眠れない夜のおつまみ

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2006/04/11
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悲しそうな顔の金髪のヤンキー姿の私を、普通の大学生の私は見つめていた。
私とは別の人生を歩いて死んでしまった、もう一人の私。
それが彼女だ。
私だって、両親のいざこざに何度道を反れようと思ったことか。
けれど、いつも考え直して自分を抑えていた。
自分の人生は物足りなくて不満ばかり抱いていたけれど、彼女を見ていると私のマイナス面ばかり引き受けてしまったようで哀れに見えた。
胡坐をかいて座っていた彼女が突然「歩かないか?」と私を誘って立ち上がった。
私は頷いて彼女の差し出す手を握って立ち上がった。
どこに行く当てもないのだか、じっとしていると言うのも難しいのだ。

「あたしの人生は後悔してる。あんたは満足してる?」
その言葉にドキッとして一瞬足が止まった。
「私だって、全部満足している人生じゃないわ。」
彼女は私をじっと見て
「あたし、あんたみたいになりたかったよ。もう少し勉強もしてさ、大学生になってさ・・・。でも、こんな事生きてる時はつっぱってたからさ、ちっとも思わなかった。」
とぽつりと言った。
考えると奇妙である。自分が自分を羨ましがったり、哀れんだりしているのだから。
一体、いつになったら向こうの世界と繋がるのだろう。
しかし、本当にここに来る前の世界に戻れるのだろうか?
「ねぇ。本当に向こうに戻れるのかな?」
「あんたは心配しなくてもいいさ。絶対戻れるよ。」

「どうしてそう思う?」
「あんたは、まだ死んでないからさ。チャンスが来たら絶対戻れるさ。でも、以前と全く同じ世界に戻れるかは保障は出来ないけどね。」
「やっぱり、以前と全く同じには無理なのかな・・・。」
不安げになる私に
「大丈夫さ。戻った時には、きっとここでの出来事なんて忘れちまってるだろうからさ。」

「ありがとう。」
そう私が言うとまた彼女は優しく笑った。
姿からでは分からない彼女の優しい面を見れた気がした。
私達はいくら歩いても地平線がはるか向こうに見えるだけで、何も変わらなかった。
彼女には、どう見えているのだろう?果てしない宇宙の中に私達2人だけが浮かんでいるように見えているのだろうか?
頭の中にいろんなことが浮かんでは消えていくが、歩く足を2人とも止めようとはしなかった。
何となく先に進めば何かがありそうだと、淡い期待感だけを頼りにしていたのだと思う。
それに、かなり歩いたはずなのに全く疲労感がないのだから不思議である。
「全然疲れないけど、あなたも大丈夫なの?」
「大丈夫さ。ここの空間では疲労感は無いらしい。だって、あたしはあんたをこっちに引き寄せた時、かなり飛ばされちまって、あんたの所に辿りつくまでかなり歩いたんだ。」
「飛ばされたの?」
私が聞くとコクリと彼女は頷いた。
「かなり強くフ吹っ飛ばされたけど、この通り大丈夫さ。あたしは死んでるから大丈夫なんだろうか?」
「でも、よく私の場所が分かったのね。」
「なんでだろ?よく分からないけど。歩いていったらあんたに会えた。」
「そんなもんなのかなぁ・・・。」
「あたし達、見た目は違うけど一応同じ人間なんだし。引き寄せられたりするんじゃないの?」
そんな話をしていた時に、急に突風が私達を襲った。
立っているのもやっとで、前も見れないほどの強い風だったがそれは一瞬で終わった。
咄嗟に体中に入った力をゆっくり抜きながら目を開けると、遠くに光の柱のようなものが現れていた。
「あれ、何?」
私が聞くと彼女は
「あれって、向こうに繋がってる入り口だよ!」
と走り出したので、私も後を追って走った。
私達は力の限り走った。走って、走って、走り続けた。
でも、なかなかあの光の柱には近づかない。
早く行かないと帰れないんじゃないか、と思うとなかなか近づけない事が悔しくて泣けてきて涙が止まらなくなってしまった。
「何泣いてるんだよ!馬鹿!」
彼女が振り返って私を罵倒する。
そして2度目の手を差し出してくれた。
私は、その強さに満ちた手に自分の手を重ねた。
彼女はしっかりと私の手を掴み力強く私を引っ張って連れて行ってくれる。
私には無いものを彼女は持っていた。
無我夢中で走って、今まで感じなかった疲労感がどっと押し寄せてきた。
息は切れ切れに、足はもうガクガクである。
でも、走るのをやめるわけにはいかない。
チャンスを逃がすわけにはいかないのだ。
いつまでも、ここにいる訳にはいかないのだ。
2人は手をしっかり繋いで光の柱に向かって走り続けた。




                            <つづく>



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*****ちょっと一言*****

文章がいつもに増して荒いですね・・・。(汗)
もっと上手く書きたいです。あは。





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Last updated  2006/04/13 01:01:30 AM
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