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別稿「買わなかった2台の名車」のトヨタ2000GTやアルピーヌA110ほど、長期に亘って悩む続け、Reborn Modelまで追いかけました訳ではありませんが、それでも結構「欲しい、買いたい」と悩んだ名車も数多くあります。今回は「買わなかった名車」の続編を書いてみます。1. フェラーリ ディノ240gtディーノ・・・沢山のフェラーリファンを悩ました名車ではないでしょうか。エンツオ・フェラーリが夭折した息子の名前を冠したとか、ピニンファリーナに在籍していた天才フィオラバンティ―の最初の作品だとか、興味をそそる逸話に事欠きません。日本でもヒゲの作家 故保富康午さんの遺族から寄贈され、長くフェラーリ博物館に展示してあったディーノ240gtを閉館に際して松田芳穂オーナーからレーサーの太田哲也さんが譲ってもらった逸話があります。太田さんはその後、1998年のFISCOでの全日本GT選手権レースで重篤の火傷を負い、レストアが中断していましたが、10年の歳月を経て完成したことが話題になりました。非常にインパクトのある美しいデザインです。ずっと気になっていましたが、昔、湘南海岸の材木座にあったベルリネッタ・モータースで偶然観た個体の仕上がりの綺麗さに感動して、故 宇津喜代表と交渉し、試走させてもらいました。ところが、途中でドアが閉まらなくなったり、ワイパーが動かないなど、トラブルが続発し、思わず「サーキットの狼」の池沢早人師さんのクルマ遍歴書に出ていた「トラブル続きでドライブに行っても無事に帰れないことが何度かあって、泣く泣く手放した。」という一節が浮かんで来て、急遽断念しました。その後もキャッスルインターナショナルの鞍代表に旧車イベントでの展示車を含め何台か見せてもらいました。写真左の完璧にレストアされたシルバーの246GTにもかなり心を動かされましたが、テスタのような現行車に比べるとかなり華奢で非力に感じたため購入に踏み切れず、代わりに同じフィオラバンティのデザインでより現代的な308GTBを買うことになったのです。初めて買ったフェラーリは308GTBQVでしたが、あのレオナルド・フィオラバンティがピニンファリーナに在籍して最初の作品がディーノで、本人も「自分の作品の中では一番好き」と言っています。ただ、実際にオーナーとして乗ったのは、この写真の308GTBのFRPボディで、しかも彼の持論である「エッジの効いたキャラクターラインが最も美しく映るのはシルバー系」と言う通り、ロッソコルサは選択していません。この308GTBの実車は日本人が本人から直接譲り受けて、日本にあるようです。2016年3月のフィオラバンティ来日に合わせて開催された名古屋市ノリタケの森でのイベントでも展示されていました。2. ランボルギーニ・ミウラ2024/3/13に惜しくも鬼才マルチェロ・ガンディーニは亡くなりましたが、彼のデザインしたクルマの中ではカウンタックやストラトスのような直線でエッジの効いたデザインよりも、ふくよかで女性的な曲線を織り込んだミウラが好きでした。ミウラで最初の衝撃を受けたのは、ナタリードロン(アランドロンの元妻)主演の1968年のフランス映画「個人授業」でした。この映画の中でナタリーのレーシングドライバーであるご主人が乗っていたのがミウラSVであまりのカッコよさにしびれてしまいました。映画のポスターでは黄色く見えますが、オレンジ色でインパクトがありました。今も、そのオレンジ色のミウラSVのミニカーを手許に置いて楽しんでいますが、20年ほど前に購入を真剣に検討する機会がありました。それは512BBのエンジンOHをお願いしていた川崎のきくちエンジニアリングで、菊地代表から作業中の別エンジンに関して「何のエンジンか、分かりますか?」と聞かれて、横置きV12だったので即座にミウラと答えました。それを契機に「現オーナーがクラッチの重さに耐えかねて次のオーナーを探している」という商談を持ちかけられ、OH後に乗せてもらいましたが、急な話で資金面で苦しかったことに加え、ステアリングが膝に当たる窮屈さと耳元のエンジン音、WEBERトリプルの吸気音の凄まじさに躊躇し、結局購入を断念しました。「個人授業」の映画ではナタリードロンと夫が車中で心の行き違いを感じさせる会話をしていましたが、実際は怒鳴り声で言わないと聞こえません(笑)。結果的にそのまま512BBを乗っていて大変な出費を強いられましたが、仮に512BBを引き取ってもらってミウラに乗換えていたら、それも地獄だったと思います。512BBはまだ各種イベントに自走で参加していますが、ミウラはその後も公道を走っているのを見たことがありませんので(笑)。