Sep 2, 2004
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初夏から秋にかけて、戸外が過ごし易いと知り、
駅や街角に現われる、弾き語りの輩を見るのが嫌いだった。
天候さえも自分の都合に合わせて、
言いたい事が伝えられないのは、
嘘だと思ったから。

だから僕は、冬の空の元で歌った。
身震いがし、手が凍て付いてギターも弾けない。
ひどい時には弦が弾けて指先が切れる。

言いたい事もなく歌っていた。
走り去る車中から、1円玉を投げつけられたこともあった。
人から見れば、僕は夏の輩と差異がない。

いつかはプロになるだなんて思っていた。

取りたてた努力もしないまま、
僕の夢は終った。
その事実を受け止めた日のことを
今でも鮮明に覚えている。
当時、それも冬の最中に寒空に突っ立って
白と赤の旗を振っていた頃、
幾夜も眠れない夜を過ごした。

そう決めたのは、二十歳の時で
私は今も音楽をやっている。

「捨てたものはまた拾う事が出来る。
亡くしたものは返って来ない。」

誰かが言ってた。

今は分かる。

*****





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Last updated  Sep 2, 2004 11:31:51 AM
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さとう4632

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Mr浅草魂 @ 佐藤さん コンニチワ 黒須です。  久々にメールいれます。貴兄のホムペよ…

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