青空と木洩れ日
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縫い糸って洋裁をしなくてもボタン付けとかちょっとした繕い物に必要なのでどこの家にもあるもので、裁縫箱にしまわれていた糸はその分野では名前が知れた昔からある国産メーカー品ばかりでした。なぜ糸のメーカーの事を覚えているかというと、糸巻きにはかならず大きくメーカー名が鶴や亀や牡丹や達磨等の絵柄と共に入っていたからです。糸は使い切って買い替える頻度が高いから次回も買ってもらえるように大きく名前を入れていたのかもしれません。一人暮らしを始めてしばらくして大きな洋裁店に糸を買いに行った時、最初は家にあったメーカー品を買っていました。一人暮らしをすると、カフェカーテンとかクッションカバーとかちょっとしたものをいろいろ手作りしたくなるので、結構すぐ使い切ってしまい沢山使うから少しでも安い方がいいな、とセール品のコーナーから見たこともないメーカーのものを安価で購入することにしました。その時は良い買物の仕方をしたと思ったんです。だって只の糸ですから、どれも同じって思ったんです。ところがそれを使ううちにあれ?今まで使っていた糸と使い勝手が違うって気がつきました。手縫いだと、糸の布の通りがスムースではなく、何度も布をくぐって縫っていくうちに糸がよれたり、撚りが甘くなってばらけて一部の糸が切れてくる。ミシン縫いだと、仕上がりが綺麗ではなく、絡まりやすいし縫っている途中で糸が切れることもありました。最初は、おかしいなあ?今までこんな事ってなかったのに、って思っていて、もしかしてこれ、安い糸のせい?って気がつき、それからずっとメーカー品を購入しています。販売されているときはメーカー品と違いなく見えましたし、たかが糸だからどれも同じって思ったけど、糸って繊維を撚ってそれを束ねてさらに撚って作るものだから、高い品質と技術が必要なんですね。糸の老舗専門メーカーが沢山あるのも納得がいきました。考えて見たら製糸とか紡績って日本が世界に誇る高い技術をもっていておかげで私達は品質の良い布製品を当たり前のように日常で使って快適な暮らしができてきたわけです。糸だけじゃなくて針も生地もファスナーやボタンでも同じ事が言えますけどやっぱり専門メーカーのものは違うんだな、小さなものでも積み上げられたノウハウが詰まっているから、普段当たり前のように困らずに使えてるんだなって思います。今ファストファッションも100円ショップも当たり前になっていて、安くてそれなりに良い物が正義みたいになってますけど、安いと作れない、安く作ったら安いなりの物も沢山あるわけです。カネボウなど『紡』という名前がつく会社が沢山あったほど世界最高を誇った製糸や紡績会社、縫製・アパレル会社も安い海外産に対抗できずにどんどん閉鎖・倒産していっています。若い世代が立て直そうと頑張っているところでも、妙にブランド化、特別感を出そうとして日常使いできるような価格・デザインではなくなったりして難しいことがよくあります。そんな風になるまえに、良い物をこつこつ作っているところを消費者として応援していくのは大事だと思いました。結局それが自分の快適な暮らしに繋がる訳なので。下:お店にはない品揃え。下:こちら別メーカーの絹糸。下:使い勝手が全然違う老舗針メーカーの手縫針セット。レビューを読めば良さがわかります。画像をクリックすると詳細が見られます。
2026.08.03
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