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2007/07/07
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~


「うーん…うーん…」

アイナは夢を見ているのかうなされていた

「アイナさん…だいじょぶですか?」

白狐が心配そうな顔でアイナを揺り起こす

「はぁ…はぁ…」

アイナは目を覚まし辺りを見る

「アイナちゃん…すごくうなされてたけど怖い夢でも見た?」


アイナは水を受け取って口に含む…そしてコップを見つめる

「怖い夢はいやです」

白狐がそうつぶやくように言う
アルテミスは白狐の頭を撫でる

「怖い夢…だったのかな?」

アイナはコップを見つめたままそう言う
アルテミスと白狐は顔を見合わせる

「そんな気もするんだけど…全然覚えてないの」

アイナはそう答える

「夢ってそういう事あるよ」

アルテミスは笑顔でそうアイナに言う



白狐は笑顔でそう言う

「それとはちょっと違う気もするけど」

アルテミスは苦笑いでそう言う

「ゴメンなさい」

アイナは2人に頭を下げる



アルテミスはアイナにウインクする

「アルさんは…この前寝言を言ってたです」

白狐がそう言って笑う

「え…なんて言ってた?」

アルテミスは白狐に聞き返す

「じゃんじゃん持ってこーーーい…って言ってたです」

白狐はそう言ってニコッと笑う
アルテミスは苦笑いのまま硬直する
それを見たアイナと白狐が吹きだして笑う

「気をつけよ…」

アルテミスは自分に言い聞かすようにそうつぶやく
カーテンから朝日が差し込む

「さて、ちょっと早いけど…お風呂にでも入ってお目覚めしましょ♪」

アルテミスはそうアイナ達に言う
アイナは微笑んでうなずき
白狐はちょっと嫌そうな顔で下を向く


『悲魔達の部屋』

悲魔はベットからガバッと起き上がる

「またこの夢か」

背筋を嫌な汗がつたう

「なんて夢を見てんだ…俺」

悲魔はそうつぶやく

「ふも?」

藁人形が寝ぼけ顔で起き上がる

「ごめん…起こしちゃったか」

悲魔はそう藁人形に言う
藁人形はしばらく悲魔を見返す…が、何も言わずまた眠り始める
悲魔は苦笑いをうかべる

「この夢を見るの何度目だろ…なんか意味があったりして」

悲魔はそうつぶやいて身支度を整え始める


『ホテル・ラピスのロビー』

悲魔が身支度を整えてロビーに出てくると
ロビーにはアルテミスとアイナと白狐がソファーに座っていた

「おはよ…早いねなんか予定でもあるの?」

悲魔がアイナ達にそう声をかける

「悲魔さんおはよ♪」
「おはようございます^^」
「おはようです♪」

3人は悲魔にそう返す

「予定とかじゃなくてちょっと早起きしちゃっただけ…でモーニングでもしようかなぁって…一緒する?」

アルテミスはそう悲魔に言う

「たまにはそういう朝食もありか」

悲魔はそう言ってうなずく
