ホラー、近未来、童話、独り言

ホラー、近未来、童話、独り言

2007年10月27日
XML
カテゴリ: ちょっと怖いかも
夕暮時草むらで数人の子供達が遊んでいる然し少し様子が変だ、ヨクヨク見ていると何かを

探しているようだ「まだなの早く見つけてよ。」かなり苛立った言い方で子供達に指図しているの女

「あれさえ有れば私は幸せになれるのよ。」指図はするが自分では探そうとしない、草むらで

ヒソヒソ話をする子供達「如何して大人があんな物を欲しがるのかな?」「あれが有れば幸せに

なれるんだってさ。」「何か意味があるのかな。」「良く分からないよ大人の考える事って。」

「其処の子達、話しなんかしてないで真剣に探しなさい見付かるまで家に帰さないわよ。」

何時間も探し続けるのに疲れた大きな男の子が「おばちゃんは如何して探さないのさ。」

怒って喰ってかかって行った。

 「お、おばちゃん?まあ子供の言う事だから仕方がないわね、あれはね自分で採っては駄目なの



「如何して。」

「何か意味があるの。」何時の間にか草むらに居た子供達が皆女の許に集まってきていた

「あれはね愛と希望と勇気それから何だったかしら、兎に角あれをプレゼントされて持っていると

幸せになれるのよ、何皆集まっているの早く探しに戻りなさい。」

「何だ、じゃあ僕達には関係ないじゃん、皆止めようぜ。」

「そうよ如何して私達が此のおばさんの為に探さなきゃならないのよ。」薄暗くなった草むらを

後に帰り始めた、女は慌てて「皆御願いよ、御小遣いを上げるから明日も探してくれないかしら

見つけた子には何でも買ってあげるわ。」そんな悲痛な声も子供達には通用しない。

 女は焦っていた会社では「御局様」と陰口を言われ上司には「定年まで居られると良いんだがね。」

暗にリストラを仄めかすような口振り、親からの見合い話しもとっくに途切れ思い切って入会した

結婚相談所も高額な料金を取ただけで一向に紹介して貰えない、一人の方が気楽で良いと思って



 或る日の帰途占い師に呼び止められた、普段なら絶対足を止めたりはしないのだが其の日は

例によって上司に嫌味を言われ苛々していたせいもあり、フラフラ占い師の許に歩いて行ってしまった

「貴女には悩みがありますね。」何時もなら「人間誰だって悩みの一つや二つ持ってるわよ。」

言い返す所だが「当たったわ、如何して分かったのかしら。」笑い話しのような問答を真剣に

してしまった「貴女を幸せにするアイテムは一つしかありません。」此処で「ハッ」と目が覚め



「私が何かを売り付けると思ったのではないですか。」笑いながら女に言う、心の中を見透かされ

「この人は本物だわ。」すっかり信頼した「貴女の不幸を取り除くには四葉のクローバーを誰かから

プレゼントされると、今迄不幸だった分マトメテ幸になれます。」

 「は~四葉のクローバー?」

「そうです、でも自分で採ってはいけません、飽く迄も人から戴かなくては意味がないのです

然も50才になる前に、其れまでに見付けられない時には更なる不幸が貴女を襲うでしょう。」

気味の悪い占いをされ女は見料を払うとサッサと家路に着いた「50って後3日しかないじゃない

それに四葉のクローバーなんて何処にあるのよ。」一晩考えに考えた挙句占いに掛ける決心をし

会社に3日の休暇を申請し、一番初めの話しになったのである。

 1日目は駄目だった後2日しかない焦ったがどうしようもない、とうとう3日目の夕方になって

しまった、女は考えた「そうよ私が見つけて誰かに採ってもらえば良いのよ。」如何してこんな

簡単な事に気がつかなかったのか、女は歯痒い思いをしながら必死で探し始めた。

 「有った~」女の執念は実り一つの四葉を見つけた、でも近くに誰も居ないし誰も通らない

自分では採れないので誰かが通るのを待つしかない、夜の帳も降り良く見ないと自分でも見失ってしまう

其処へ数人の若者が「ちょっと、其処の人。」幾ら呼んでも見向きもしてくれない、思い切って

「助けて~」大きな声を張り上げた、数人の若者は女の許に駆け寄って口々に「どうした?」

女に声を掛ける「お願いが有るの。」「何だ?」「御小遣いを上げるから其処に有る四葉のクローバーを

採って私にプレゼントして欲しいのよ。」

「あ~四葉のクローバー?そんなもん何処にあるんだよ。」

「其処よ、其処踏まないように気をつけてね。」数人の若者は探すがサッパリ見付からない。

 其の内女も見失ってしまった「其の辺にあるのよ。」幾ら探せど暗闇の中見える筈がない

何か目印になるものを置いておけば良かったと思ったが後の祭り「無いぜ、おばさん。」

「もう良いだろう俺達行くからな。」其の時女がやっと見つけた「有ったわ此処よ」「何処。」

女の見つけた四葉の上に若者の一歩が…「あ~足を退けて。」思わず若者の足を持ち上げた

若者は足を掬われ尻餅をつき「何するんだよババア。」女はそんな声は聞こえないかのように

先程のクローバーを見ると無残にも葉は散り茎しか残っていない。

 怒りは若者に向けられ「如何してくれるの、やっと見つけた私の幸せを。」若者達は不当な怒りを

受けて切れた「おいババアさっき小遣いをやるって言ってたよな。」

翌日彼女の机には花が飾られていた。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年10月27日 11時24分59秒
コメント(2) | コメントを書く
[ちょっと怖いかも] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: