くずみ さくやのダイエット&SnowMan好きブログ

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久住咲夜

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2008.02.09
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カテゴリ: BLコミックス
お話や挿絵では何度も見ていますが、山田ユギ先生のコミックスを


「ありえない二人」
山田ユギ先生
竹書房



一点もののカバンが縁で知り合った鞄職人の鈴木とwebデザイナーの北原。
正反対の性格の二人だったが、意外にもウマが合い、鈴木の工房にふたりでいるのが
日常となっていた。
互いが互いを意識し始めた時、二人の間に存在する思いがけない事実が明らかに!?



読みやすく、さっぱりした雰囲気ばかりで良いな~と思います
だから、ちょっと物足りないじゃないけれど、あまりにも簡潔に綺麗に作られていて
上手くまとまりすぎていて、でも読み手としてはもっと気持ちが知りたいと言うか
読んでいて面白いのだけど、人物の感情は伝わらなくてちょっと不満、みたいな(汗)
こうきたか~!という設定だけど、無難に行ってしまったような...。

でもさらっと読むには、やっぱり読みやすいし、面白いんですよね~。
雰囲気は裏切らないというか、完成されたのを読むという感じで。


「ありえない二人」
タイトル作ですが、最初読んだときは「おおっ!」と思えたのですが、全体的に見ると
どうしても影が薄いお話に思ってしまいます(苦笑)
設定がびっくりするような方へ行くかな!?と思ったら、上手くまとめちゃったような。

色々素敵なのだけど、色々何かもったいなくて。

最初、感想サイトさんで見たときは兄弟設定かなと思ってしまっていたのですが、
北原の父親と再婚した女性が連れてきた子供が鈴木で、
血は繋がらないふたりなのですが、同じ父親をもったことでひとつ絆が生まれていて
北原は鈴木のしぐさに、父親を重ねてみていて

なんですけど、余韻は残らないんですよね~。
なんでだろう?
良いお話だとは読んでいるときは思うのだけど、次のお話が始まれば一瞬で忘れちゃう。
うーん、もったいないなぁ。
でも、完璧にまとまっているから何がもったいないかが解らないのよね(苦笑)


「死ぬまえにやっておきたいこと」
このお話たちのなかでは、一番好きかな?
学生時代は同棲までしていたのに、突然ちゃんとした理由を言わず出て行った受(隆生)と
出て行ったのは他の男の元へ行ったのだと
当時を苦い思い出として残りつつも忙しくも在り来たりな人生を過ごしている攻(義彦)の
再会のお話なのですが、
真面目な義彦をつまらない男だと昔も今もからかって翻弄しながらも、本当は最期は
一緒にいたいと隆生が思っているのが甘酸っぱいやら、可愛いやら(笑)
義彦を「ごはんとみそ汁」と表現していて、
最後は豪華な料理のような男と一緒にいる!と宣言しながらも、それは口先だけで。

常に強気でいながらも、こころの中では隆生は自分が誘うまではノーマルだった義彦への
想いを、このままでいいのかと迷っていたのが切なくて。

突然、義彦の前に現れた隆生は昔のようにからかいながら飄々としているのですが、
義彦は一緒に住んでいた部屋から引越しをしていなかったり、
ふたりでソファを見て、当時を思い出したり、隆生は鍵をずっと持ってたり
言葉では酷く昔を否定しても、本当は今でも想っていたり

色々とお約束な場面なんですけど、とん、とんっと切ないのが一個ずつ胸にたまって
いくようで、やるせない気持ちになっていきます
頑なな義彦の態度に、隆生は当時のことを謝って、部屋から出て行こうとするのですが
肩を掴んで振り向かせて、力任せにキスをするのがすごく想いの強さが伝わってきて。