3. ACシェルビーコブラ427 レプリカオリジナルはとても手が出ないので、元々レプリカ前提で憧れていましたが、2000年にとしまえんで開催されたCGデーに展示されていたスーパーフォマンス社のレプリカが気に入って、Back Draft社など他社モデルとも比較しながら、購入を検討しました。実際乗ってみると、1t未満のボディを7LのV8で引っ張るわけですから想像通り、暴力的加速で迫力満点でしたが、アメ車特有の直進ONLYのトラクションで、荒れた路面では飛び跳ねていて、路面の轍にハンドルを取られるのは気になりました。また、ほとんど雨天を想定していない仕様であるため、トノカバーを付けて我慢するのが現実的と思える点が決断のブレーキになりました。4. シェルビーマスタングGT350R レプリカこれもオリジナルはとても手が出ないので、元々レプリカ前提で憧れていましたが、約25年前に神奈川県足柄のマルホランドオートがレプリカをアメリカから4-5台輸入したことを知って、訪問したところ、すでに完売していましたが、鯵坂代表から「いずれ戻ってくる個体もあるからその時は連絡する。」と言われました。それから約3年後、突然連絡があり、販売車を試乗することができました。レプリカとは言え、かなり忠実な作りで想像以上にスパルタンでした。5点シートベルトを付けて10Kmほど走りましたが、回転を上げるとサイドマフラーからドロドロというアメ車特有のエクゾーストサウンドが響き渡り、ものすごい迫力でした。ただ、サスペンションは固いばかりでロードホールディングは最悪、スピードを出すと簡易舗装路を跳ねまわるので怖いほどでした。価格は350万円とかなり譲歩いただきましたが、余りにスパルタンで日常的には走れないことが分かり、結局1週間後にお断りの返事をしました。5. フォードGT40MK2 レプリカオリジナルのガルフカラー、ゼッケン6、シャーシNo P/1075はルマン24のサルテサーキットでジョンワイヤーのドライブにより68年、69年の2年連続でチェッカーフラッグを獲得しており、クルマ好きで知らない方はいらっしゃらないと思います。このレプリカはいち早く日本に代理店を置いたGTD社製のGTD GT40でオリジナルに対する忠実度が高く、部品互換率が確か85%と言われて、南アフリカのスーパーフォーマンス社製のレプリカと当時双璧を誇っていました。エンジンはオリジナルのシェルビー製V8 7Lホーリーキャブ仕様に対し、フォードモータースポーツ社製のV8 5.0Lを搭載していたと思います。クロス配管のエキゾーストパイプも忠実に再現され、そのサウンドたるや、全くレーシングカーの雄たけびでした。乗り込むとスパルタンな印象はさらに強まります。まず燃料タンクを兼ねた幅広いサイドシルを跨ぐ儀式から始まり、ルーフ付のドアに当たらないように身体をくねらせながら、シートに座り込んで脱着式のステアリングを取り付けるという案配です。25年ほど前の旧車イベントに出品されていた写真の実車はバブルルーフではなかったので、ヘルメットをかぶらない状態でも首を曲げる必要があり、ステアリングは膝ギリギリのため、ともかく座ると微動だにできない有様でした。また、右ハンドルでかなり固い右シフトレバーも相当違和感がありました。ウィンドウはもちろん下がる訳はなく、ヒンジを開けてすき間から手を出すのがやっとで外気の流入は期待できません。エアコンも付いていないので、夏だけでなく公道での走行はかなり困難で、レプリカとは言え、サーキット走行専用なのだと思い知りました。日常性や快適性を向上させようとすると、オリジナリティがドンドン崩れるので、痛しかゆしの問題とは言え、一切妥協していない潔よさにただ感銘したものでした。因みにGT40のネーミングの由来となった車高40インチは102cmになりますが、ロータスヨーロッパが112cm、現代車の296GTBは車高118cmで、118cmでもレーシングバケットシートからの乗り降りは結構大変です。6. ロータス ヨーロッパ スペシャル少年サンデー、マガジンの世代なので、ジャンプの「サーキットの狼」はリアルタイムでは知りませんが、イベントなどで実車を見て興味が湧き、柴又のビルを建てる前のテクニカルショップハッピーや岡崎のAC MINDに行って軽く試乗させてもらいながら検討していました。運転してみて、一言で言うと軽量化というかコストダウンを追求したキットカーのような印象でした。遠目に綺麗に見えてもFRPのクラックが多々入っている個体が多く、YバックボーンフレームにFRPボディの組み合わせでは、特にエンジンとサスの負担が大きいリアの剛性が不足していると直感的に感じました。実際、見た限りでは補強している個体が多かったようです。また、当時の私は軽さがクルマの武器という認識がまだ低く、パワー志向だったこともあり、車種は「ツインカム」か「スペシャル」に絞っていました。