら終わるのが待ちどうしいのだが、
この日は俺の人生の汚点とも言える日のスタートを切る秒読みが始まっていたのである。
 4時間目が終わって、さあやっと昼飯だと思い、給食係が給食を運んできた、
給食を運んでいるときまだノートに何かを書き込んでいた滝川が急に叫んで
机と椅子が激しく前と後ろに転がった、その瞬間このクラスは言葉を失っていた。
3分くらい皆何も言わなかっただろう、そして滝川は一人喋りだした。
「やったやった、おい磯辺、五月雨、ついに完成したぞ」
滝川は興奮しながら二人の名を呼んだ。
「えっ!ついに完成したのね」
滝川に呼ばれた五月雨水穂(さみだれみずほ)と
「やっと行動に移せるではないか」
そしてもう一人磯辺雅史(いそべまさし)の2人が滝川と同じテンションになった
そのわけの分からんハイテンション振りときたら北大路もはるかに越えていたかもしれない。いや越えていた俺の隣にいた北大路もこの時ばかりは言葉を失っていたのだ、
三分間何も喋らないこいつを見るのは初めてかもしれない。
 あの三人が何か喋っている時俺の隣で口が開いたままだった北大路が
制服を掴んでやけに小さい声で話しかけてきた。
「ねえねえ、あの人たち何やってんの?」
「俺が知るもんかあいつらに聞けばいいじゃないか」
冗談で言ってみると、北大路は信じられん行動に出た、しかも俺をも巻き込んで。
「そうだなよし聞いてみよう、そうだミノも一緒に行こうぜ」
冗談じゃないお前一人で行ってくれよ俺にはそんな度胸は無いぞ
「一人で行くのは怖いじゃんか、でもこういうことわざもあるよ」
どんなことわざだ言ってみろよ。
「赤信号皆でわたると怖くない。」
北大路はそんな事を言い出した、確かに聞いたことはあるけども、しかしもしかしたら今俺たちは巨大トラクターが猛スピードで走ってくるのにそれを無視して赤信号をわたっているのかもしれんのだぞ、そんなことをするのは
自殺願望を持っている奴か、よっぽどの無神経だ。
「まあまあもしかしたらただの旅行か何かの計画かもしれないじゃないか」
そうだといいんだが、だがたかが旅行の計画が完成したくらいであそこまで大騒ぎするか?北大路は俺の答えも聞かずに腕を引っ張りトラクターの方へと進んでいった。
「ねえ何の計画ができたの?」
ストレートに聞き出そうとした北大路に滝川は迷惑そうな顔をして
「ああ、お前らには関係の無い話だよ、ささ戻った戻った」
そうさせてもらおうと帰ろうと体を後ろに向けようとするが北大路は そうはさせてくれなかった、俺の襟を掴んでなおも聞き出そうとする、何でそんなに聞き出したいんだ好奇心旺盛にも限度があるぞ。
 「なあ教えてよー同じクラスメートだろー。ねえ、ねえ、ねーえ」
 そんな聞き方で教えてくれるわけが無いだろうがもっと考えろよ。
心の中でそんなことをつぶやいていると滝川たちは俺の考えを打ち砕いてくれた
「分かったよ、そんなに聞きたいのなら教えてやるよ」
なんだって。なんであんな聞き方で教えてやる気になるんだ俺がおかしいのか?
「・・でっそっちの方は?」
「いや、俺は・・」
「こいつも聞きたいに決まっているじゃないですかー。あっそうだ自己紹介が
まだだったけ。俺は・・」。
「うるさい。」
黙って聞いていた磯部が放っておくといつまでも続きそうな北大路のだべりを一刀両断した。
ごもっともな意見だと思う。
「あ、・・・そうですか」
北大路は自分の自己紹介を「うるさい」の一言で止められ
 何を言っていいのか分からないと言う顔をしている。
しかし北大路はめげずに、
「なんてこと言うんですかー、僕の自己紹介を、うるさいの一言で止められちゃかなわないですよクラスメートといえば家族同様じゃないですか、なのにそんな言い方は・・・」
 その時磯辺が北大路のマシンガントークについにキレたのか
「うるせー!その辺で止めねーとマジでぶっ飛ばすぞコラー!」
と怒鳴りながら右の拳を振りかざした。
「ひっ!」
北大路は軽い悲鳴を上げながら今だ唖然としているクラスメートの方に背中を向けずに逃げて行った、俺もつられて一緒に逃げて行った。
そんな俺たちを見て滝川達は二分くらい話して給食も食べずに堂々と早退して行った。
担任の蝦下が遅れて入ってきて三人分の席が開いているのにきずいたがあえて何も言わず大盛りの給食を黙々と食べていた。
 北大路はというと、何を言っていいのか分からない顔をしながら給食をチビチビ食べていた。
 その日の放課後、俺はその日の放課後きた大路は俺に
「なんか俺悪いこといった?」
知るか、自分で考えろ、ちょっと考えると20個は思いつくだろ、北大路はため息を吐きまたうつむくそんなことが分かれるまで続いた。
 まあたまにはこんな静かな下校も新鮮でいいかなと思いながら我が家の敷居をまたいだ。





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最終更新日  2006.12.29 20:04:58
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