「死ぬまえにやっておきたいこと」という言葉と、突然現れた隆生を重ね合わせて
焦った義彦は再び消えた隆生を探し出して、ゆっくりとふたりで話すうちに
何故あの時、理由を言わずに隆生が出て行ったかが判明するのですが、それも
相手を想うからこその選択で、
さくやは、理由を言ってしまえば良かったのにと思ってしまいますが、そのことで
相手の将来を縛るかもしれないという不安は、
そう簡単な話じゃないのだろうなと切々と思いました。

隆生が再び義彦の前に現れたきっかけのおじいちゃんのお話は、なんとも言えないけれど
幸せとも不幸せとも、悪いとも思えないものだけど、理解できる痛みと切なさで。
これは、言葉で色々いうよりも
コミックスの場面を読んでいただきたいなぁとすごく思います
というか、このお話自体、ふたりの気持ちの間とか、雰囲気が文字では伝わらないもの
だと思うので、漫画を読んでこそ伝わるんじゃないかなと思います

誤解もわだかまりも全部消えた後、義彦は隆生にキスをするのですが
切なさがいっぱいでも、山田ユギ先生らしいちょっとした明るい洒落で終わりつつ
でも内心義彦は「(きっかけが)無ければ出てかなかったと言わないと許さない」
「人生最期の日はあの部屋に閉じ込めてやる」と思っていて
どことなく、流されているだけの情けない感じに描かれている義彦の
想いの強さがはっきりと伝わって、嬉しくなりました。
隆生のほうが行動も言動も大きく描かれているので、どうしても隆生がひとり
頑張っているように見えてしまったので。

目の前から消えたときも
「学生時代ならまだしも、女性と付き合える義彦を自分の事で悩ませたくない」と
いうのが、本音なのがやるせなくて。

でもこうに内心だけで思ってるから、隆生は義彦の想いに自信がもてなかったのだと
思っちゃいますが(苦笑)
すごくお互い想っているって頭では解っていても、義彦って頼りないというか。
でも、これからは絶対幸せが待っているふたりだなと、思えるラストでした

なんだか、受けが攻めのために自分を悪く見せてまで身を引こうとするのが
さくやには新鮮でした。(攻めの身勝手な言い分では、よくあるけど)
これもまとまりすぎているお話ですが、大好きです。


「ああ爆弾」
元々ノーマルなふたりが出会って恋になるお話しなのですが、よく攻めの女性とかは
描かれますが、このお話は受けも以前付き合っていた女性への未練が描かれていて
歳相応の男性同士、受けも攻めも対等という感じがして好感が持てるお話でした
でも、どちらかというとインパクトと勢い重視のコメディーという感じなので
読んでもらってこそ伝わるという感じかな?
楽しいのだけど、ちょっと欲求に生々しくて下品?(笑)

すごく真っ直ぐな純愛だと想いますが、
ちょっとした攻めの軽さも苦手なさくや(どうしようもないなぁ~・苦笑)には、
お互いしかいないと伝わるけれど、何の気持ちは無いとはいえ
平気で元彼女と飲みに行ったり、知り合いの女性が酔っていたとはいえ
キスされていたりする攻めは......嫌いかな(汗)
些細な事だけれどね。
そういう変なちっちゃなこだわりを持ってしまうさくやはそう思ってしまうけれど
このお話はたくさんの方が面白いと言うお話なんだろうと思います


「檻」
ちなみに、購入した目当てはこのお話でした(笑)
「山田ユギ先生の監禁もの!?」とびっくりして購入ボタンをぽちっ!
でもすごく色々な意味でさっぱりしていてダークじゃありませんでしたが。

学生時代、柴田というおとなしい同級生から常に視線を向けられていた前崎は
見ていると解っていながらわざと女の子とキスしたり、こちらを柴田が意識しているのを
弄んで楽しいゲームをするように哂っていましたが、ある日転校が決まった日に
思いつめた柴田に教室で襲われそうになり、その強い想いに一瞬悦びを感じた前崎は
焦って手酷い言葉で傷付けます。