ロータスヨーロッパの本当の実力と特性を知ったのは、中山サーキットでのショップ走行会です。ポルシェ911SCSで参加し、最初は直線で友人のヨーロッパを抜いてやはりパワー不足かと感じていましたが、コーナーでは断トツに速くて抜き返され、ロードホールディングの卓越した優秀性を実感しました。昼休みにそのことを友人に話したところ、2-3周乗せてくれることになり、スポンジーなブレーキと重いクラッチが気にはなりましたが、ターンインではミッドシップゆえの鋭くクリッピングに入れ込む回頭性の高さに驚き、まさにハンドリングマシンと絶賛しました。サーキットからの帰りにクルマを交換して走ったところ、またまた大きな驚きに遭遇しました。他の乗用車と並んで公道を初めて走ったのですが、横を向いても隣のクルマのドアノブ当たりで搭乗者の顔は見えず、やたらとガードレールが目立って景色が余り見えないことに気づいたのです。これで少し熱が冷めたかも知れません。その後、DOHC1600CCの105ps「ツインカム」やビックバルブ126ps「スペシャル」を探したのですが、必死と言うほどではなかったこともあり中々いい個体に巡り合わず、そのうちロータスエリートに試乗して、アルミバスタブボディの剛性がやはりいいと感じて、探すのを止めてしまいました。はっきり、別れたわけではないのに、いつの間にか会わなくなった彼女っていませんか?昔の数少ない資料や写真を探して、今後も更新しますので、よろしくお願いいたします。
2024.05.27
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美味しい本格的なステーキを食べたくて、色々レストランや肉屋を回りましたが、美味しいところはどこも高いのが難点です。<肉屋>で探しましたが、近江牛や神戸牛のA4クラスになると安いところでもロースのサーロインで100g@1600円はします。ロースのステーキ切り落としを@1300円前後で売っている肉屋もありますが、肉の厚みが7-8mmしかなく、単なる焼肉と同じで、ステーキらしい味を楽しめませんでした。<レストラン>になると150gのステーキで6000-8000円はします。先日神戸三宮のステーキ専門に行くと何とインバウンド価格で30,000-40,000円になっており、とても手が出ずにやむなくステーキではなく焼肉にしましたが、それでも一人10,000円になってしまいました。また、ロイヤルホストでカンザス牛厚切りステーキ150gを食べると結構美味しいですが、3,700円くらいです。このようなバカげた価格に苦々しい想いでおりましたが、先日友人から偶然、安くて美味しい肉屋が神戸にあると紹介され、疑心暗鬼で訪問して買ったところ、税別価格で和牛上のロースサーロインが100g1,150円、ヘレが1,970円、カレー用が450円、豚ロース肉が160円前後とかなり安く、非常に美味しかったので、その後、2か月のうちに4回も買いに行くようになりました。前置きが長くなりましたが、それほどステーキ肉で安くて美味しいところがないということを言いたかったのです。見つけた肉屋は「山垣畜産」と言い、昭和レトロ風の肉屋さんで、神戸市北区の自営牧場に1000頭の和牛を育てて直販しています。直営店舗は神戸市北区の本店、西宮アクタ東店、伊丹ファーママーケット店の3店舗で、冷凍肉のネット通販もしているので、詳しくはネットで調べて下さい。和牛以外にコロッケ10個730円、ミンチカツ7個740円もあり、これも非常に美味しくて評判です。私は特定の商品や企業の宣伝のためにブログを投稿しているわけではありませんが、皆さんに役立つ情報なら正確性、客観性を重視して共有したいと考えています。気を付けていただきたいのは、ステーキ肉を買う場合、100g単位の価格表示になっていますが、肉屋なのでスライスしたバラ肉ではなく、牛肉のブロックを注文を受けてから切ってくれます。ステーキ肉の場合、美味しく食べるには厚さ1.5cmが最適ですので、厚味を指定して切ってもらうため、例えば300gと注文しても380gになったり、分量の誤差が20-30%出ることです。焼くのはガスコンロで厚さ5mm以上の鉄板か、無ければ厚味のあるすき焼鍋か重たいフライパンで強火にして表面を1分ほど焦がして裏返しでさらに30秒-1分焼くのがベストです。専門書には焼いてからアルミホイルで肉を包んで1-2分包むのがお薦めとも書かれていましたが、面倒くさいので、そのまま食べています。以前、電気コンロで焼肉をしていましたが、高熱にならないので特に肉は全く美味しさがちがいます。ましてや電化厨房で調理するのは最低です。ともかく、ステーキを電気で焼くのは絶対やめましょう。なお、厚切りのロースステーキはカルビの焼肉より100倍くらい美味しいです。