毎朝30分弱歩いて通勤していますが…その6時頃、ほんとに明るくなってきました。途中田んぼも通りますが…最近田んぼの土が掘り起こされて…冬の終わりを感じます、コートがいらなくなる日が待ち遠しいです。
先週日曜息子が2週間のコスタリカとグアテマラの産地訪問から帰り…通常の仕事に戻りました。仕事の合間にコスタリカの風の強さとか、シェードツリー(日陰樹)が無いことやら…少しずつ話しを聞いています。常連さんにも産地のことを聞かれているようです。
3年目の産地訪問なので…色々と細かいところまで感じているようですが…スペシャルティコーヒーは年々進化や産地の事情等変わっていっています。
さかもとこーひーがスペシャルティコーヒーに出会い、取り組んだのが2000年前後ですが…その頃は産地も手探り状態でした。その後、スペシャルティコーヒーの基準が産地にも広まりました。
最近は進化と言いますか…品種やら精選方法やら色々と新しいものが出て来ています。進化と同時に…差別化が進んでいるんだと思ってます。
スペシャルティコーヒーの産地も農園も増えて…そこは商売ですから…差別化をして強みを作っていきたいのでしょう。しかし、どんな業種でも一緒で差別化の落とし穴が待っています。
差別化を繰り返すと…お客不在になってしまいやすいということです。本来はお客の為…今迄の商品の至らないところを進化や変化させて差別化がお客の満足や価値に繋がるのが理想的ですが…うっかりすると、お客不在で競合との差別化に進んでしまいがちです。これは成功している大企業でもはまりやすい落とし穴ですね…どうしてもお客よりも競合にフォーカスしがちです。
スペシャルティコーヒーでも…品種やら精選方法で差別化を繰り返すと…お客不在になりがちだと思ってます。生産者の方は一生懸命なんでしょうが…熱心にスペシャルティコーヒーに取り組んでいるインポーターやロースター、カフェは基本マニアックな体質があるので…珍しい、新しい素材に出会うと嬉しくなってしまうのもです。
が、その珍しい、新しい魅力は誰が感じるのか?…大切なことだと思ってます。差別化を繰り返すと…喜んでいるのは業界人とマニアだけとなってしまうのが怖いです。それは生産者にも跳ね返っていきますしね。まぁ、単価の高い商売ならそれもOKなんですが…、コーヒーはそれほど高く無い誰でも親しめるものなので要注意だと思います。
そんなこんなで…日本スペシャルティコーヒー協会のスペシャルティコーヒーの定義があります。
その補足に…3.日本人がおいしいと感じるコーヒーの風味特性を研究課題とする。…とあります。この「日本人がおいしいと感じる~」…これこそがスペシャルティコーヒーのおいしさの基本なんじゃないかと…。
定義のはじめには…スペシャルティコーヒーとはどんなコーヒーか…消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。…とあります。
消費者(コーヒーを飲む人)が美味しいと評価して満足するコーヒー…まぁ、僕としては…消費者と言うとコンシューマーで不特定多数のイメージですから…不特定多数の消費者がおいしいと評価することを基本にすると…不味く無いコーヒーにつながっていくので…消費者では無くて…顧客、カスタマー、特定少数ととらえないと…際立つ、素晴らしいおいしさにはつながらないと思ってます。
際立つ、素晴らしいおいしさになればなるほど…好みがはっきりとでてきますので…ある人には感動的な魅力が別に人にはよくわからない味わいとなることは珍しく無いと思います。
なので日本人…というよりも、自店の顧客にとってのおいしさ、際立つ素晴らしい魅力をイメージすることが大切なんじゃないかと長年思ってきました。
スペシャルティコーヒーに踏み込んで17年…もうすぐ20年…最初の10年はひたすら普通で無い際立った魅力のスペシャルティコーヒーのご紹介や際立つ魅力を自分の身体と一体化して自由自在に使いこなせることにフォーカスしてきました。
その頃は通販がほとんどでしたので…さかもとこーひーやスペシャルティコーヒーに興味があるお客さんばかりでしたので…普通で無い際立った魅力が上手くいってました。
そして…おゆみ野店に移転して地域のお客様と毎日お話しするようになり…スペシャルティコーヒーの大切な原則…お客様が美味しいと評価して、満足するコーヒーであることの大切を実感し…様々なお好みのお客様に素直に美味しいと実感し、満足してもらえるクオリティや魅力を考えてきました。
さかもとこーひーの常連さんにとって…「とびっきり普通に美味しいこーひー」や「際立つ魅力のこーひー」…さらに「カフェ」や「レストラン」で魅力的なこーひー…「日本人がおいしいと感じるスペシャルティコーヒー?」を考えています。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
「夏の月」 2024.06.25
「ブラジル・パッセイオ」 2024.06.24
「特上アイスコーヒー」 2024.05.23
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