数年後、親の一族が経営する会社に勤めている前崎の前に
突然見知らぬ男が「柴田の弟」だと、前崎のせいで兄はしんでしまったのだと言って
連れ去られ、強引に復讐だと襲われてしまいます
柴田の顔すら思い出せない前崎は、信じられず戸惑いますが
抵抗しつつも当時からかい、酷い言葉を投げかけた後悔から負い目を感じてしまいます

しかし、「柴田の弟」は実は裏の人間で会社の相続問題をめぐりおじに拉致するように
頼まれたと知った前崎は失望し、もうどうでもいいと抵抗するのをあきらめますが
近づくために柴田の名前を使ったと正体を明かしつつ、依頼内容がばれて失敗だし
抵抗しないのはつまらないと、おじの声が入った依頼テープや色々な証拠を前崎に渡し
大切な会議に間に合うように会社に送られますが

男が運転する車の中で、ぽつぽつと会話をするうちに、
光があたる横顔が、学生時代に見た教室での「柴田」の顔と重なります

会社に送ってもらい、にこやかに男は別れの言葉をいいますが
相手が誰か解った前崎はキスと「死ぬなよ」の言葉を言い、振り返ることなく
会社に入り、柴田は組織を裏切り逃げる身になりながら
もう少し生きようと涙します。

...好き。(笑)
いや、言ってしまえば
気づいた前崎が柴田と逃げるとか、柴田を匿うとか今後を期待したいけれど
お互い「愛情」は無いんですよね...多分。
柴田はあるかもしれないけど、でも想い出を引きずっているというのが前提だろうし。
前崎も後悔からの同情が大きいと思うもん。

愛ではないけれど、色々な思いが重なってしまって
愛情のようにさくやは見えてしまっているけど、
そんな綺麗なものではない、ときっぱりと描かれているのが解るので。

本音は、ふたりでもう少し一緒にいて欲しいと思うけど
そうならないのは当然で、ちょっとした偶然で再会したんだと思うけど...
うーん、なんとも言えないんだなぁ...。
このままだと、前崎の未来は予想つくけど、柴田は最悪...消されてしまうだろうし。

明るい道をたどる人間は明るいまま、いったん暗い道を行ってしまえばという感じで
やるせないなぁ。

もう少し、頭ではありえないと思っているけど、救済できないものかな~。
たとえ微妙な思いだとしても、あまりにも報われないというか。
(報われないというのは、思いって言うのではなくて柴田の人生的に)
とても綺麗なラストで納得できるんだけど...心残りがむくむくと生まれてしまって。
でも、これ以上は無いとも思えるのよね(苦笑)
変に監禁ものにありがちなラストの甘さがないからこそ、読後もさっぱりしているし
想いがそう簡単に生まれるわけが無いんだから。
でも...でもなぁ(笑)

ふたりが二度と交流することはないだろうけれど、未来を願ってしまう
それこそ、恩人なんだから柴田の行方を前崎が探したり...ありえないけどっ!
しかも前崎の方が抱かれてはいるけど攻めっぽいし(笑)
キスシーンを見せた時ショックで物陰から逃げる柴田を「ニヤリ」と哂ったりする
場面は小悪魔ちゃんって感じでしたけどね
...そんな可愛いものじゃないな(苦笑)


山田ユギ先生ってどうしても山田先生だと違和感があってフルネームにしちゃう(笑)
「ユギ」っていうお名前のインパクトが強いからかな
色々と山田ユギ先生の、読みたいコミックスはあるのですが、どうも躊躇って
しまうんですよね...なんとなく完成されちゃっているというか。
面白くて当たり前というか。
だから、遠くから想っていたいというか(どんな気持ち・苦笑)

あと、ある意味リアルなのも、理由かな。
純愛も心変わりも、全て描かれる先生だから、読むと楽しいけどショック受けるのが
怖いのかも(笑)
でも今回の本は全て読みやすくてテーマも簡単ではっきりしていて、いいなと思いました





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Last updated  2008.02.09 18:27:26


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