そして4人は朝食を取るためにテラへと向かった

「シェリルもモーニングくらいやればいいのに…ここまで来るのすごく面倒」

アルテミスはそう言いながら席に着く

「まぁまぁ…営業時間が終わっても飲んだくれてるお客がここに居るのにモーニングまでやれってのは無理だろ」

悲魔はそうアルテミスに言う

「私?…私は営業時間過ぎても居るのなんて週に4日くらいだよ!」

アルテミスは平然とそう言う

「十分だろ」

悲魔は呆れ顔でそう言う
そこにボーイがオーダーを聞きに来る

「モーニングでコーヒー…スクランブルエッグはやわらかめで」

悲魔はボーイにそう言う

「私はレッドアイをジョッキでタバスコは自分で入れるんで別で持ってきて♪」

アルテミスはそう注文する

「私は悲魔さんといっしょで…飲み物は牛乳にしようかな」

アイナはアルテミスの胸を見てそう注文する

「な、なんでここを見てそう注文するの^^;」

アルテミスは苦笑いでそうアイナに言う

「えっと…ジャルさんがアルさんみたいになりたかったら牛乳飲めって」

アイナはそう真顔で答える

「出所はやっぱりそこか…」

アルテミスはそうつぶやくように言う
悲魔はただ苦笑いを浮べる
そして白狐は食い入るようにメニューを見つめ

「僕はオレンジジュースとホットケーキ♪…メイプルシロップたっぷりにクリームてんこもり、それからお砂糖山盛り♪…あ!旗もつけて欲しいです」

白狐は満面の笑みでそう注文する

「なんかスゴイ物がきそう」

アルテミスは白狐の注文を聞いてそう言う

「旗って…なんで?」

悲魔はそう白狐に聞く

「僕、お子様ランチ食べたこと無いです…だから旗欲しいです」

白狐はそう悲魔に言う

「不憫だな…」

悲魔はつぶやくようにそう言う
そしてボーイはオーダーを再確認してお辞儀をすると奥へと消えていく

「悲魔さんっていつもこんなに早くに起きるの?」

アルテミスは悲魔にそう聞く

「そだよ、ただ…今日はちょっと変な夢で特に早く起きちゃったかな」

悲魔はそうアルテミスに答える

「夢?」

アイナは悲魔の「夢」という言葉に反応する
そこにボーイがナイフやフォークの入った入れ物を持ってくる

「わぁ…ナイフとフォークです♪」

白狐はその入れ物に目を輝かせてそう言う

「アイナちゃんも今日は夢でうなされちゃったんだよね」

アルテミスはそう言ってアイナを見る

「内容は全然覚えてないんだけどね」

アイナは苦笑いで答える

「アルさんはじゃんじゃん持ってこーい!って寝言を言うです♪」

白狐はナイフとフォークを持ってそう言う

「その話はいいの…」

アルテミスは白狐にそう言う
ボーイは注文された物をワゴンに乗せてやってくる
悲魔とアイナの前にモーニングとコーヒー、牛乳を置く
アルテミスの前にジョッキに注がれたレッドアイ…タバスコを置く
そして…頂上に旗が刺さった雪山のような真っ白けの食べ物とオレンジジュースが白狐の前に置かれる
アルテミスと悲魔…そしてアイナは目を疑う