店内で解体し、ブロックを切り出しているので、厚さ2cm、3cmなど自由に注文できます。日曜午前中に訪問しましたが、このように大変混雑しています。昔の肉屋さんはこんな感じでしたネ。和牛ロース・ヘレのステーキ肉、すき焼肉、バラ肉、カレー用サイコロ肉、豚バラ肉、コロッケ、ミンチカツなどを店頭販売しています。厚さ1.5cm(焼くと1cm強になります)指定でブロックを切ってもらったので、5/16に買った時はロースが363g、ヘレが182gになりました。コロッケです。写真を撮らなかったのでHPから画像を借用しましたが、現物はこの写真通りです。店頭では生と冷凍の2種類が販売されています。ミンチカツです。写真を撮らなかったのでHPから画像を借用しましたが、現物はこの写真通りです。店頭では生と冷凍の2種類が販売されています。山垣畜産でロース/ヘレをステーキにして食べるようになって、最初は南部鉄の丸いスキ焼鍋で焼いていました。しかし、食材を沢山載せられないのと周辺が深くて食材が取りにくいので、この鉄板をアマゾンで買いました。33cmX28cmX厚さ0.6cmで6,930円でした。余りサイズが大きいとガスコンロの火が万遍に回らないのでちょうどよかったです。ガスコンロとの大きさの関係はこんな感じです。鉄板の厚みは6mmとは言え、熱伝導や熱持ちもよく、扱いやすい重さとのバランスを考えると6mmで充分かと思います。形状が四角いと沢山食材が焼けて助かります。よく食べる大人3人くらいまではこれで十分です。強火にして塩と黒コショウで味付けし、1分くらいで一気に焦げるまで焼きます。上下面だけ焼いて、横の切口面は赤みが残っていても焼かないほうが、ミディアムレアのようになり美味しく食べられます。最高に美味しかったです。肉の旨味が上下面の香ばしい焦げ目に閉じ込められている感じです。濃厚ソースでも焼肉タレのどちらでも合うと思います。鉄板で焼くと、手作りのハンバーグやタマネギ、キャベツも美味しいように感じます。ぜひお試しください。何度も言いますが、電気コンロ/プレートでは徐々に焦がしているだけで食材を一気に焼いていないことを痛感しました。だからこそ、徐々に焼き上げるホットケーキ、お好み焼き、焼きそばなどには向いているんでしょうね。使い分けが肝心と気づきました。豚ロース肉も買ってとんかつにしましたが、すごく美味しかったです。厚さ2cmくらいを指定してブロックをカットしてもらい、脂身も切り取らずに一緒に残してもらうのが美味しく食べるコツです。豚ロース肉はこの時、厚さ2cm指定でブロックを切ってもらって420g前後になり、写真のレシートのように税込673円でしたから、ほんとに安いと思います。通販でも250g前後、465円で販売しています。HPによるとネット通販でも販売しています。税込み送料込みで600g 10,000円なので、店頭価格に比べ送料1200円として1,100円くらい手数料が掛かっている計算です。冷凍肉は焼く前に必ず常温で戻して肉の中を柔らかくしてくださいね。HPによるとネット通販でも販売しています。税込み送料込みで360g 10,000円なので、店頭価格に比べ送料1200円として1,100円くらい手数料が掛かっている計算です。冷凍肉は焼く前に必ず常温で戻して肉の中を柔らかくしてくださいね。GOOD LUCK!
2024.05.19
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人生をどのように豊かに過ごすか。これは自分の知っている範囲のことで何をしようかと考えるのではなく、むしろ自分でも意外と思えるような未知の分野で考えるほうがいいかも知れません。色々な方々と接するうちにそう考えるようになりました。そんなわけで、その第一弾。歌舞伎に挑戦してみました。最近はスーパー歌舞伎のような入りやすい演目が増えているうえ、沢山の歌舞伎俳優が一般のドラマなどに出演されて歌舞伎も随分身近になっています。今回、観劇したのは、京都南座の「歌舞伎鑑賞教室」で、歌舞伎の基本知識や楽しみ方を学ぶプログラムです。前半で解説、後半で短編の「京人形」という演目の鑑賞という二部構成です。公演は9日間で毎日11時と14時開演の1時間半です。座席は予約時に指定できますので、早めにネットで調べて予約しましょう。電話でも相談可能です。一部の解説には元OSKの男役スターであった桜花昇ぼる(おうか のぼる)さんが加わり、男のみで演じる歌舞伎と女のみで演じる歌劇とを対比させながら、歌劇での男役と歌舞伎での女形の各々の表現方法を学んだり、歌舞伎の見得(みえ)やツケ(拍子木音)、太鼓や専用具による効果音の解説や観客の壇上体験などがありました。歌舞伎の歴史を振り返ると、400年ほど前の慶長3年に出雲の国の阿国が始めた「かぶき踊り」が起源でその時は女性が男装をして踊ったそうです。