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オーウェン@ <1973年>映画「セルピコ」 こんにちは。いつも楽しく、またワクワク…

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2012年06月01日
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にあんちゃん.jpg


監督=今村昌平    脚色=池田一朗、今村昌平
原作=安本末子    企画=坂上静翁
撮影=姫田真佐久   美術=中村公彦
音楽=黛 敏郎     録音=橋本文雄
照明=岩木保夫    編集=丹治睦夫

【キャスト】
長門裕之=安本喜一 松尾嘉代=安本良子 沖村 武=安本高一  前田暁子=安本末子
北林谷栄=坂田の婆 西村 晃=北村五郎 田中敬子=妻菊枝   小沢昭一=金山春夫

浜村 純=西脇    山岡久乃=妻せい  大滝秀治=いりこ屋   芦田伸介=鉱業所長
穂積隆信=桐野先生 吉行和子=堀かな子 岸 輝子=かな子の母 二谷英明=松岡亮一

【あらすじ】
昭和28年(1953年)春  佐賀県鶴ノ鼻炭鉱が舞台

ストライキが行われているさなか・・・・
「安本」一家の大黒柱である炭鉱夫の父親が死んで葬儀が行われている

残されたのは20才になった『喜一』と『良子』『高一』『末子』の四人の子供たち

安本一家が住んでいる山の長屋の人たち、皆 その日暮しの苦しい生活をしている

長屋の子供たちは学校へ弁当も満足には持っていけない

「源五郎」の口添えで臨時工で働いていた「喜一」も人員整理され 無職となった

一家共倒れを防ぐため「高一」と「末子」を「源五郎」宅にあずけ、


しかし、「源五郎」家でも生活は苦しく「末子」が栄養失調に・・・・
そして、長屋で赤痢が発生、「末子」も罹病した

やがて、会社は 廃坑を宣言  人々はやむなく家をたたみ 山を下りていく

「高一」と「末子」は『閔』さんの家に引きとられたが・・・・
あまりにも汚ない堀立小屋で異臭もひどく、夜逃げして炭鉱に戻った



「喜一」は 佐賀のパチンコ屋に就職した

保健所の『かな子』は 東京に転勤になった許婚者を追って鉱山から去った

「高一」は アルバイトの金で 東京へ行ったが・・・・
東京で 自転車屋に雇ってくれるよう頼むが すぐ警察に通報され 
保護され 故郷に連れ戻されてしまう

  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この映画の原作者は、
小学生だった「安本末子」さんがノートに書き続けた
小学校3年生から5年生までと 中学1年生のときに書いた日記です

映画の中でも暗示されてますが この4人兄弟は日本で生まれたのですが、
実は「安本」さん 出身は朝鮮全羅南道宝城郡という所だそうです

後にTVで その後の『にあんちゃん』が放映され 今は幸せに暮らしているとのこと
売れた本の印税で「末子」ちゃんは早稲田大学へ進学 結婚 茨城県日立市に住んでおり
「にあんちゃん」の「高一」君も 慶応大学へ進学し、出版社で活躍されたとのことです
   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、この映画の重要な背景となっている炭鉱について・・・・
明治以降、石炭が、日本の近代化、工業化を支えてきました
さらに、石炭は、戦闘機や軍艦の材料である鉄の生産や 燃料に不可欠の戦略物資で
太平洋戦争が激化、炭鉱には増産が強く求められ、労働者は24時間体制で働いていました

戦況が悪化すると 熟練の炭鉱労働者までが戦場に駆り出され、
その不足を補うため 朝鮮半島などから徴用され 多くの人々が炭鉱で働くことになりました

また、資材の少ない一方で増産を優先するあまり、安全対策がなおざりにされ、
落盤事故なども続発 戦時中、日本各地の炭鉱で 多数の労働者が死傷しました

終戦後、炭鉱は復員してきた元兵士を労働力として吸収、戦後の日本の復興を支えることとなりましたが 昭和30年代、主要エネルギー源が石炭から石油へ転換されて
石炭の需要は急速になくなり、各地の炭鉱は次々に閉山していきました
   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

このように 映画を構成する背景を知っていると その内容に深みが増します

でも 原作者は小学生の女の子の日記ですから そんな社会問題を訴えてる訳ではりません
毎日の生活の見たまま 感じたままを 日記に綴っていただけなのですから・・・・

それだけに この映画が発する強烈なメッセージは ストレートに観客に響きます
両親を亡くした4人の兄弟姉妹 極貧の中 逞しく自力で生きてゆく姿 熱く響きます

今 話題になってる生活保護支援の給付金問題・・・・なんという 変わりよう
どんなに努力しても どうにもならない究極の貧乏暮らしにこそ 生活保護支援はある筈

この映画の主人公「にあんちゃん」こと「高一」役(仲村武)と
妹で この日記を書いた「末子」役の「前田暁子」の 自然な演技が素晴らしい

そして 長兄「喜一」役は 昨年の5月に亡くなった「長門裕之」 25才の時で
内向的なのだが 楽しいことが好き  長兄としての責任感から妹弟達に応えようと
しかし どうにもならないイラつきで苦悩する姿が 凄くイイ 

若々しい 顔・姿が なんとなく誰かに似てる・・・・そうだ サザンの桑田佳祐
ということは?・・・・長男の 若い頃に面影が・・・・(又、ジジイの思い込み)

「北林谷栄」の朝鮮人バアチャン役が メチャメチャ嵌ってて・・・・流石 上手い!
それに対抗してたのが「小沢昭一」 この人も こんな風な役はパーフェクト演技

その他「殿山泰司」「吉行和子」「西村晃」等が脇を堅めて隙を見せません

大きく時代が変わりゆく炭鉱の街を描いた作品 古典名作映画として永久保存版です

   ::::::::::::::::::::::::::::::
鉢植えで咲いてる 大きく紫色の提灯袋をさげた「ほたるぶくろ・螢袋」
ほたるぶくろ.jpg
オイラ的花言葉:「経世済民」(けいせいさいみん)
         *世を治め、民の苦しみを救う
          また、そのような立派な政治  *『経済』の語源
         (何時の時代でも 政治の基本はコレ)





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最終更新日  2012年06月04日 07時15分37秒
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