「すごいです♪」

白狐は大はしゃぎをする

「すごいってレベルじゃないでしょ…それ」

アルテミスは思わずそうツッコミを入れる
白狐はただ目を輝かせながら皿に盛られた物体を覗き込む

「悲魔さんの夢ってどんななの?」

アルテミスはジョッキにタバスコを振りかけながらそう聞く

「話すほどの事でもない」

悲魔はあっさりそう答えてコーヒーを口に含む

「教えてくれてもいいじゃんケチ!」

アルテミスはレッドアイを一口飲んでそう言う

「ケチとか言われてもさ」

悲魔はそう答える

「わかった…エッチな夢でしょw」

アルテミスはからかうように言って悲魔を見て笑う
アイナは思わず苦笑いを浮べる

「ぶーっ!!」

悲魔は口に含んだコーヒーを吹きだす

「ちょっと冗談よ…落ち着いて」

アルテミスはそう言って悲魔にナプキンを渡す
悲魔は無言でナプキンを受け取り口元を拭きながらアルテミスを睨む

「♪♪♪」

その頃…白狐はそんな話にも気を止めず白い物体を満面の笑顔で食べている

「そだ…アリアが夢の鑑定とかしてたけど…気になるなら聞いてみたら?」

アルテミスが悲魔にそう言う

「アリアか…そのうち行ってみるか」

悲魔はそうつぶやくように言う
アルテミスはうなずいて返事をする

「私も相談してみようかな」

アイナがそうポツリと言う

「アイナちゃん…覚えてないのは無理だよ」

アルテミスはそうアイナに言う
アイナは残念そうにうなだれる

「美味しかったです♪」

白狐は白い物体を残さずにたいらげてそう満足そうに言う

「うは…全部食べたんだ…って言うか口の回り大変な事になってるし」

アルテミスはそう言って白狐の口の周りをナプキンで拭いてあげる

その後…悲魔は倉庫に寄ると言ってアイナ達を見送る
そしてアイナ達がゲートから消えたのを確認して
倉庫とは反対のアリアの店へと歩いて行った

「アリア…早朝から悪いね」

悲魔は開店の準備で慌ただしく動き回るアリアに声をかける

「あら悲魔さん今日はえらく早いですね…どこかにお出かけですか?」

アリアは準備の手を止めて悲魔にそう聞き返す

「いや…出かける訳じゃなくて…モーニングをね…で、ちょっと寄ってみたんだけど」

悲魔はしどろもどろにそう答える

「モーニングですか…いいですね」

アリアはそう答えて額の汗をぬぐう

「ちょっとさ…小耳に挟んだんだけど…アリアは夢の鑑定をやってるんだって?」

悲魔はそう切り出す

「夢というのはその人の心の鏡…自分でも気が付いていない内面や忘れていた記憶なんかを映したりするんです…ただ、私の場合は趣味程度のレベルですが」

アリアは悲魔にそう答えて笑う

「なるほど…ね」

悲魔はそうつぶやく

「夢でお悩みですか?」

アリアは悲魔の顔を覗き込むように見つめてそう聞いてくる

「あ…いや…俺じゃなくてね…その、知り合いが…そう!焔がねここ数日同じ夢で悩んでるらしく…今SSDは居候してるからさ…なんか役に立てたらなぁ…とね」
(焔…悪い…)

悲魔はそうアリアに説明する

「なるほど…ではお聞きしましょう…そこにお掛け下さい」

アリアはそう答えて悲魔をイスに座らせ、向き合うように自分も座る

「で…どんな夢なんですか?」

アリアは悲魔にそう質問する

「う、うん…豪華な宮殿のような一室で自分はちょっと高い位置の玉座のようなとこに座ってるらしいんだ…で、入れ替わり立ち代り人がやってきて自分の前に膝まづき何かを言ってくる…自分もそれに対し何かを答えその人物は深々と頭を下げて去っていく」

悲魔は夢の内容をアリアに話す

「どんな会話をなさっているんですか?」

アリアがそう聞いてくる

「それが…相手の言葉や自分の発したであろう声は一切聴こえない…ただ身振りや感じで何か話をしてるんだろう…って思う程度かな」

悲魔はそう答える

「その中に…自分の知っている人達は居ますか?」

アリアは悲魔の返答に数回うなずき、また聞き返してくる

「出てくるね…いや出てくるらしい…そう言ってたかな?」

悲魔はそう返答する
アリアはしばし考える

「まぁ…詳しくは夢を見た本人に聞かないと答えられませんが」

アリアはそう話し始める
悲魔は黙ってそれを聞く

「最低な夢ですね…いや、人として最低な心情と言った方が正しいでしょうか」

アリアはきっぱりとそう答える

「えぇ!」

悲魔はアリアの返答に思わず椅子から崩れ落ちそうになる

「そもそも夢の大半は過去の記憶や体験、願望が多いんですが…今回の夢は聞いた限りでは願望でしょう…豪華な宮殿、玉座に座る自分…人を見下した目線、出てくる人が自分にひれ伏す…最低な願望です」

アリアはそう淡々と言う
連続して浴びせられるアリアの言葉が悲魔の心に突き刺さる

「悪い事は言いません今後の付き合い方を考えた方がいいと思います」

アリアは悲魔にそう告げる

「最低最悪…そんな願望どこかに持ってるのかなぁ」

悲魔はそう声を漏らす

「あとはありえない話ですが過去においての記憶であれば別ですけどね」

アリアはそう悲魔に伝える

「王のわけないだろ」

悲魔はそうつぶやいて大きくため息をつく

「悲魔さんの事では無いんですから…そう気を落さずに」

アリアはあまりの悲魔の落胆振りに思わずそうフォローする

「そだね…ありがと」

悲魔はそう返事はするものの…どこか虚ろになっている

「大丈夫ですか?」

アリアがそう言って悲魔の顔を覗き込む

「だ、大丈夫だよ…俺の事じゃないし…ただ、付き合いがあるからさ…ちょっとね」

悲魔はアリアにそう答えてイスから立ち上がる
そしてアリアの店を後にする

…『To Be Continued♪』





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Last updated  2007/07/07 10:23:09 PM
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