2009.09.23
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先日外出した時、偶然エスプレッソのカフェをみつけて、おもわず入ってみました。そんな時は、取りあえずいつもエスプレッソとカプチーノ頼みます。

出てきたエスプレッソは、明るくて爽やかで僕がイメージするエスプレッソの魅力が小さなカップにいっぱいで、ご機嫌でした。素材の良さ、的確な焙煎、ベストな抽出。優秀なバリスタさんでも、僕の感覚ではほんの少し過抽出なエスプレッソばかりなんです。すると、スペシャルティコーヒーの持っている明るさや爽やかさが隠れてしまうんです。しかし、そこからほんの2秒3秒調節すると…焙煎で水分抜きが甘かったり、ロースティング工程の甘さでデベロップ不足だったりすると、ボディがなく弱い味わいになってしまうので、どうしても少し過抽出に慣れてしまうんだと思います。

で、素晴らしいエスプレッソに出会って、嬉しいやら、感心するやら、でした。

カプチーノも美味しかったのですが…スペシャルティコーヒーの香りや甘さ、ボディ感がもっと可能性あるように感じました。抽出の問題か焙煎の問題かは分かりませんでしたが。

エスプレッソは濃縮されているので、慣れるまでカッピングが難しいんですね。

そんなこんなで、「コーヒーの焙煎を考える(25)」は「味のしくみ」から、

*香りをつくる物質(香りの正体)乾熱調理「糖類のカラメル化」の続きです。

-脂肪の加熱と香り

同じサラダ油でも、ドレッシングの香りとフライの香りとでは油の風味が大きく異なる。


いずれも、油が加熱されることにより、新たな香りが生まれるから。

この香りは、脂肪が加熱された時の複雑な化学反応によってできるもの。

脂肪を構成する成分の一部が分解されて香りの材料になる。
そして、その香りは脂肪を構成している脂肪酸の種類によって異なる。

また、加熱により発生する脂肪の香りは、加熱が空気に触れているような表面近くと、空気に触れていない内部かによっても異なる。

この脂肪が加熱されて生まれる香りも、糖類と同じように、200℃を越えるとよくない香りとなってしまう。
といって、あまり温度が低すぎては化学変化がおこらない。

よい香りが生まれる適温は少なくとも、150℃以上、ふつうは170~180℃である。

この脂肪分が加熱されて生まれるよい香りを

ディープフライフレーバー(deep fry flavor)と呼んでいる。
ディープフライとは、たっぷりの油を使った揚げ物。これら揚げ物の香りから名前がついた。


ディープフライフレーバーでした。

温度が高くても、低くても、よい香りにならないということは、焙煎する人はみな経験することだと思います。

さらに、この温度はある一点で加えれば良いのではなく、
ある程度の時間が必要だということが重要になってきます。

で、焙煎工程をどこ(何度)からどこ(何度)までと判断し、


しかも、その誤差はどの程度まで大丈夫なのか?

その基準が的確であれば、あとは日常的にコントロールするスキルがあれば安定した焙煎ができます。

安定しないと、検証が大雑把になりますから、
何年、何十年焙煎しても、レベルアップが難しくなります。

勿論、基準が見当違いなら、おなじように堂々巡りです。

基準ができていない、或は見当違いだと、
デジタルで自動的にデータとっても、
全自動のシステムがあっても、
まったく意味ないです。

次回は、メラノイジンです。





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Last updated  2009.09.23 14:53:38
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