では、なぜ今は男性だけで演じるようになったのか?皆さん、不思議に思いませんか。実は江戸幕府によって、風紀が乱れると「女歌舞伎」が禁止され、その後の美少年による「若衆歌舞伎」も禁止されて。結局現行の「野郎歌舞伎」に転化したようです。なるほど・・。解説を聞いて上で、二部の京人形という演目を観ましたが、あらすじも冊子に紹介されているので、舞や浄瑠璃の演奏、効果音、ツケ、見得、大向こうの声なども見極めながら、じっくり鑑賞することができました。あとは相撲観戦と同じで、実際に足を運んで時代の雰囲気を楽しみながら知識を深めていくと面白さが増してくるように感じました。皆さんも一度、だまされたと思って鑑賞されることをお勧めします。非日常体験としては手頃です。南座は阪急試乗河原町駅から、四条大橋を渡って西に歩いて15分ほどです。インバウンドの観客も多かったです。イヤホンを付けて壇上体験をする方もいて、結構楽しんでいました。ネットで予約、コンビニでチケットを引取りました。京人形の演目は、東照宮の眠り猫を彫った左甚五郎が、色町の大夫に惚れて、原寸大の人形を彫って自宅の置いていたところ、魂が乗り移って、最初は男性のような振舞いだったのが、大夫の手鏡を持つと女性らしくしなやかに色気を出して動き出すという物語です。立ち(男役)と女形の違いを観れます。女性が多かったですが、男性3人連れも。インバウンドの団体客は後方の席でした。花道の横には桟敷席があります。椅子席とは違う雰囲気でよさそうでした。公演中は撮影、録音禁止ですが、ちゃんと撮影タイムを設けてポーズを取ってくれるのが今風です。側面の座席でも不自由はないと感じました。予約順で正面席も取れます。男が演じる歌舞伎と女が演じる歌劇の対比はとても興味深かったです。堅苦しい授業の雰囲気でないのがいいです。女形と立ち(男役)の表現方法の違いを絡みの寸劇で分かりやすく教えてくれました。一部と二部の間に20分の休憩があり、売店で歌舞伎グッズや菓子類のお土産を買うことができます。折角の機会ですので、生八つ橋の一口単品を買いました。公演中は飲食はできないので、休憩中に早速、食べたところ、雰囲気も手伝ってか、中々美味しかったです。ロビーには歌舞伎関連品の展示もあります。Next your turn!次はあなたの出番です!
2024.05.12
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バラは奥が深くて、世話をすればするだけ綺麗に咲くように感じます。近所にも非常にバラの栽培がお上手な方がおられて、色々ご教示いただきましが、マメに世話をしだすと切りがないので、要点を絞って余り手間を掛けない範囲で楽しんでいます。品種のこともよく分かっていませんし、ツルのはわせ方もまだまだです。私なりの手抜きながらも外せない要点です。1.土質の改善 黒土と牛糞、腐葉土を混ぜた土を年2回、鋤入れしています。2.元肥と追肥 窒素、リン酸、カリ、マグネシウムの有機質肥料と油粕を年2回与えています。 また、5月の開花を狙って、4月初めにハイポネックスを希釈して根元に十分散布しています。 つぼみが出てくれば、肥料を与えないようにします。3.薬剤の散布 特に黒点病、ウドンコ病に注意し、症状の出た葉はドンドン早めに摘んでいます。 年2回、6月と8月ころにベニカXやオルトランを希釈して噴霧器で散布しています。4.剪定 開花が終われば、放置せずにすぐに花の二節くらい下で剪定するようにしています。 茶色づいてきた古い枝も切り取って、新しい枝が出るようにします。大きな目安としては、冬に落葉させない、葉が黄色くなれば注意信号として追肥や水やりを十分するようにしています。毎年、5月の開花を夢見て、手抜きとは言え、それなりの準備が肝心です。黒土3: 牛ふん3: 腐葉土1の割合で混ぜています。単に上から蒔くだけでなく、しっかり鋤入れして散水します。多少の根切れは気にしていません。有機質肥料は住友化学の定番品のみで特別なものは使っていません。「ばら」の名が付いただけで値段が高くなるように感じますので、チッソ、リン酸、カリ、マグネシウムが含まれている肥料であれば、何でもいいと思います。消毒は負圧ポンプがお薦め。左は4L肩掛け用、右が2Lハンディ用でモノタロウで買いました。各1,000円強、500円強と格安で、植木専門店は何でも高すぎるように思います。4L肩掛け用は6月や8月などの定期一斉散布に使い、2Lハンディ用はうどんこ病などの兆候が見えた時に随時、部分的に噴霧して重宝しています。写真右の赤いボトル品や下の写真の青い「バラ」用ボトル品は成分が同じ住友化学のベニカXなので、小箱販売のベニカX乳液を水で薄めて噴霧器で散布するほうがはるかに経済的です。