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2009.05.23
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カテゴリ: 山手線の猫
猫はずっと回っている山手線の電車の中で変わりゆく風景を座席にちょこんと座って見ていた。

しばらくすると秋葉原の駅から、一人の女の子が電車の中へ入ってきた。

メイドの服を来た高校生くらいの女の子だ。

女の子は猫を見つけると猫の隣にちょこんと座り同じように窓の景色を見た。

「何を見ているの?猫さん。」

猫は女の子を少し見るとまた窓の景色を見た。

子供のように猫も彼女も窓向きに座っていた。

「私ね。もう疲れちゃった。仕事の途中で逃げ出してきちゃったの。」

女の子は不安でいっぱいになった。





人間に捨てられた猫と仕事を捨てたメイド娘。

人はなんでも捨てたがる。家を捨て、親を捨て、子供を捨て、恋人を捨て、妻や夫を捨て、仕事を捨て、ペットを捨て、ゴミを捨てて・・・・。その先は何が残るのだろうか・・・・。

まるでたまねぎである。むいていったら最後は何も残らないのではないのか。

そんな女の子の不安を知ってか知らずか猫はニャーと鳴いた。

女の子は少し微笑み、猫の頭を撫でるのであった。

「私もきっと時代から捨てられるのね。やめてよかったのかもしれない。」

(どうにかなるさ)と猫が言ったような気がした。






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Last updated  2009.05.23 23:15:49
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