いつか南の島へ
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ここ数年、年越し蕎麦を食べて元旦の真夜中に初詣に行っているがずっと気になっていることがあった。神社が静かなのだ。だいたい何処の神社も元旦0:00前から初詣の参拝客が並びはじめると思うが、昔は列が途切れてもずーっとお神楽が鳴りつづけていたものだ。あたしの田舎じゃ薄暗い境内に松明が焚かれて、それだけで普段はめったに近寄らない神社がより厳かに感じられ、神様と自分の距離感みたいなものを肌で感じた。ところが、最近毎年言っている神社では、3年前を最後にお神楽が聞こえなくなった。それはどうも近所に遠慮してのことらしい。別に行った神社でも聞こえなかった。坊主をしているダーリンの友達が言うには、彼が勤めている寺では除夜の鐘を撞かないそうだ。それも近所に配慮してのことらしい。ほんとかよー。まあ全部が全部じゃないだろうけれど、昔は鎮守の森に守られていた神社も今は人里に入り込んでしまっていて、というより、人が神様のすぐ際にまで近寄っていったのだろうけれど、神様の方が人間に気を使わなければならなくなったということか。ああ、我がニッポンもこれまでなのだろうか。神社のすぐ側の路上にはアイドリングしたままの違法駐車の列ができている。たった年に一度の祭事にこうむるめでたい迷惑も我慢ならないご近所と、その反対側に対峙する他人の迷惑を顧みない自分勝手なアイドリング車。なんだか年の初めから悲しくなってきた。一つだけ、南線神社で振舞われたお神酒が慰めてくれた。「お神酒いかがですか」とテントに招き入れられて、多分氏子の皆さんだろう、年配のお爺さんたちが参拝客にお神酒を注いでいる。そこに並んだ好々爺の、裸電球に照らされてか酔いで火照ったか知らんが、てらてらと輝いた、なんとめでたき笑顔だったことか。まさに七福神が勢ぞろいして、福を招いているようだった。「きっといつか福がくる。何事も前向きに、笑って暮らせよ」と肩を叩かれているような気がした。ほんとに良かった。そう、「笑う門には福来る」。2004年はこれで行こう。笑って過ごせる一年となりますように。
2004.01.01
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