したがって、予備でボトルも手許には残していますが、殆ど使っていません。黒点病とうどん粉病対策が主なので、ベニカXを主に希釈して噴霧しています。アブラムシなどの害虫駆除は見つけた時だけオルトランを希釈して散布しています。噴霧は1回吹いて乾いてきたところでもう一度吹くと薬剤が濃く定着していいように思います。あとは雨が降ると流れてしますので、4-5日ごとに計3-4回噴霧すると充分と感じます。いつもは6月と8月に消毒していましたが、2024年は暑くなるのが早く、一部の葉に黒星が出てきたので5/22に1回目の噴霧をしました。開花は人間の出産と同じで大きな負担。花弁がしおれてきたら放置せずにすぐに花弁のかなり下からカットするようにしています。追肥とともに来年に余力を残してあげます。花ガラだけでなく、青い葉であっても周辺部分を思い切って剪定しています。少しでも茶色くなってきた古い枝も早めに剪定しています。そして、今年も満開になりました。ドライフラワーは咲き切らないうちにカットして少しでも早く水分を抜くのがコツです。シリカゲルで1週間かける方法もありますが、面倒です。ドライヤーで変色していないか、花弁が広がっていないかを注意深く観察しながら、やさしく徐々に加熱して2-3時間くらいで乾燥させるとうまくいきます。ケースは両面黒の厚紙をモノタロウで買って自作しました。手土産代わりに持参すると、小さくてもかなり喜んでもらえます。現在、透明のクリアラッカーを塗布してガラス細工のようにできないか、試行錯誤中です。今後、投稿を充実させていきますので、よろしくお願いいたします。
2024.05.09
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正統派のクラシックポルシェ愛好家の邸宅にお邪魔しました。お住まいには5台の車庫がありますが、全てコレクション用に充てて、日常の足は別の駐車場を使っておられるという生粋のポルシェパラノイアです。何度も雑誌に取り上げられた有名人なので、ご存知の方も多いでしょう。少年時代から御父上の親友だったポルシェクラブ会長から大きな影響を受け、元々は997カレラに乗っておられましたが、疾走する73カレラRSの後ろ姿に娘さんから檄を飛ばされ、何と今はミツワから国内販売された73カレラRS 13台のうちの第1号車と第2号車をお持ちです。さらにクラシックポルシェを保有することは歴史を引き継ぐことだという確固たる信念の下、67年911S、58年の365スピードスター、52年の365プリAと歴史的価値の高いコレクションを揃えておられます。厳しいお仕事に長年従事されてきたにも関わらず、気さくでとても親しみやすい方ですが、ポルシェのスポーツカーとしてのエレガンスと日常の使用に耐える上質感を大切にされ、その点に関しての妥協はありません。ミントコンディションの73カレラRSの国内販売第1号車(右)と第2号車(左)です。当時、ミツワによって正規輸入された73カレラRSは13台で、全てツーリングモデル(M472)でした。73カレラRSはこの角度も美しく、うっとりします。見つめているうちに私も昔乗っていた73カレラRSライトウェイトバージョンを思い出して、おセンチになってしまいました。このすっきりした外観だけでオーラを発散しています。パテにまみれた安物レプリカが氾濫していますが、一目見ただけで分かります。ドア前部のチリがこんなに狭い個体を見たのも久しぶりです。あの小林彰太郎編集長の試乗レポートが懐かしいカーグラに掲載された実車そのものです。ヘッドライトレンズは上縁が透明なオリジナルレアパーツで、レンズ持病の黄ばみも全くありません。「タイヤ圧」と日本語表示の純正オリジナルラベル。初めて見ました。懐かしの8トラックプレーヤー付ラジオ。純正本体の稼働状況もさることながら、テープが伸びていない8トラックのカセットを探すだけでも大変そう。73カレラRSの国内販売第2号車は珍しい純正色アーバジン(紫)ですが、オファーを受けた時はオリジナルの2.7Lエンジンからスイスの有名なチューナーによる3.4Lのコンプリートエンジンに換装され、2.7Lエンジンは同色のアーバジンにリペイントされた同じオーナーのナロー911Eに搭載されていました。しかし、紆余曲折の末、現在は元の鞘に収まっています。この復元は相手があることなので、オーナーの情熱と努力、執念の賜物であり、ほんとに敬服します。ただ、ロールケージなど、それ以外の改造箇所はこの個体の歴史を引き継ぐ意味でそのまま保有されている点にオーナーのこだわりを感じます。居心地がよさそうなオリジナルの2.7エンジン。よくぞ、帰って来たね!こちらも日本語の「タイヤ圧」表示ラベルが残っています。67年の911Sバハマイエローと58年の356スピードスターです。73カレラRSを探しても簡単に手に入るはずもなく、オーナーは当初69年の911タルガに乗っていたそうですが、それが結果的にクラシックポルシェの事始めになりました。余談になりますが、「69年の911タルガ」と言えば、あの生沢徹がヨーロッパ転戦中に現地で購入して乗っていて、帰国後、売却したのを10年ほど前に買い戻してドイツのポルシェAGでレストアした伝説のモデルですね。私が乗り継いだポルシェは3台とも白でしたが、こうしてみると、純正色のバハマイエローやスピードスターブルーも飽きの来ない味わいがあります。67年の911Sバハマイエローも雑誌の表紙を飾ったミントコンディションのコレクションです。58年のスピードスターブルーに彩られた356スピードスター。有名な前オーナーが火災で焼失させてしまい、自分の気に入った仕様で復元した個体をそのままの姿で乗っておられます。まさに歴史を引き継いでいるクラシックポルシェです。別稿で紹介した「六甲展望台サンデーミート」にも気楽に参加されるオーナーです。カルフォルニアを思わせる素晴らしいスピードスターと気さくなオーナーの人柄がよくお似合いです。オーナーと愛車が紹介された雑誌ENGINEです。あの鈴木編集長だったころでしょうか。ENGINEに掲載された当時の52年356プリAとまだお若い頃のオーナー。中央が折れたV字型のフロントウィンドウが特徴的ですが、現在、修理入院中でお邪魔した時はお目に掛かれませんでした。オーナーが国際相場を知るために常にウォッチされている、European CollectiblesやClassic Driverなどのサイトも教えていただきました。大変、丁寧に歓待いただき、どうも有難うございました。厚かましくも、またお伺いいたします。
2024.05.07
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イタリア語堪能、生粋のイタリア通でいらっしゃる、これぞマニアの隠れ家にお邪魔しました。普段は専門性の高い仕事でご多忙にも関わらず、クルマ、バイク、自転車、ボート、ミニカー、鉄道模型、専門書籍など、幅広い趣味を存分に楽しんでおられるアクティブな方で、ここまで徹底すれば清々しい印象。「趣味はリタイアしてから」という方が一般に多いでしょうが、お話ししていて、気力、体力、集中力、行動力がみなぎっている現役時代こそ、無理に詰め込んでも楽しむべきかと考えてしまいました。特にモノを集めるだけでなく、国際的にイベント等で交流を深め、コトを深く味わっておられる姿を拝見するとそう痛感しました。皆さんはどう思われますか。これからもお付き合いできることが楽しみです。「男のオモチャ箱」と言いたくなるガレージの素晴らしい景色。Vespa以外の車名が分かる方は相当のマニアです。ここに居たら、中々出れそうにないです。356の左にあるのは、「ジャブル」という1949年頃のクラシックレーシングカーのようです。ナンバープレートが付いていることに違和感を感じるクルマはそうないですね。アメリカではありません。日本の光景とはとても思えない夢心地のガレージ。左の2台はアルファロメオ ジュリエッタSVとサーブ92のようです。ベンツやベントレーでないのが渋い。旧車で知らないことが多くて、間違っていたら、ゴメンなさい。愛車のフェラーリF166MMスパイダー。エンツオ・フェラーリの伝記やフェラーリ社の歴史本に必ず登場する1948年製の名車で、1949年にスパ24時間レースで優勝、1950年のミッレミリアでも優勝しているようです。フェラーリ博物館以外では世界に2台しかなく、もう1台はあのラルフローレンがオーナーだそうです。レベル感が違いすぎて、私にはどうも実感が湧きません。それに、この写真はANAの羽田格納庫を使ったイベントでのスナップだそうですが、よくANAが部外者の入場、使用を許諾したとはとても信じられません。服装もクラシコ・イタリアで統一されて、何事もすごい!イタリアのクラシックカーのドロミテラリーでの走行シーン。総合2位に入賞されたと聞いて驚きましたが、表彰式の動画を拝見していて、壇上に呼ばれるとイタリア語で流暢に会話されているので、二度ビックリ。お客様参加が多い中、本気で参加されているのですから、ただ感心、感動。ミッレミリアの正会員でもあり、日本人は2名だけだそうです。クラシックカーには全く無知な私ですが、お聞きしたところによると、「OM665」というミッレミリア入賞車で、サンタクララの有名ショップでのフルレストアが終わり、この2024年6月上旬には日本に納車予定とのことです。見せていただいた走行動画からの画像です。1929年のミッレミリア出場時の写真です。なお、ミッレミリアは1927年から始まりました。オークションの写真ですが、ゼッケン「2」なのでこの個体のようです。ポルシェ356。私は詳しくないので、A1300、A1300スーパー、A1600、A1600スーパーの区別も付きませんが、三角窓が付いていて、完璧な外観のすっかり感とドアの開閉音からしてただモノでないオーラがありました。壁に貼られたプレート類も見慣れないこだわりモノばかりです。あのハイドロニューマチックで賛否両論のシトロエンDSです。私などは見ているだけで酔いそうです。あのコーチビルダー、ザガードが製作したドライブシミュレーターです。日本に2台しかないそうで、様々の車種を選択してドライブ体験ができます。見事なアルミフレームと想像力を掻き立てる省略ボディ、深みのあるペイント仕上がりにうっとりしました。ホンダが優勝するまではマン島の常勝マシンだったモンディアル。バイクマニアとしては、これだけでも1日語り合いたい気分です。鈍く光るアルミの地肌が何とも美しい1台。モンディアルはご存じない方が多いかも知れませんが、マン島レーサーがホンダのコレクションホールにも敬意をこめて展示されている伝統あるメーカーです。映画「男と女」でジャンルイ・トワイティニアンがアネーク・エメからの電報を見て、深夜にモナコからドーヴィルに帰る途中、マスタングに給油したガソリンスタンドのオマージュをイタリアの職人のオジサンに作ってもらったそうです。何気なく置かれた看板、ネオン、錆びたガソリン携行缶、オイル缶なども全て現地の当時モノだそうで、手間と時間とお金を掛けた熱意にただ感心。天井からぶら下がっているビンテージ自転車も現役で、この5月のEROICA(イタリア語で英雄)JAPAN伊豆半島ツアーに参加されるそうです。映画「男と女」の中で、このシーンの前の真夜中にSHELLのSSで給油しています。そのあと、ヘッドライトに浮かぶパリへの案内板が映し出されて、この走行シーンになります。アパートに居なくてドーヴイルの海岸で見つけた時のあのパッシング!これだけでフランシス・レイのボサノバが浮かんできませんか。それにしても、過去と現在を巧みに織り交ぜながら、計算され尽くしたアングルで子気味よくストーリー展開させるクロードルルーシュって天才ですね。この時、彼はわずか29歳。ビンテージバイクによるEROICA 伊豆半島ツアーの2023年写真。毎年恒例の国際的なイベントです。皆さん、ご存知でしたか?人生にはこんな楽しみ方もあるのかと感じた次第です。鉄道模型仲間と「専用の作業机が欲しいね。」と喋っていましたが、ここにありました!何と、ROLEX社の時計職人用作業机と同じ仕様の机を特注したそうです。中央で突起した机に、楽そうなひじ掛けと便利な引き出し、照明付きの拡大鏡・・思わず生唾を飲み込みました。書斎もこの通り。フローリングの奥には年代モノのスロットレーシングのコースが敷かれています。また、写真を撮るのを忘れましたが、他の部屋にはOゲージやGゲージ(1/22.5の最大ゲージ)の線路が敷かれて機関車がソファーの周りを走り回っていました。ただ圧倒されるコレクションの数々。ひとつずつ、内容と入手の経緯を説明してくださるので、記憶力の良さにも驚きました。ガレージに何の気なしに置かれた模型はイタリア製のFIAT工場モデルで内部も作り込まれています。世界有数のスクラッチモデルビルダーの作品です。0.2mmくらいの真鍮線で作られたと思われる完璧なワイヤーホイールを見ているだけでも美の世界に惹き込まれそうです。一番右側のモデルはこれでもスロットレーシンガーだそうです。壊れそうでまだ走らせたことはないとか。ガレージに保管された愛艇に合わせて特注された模型です。ワイヤーワークの250GTOはフェラーリ美術館の松田芳穂オーナーからだそうです。素敵な回廊型の本棚には洋書の蔵書がぎっしり。同じ鉄道模型マニアとして、初めて見たときは眼が点になりました。実際に現地で乗った思い出を胸にイタリア製の車両、ストラクチャーの模型で揃えられました。ドイツ製のメルクリンでもかなりリッチな印象ですが、さらにそれを越えるとは。実車の写真や行先案内板など、何気ない演出グッズも半端ではありません。テラコッタのレンガ、タイル色や糸巻き杉が雰囲気を醸し出しています。道路を走るパトカーは路面に埋めた電線で制御されて走ります。動的なアクセントが入るとジオラマはさらにリアル感が増します。さらに紹介されるまま、ビデオで世界最大の鉄道模型レイアウトであるミニチュア・ワンダーランド・ハンブルグを鑑賞し、そのすごさに感動しました。大宮の鉄道博物館などのジオラマの比ではありません。ぜひ、ユーチューブで下の写真のようなMiniatur Wunderland Hamburgを覗いてみては!以上、色々なコレクションを拝見して、頭の中がパニックになりました。中々お目に掛かれない貴重なお宝の数々を拝見できて、どうも有難うございました。
2024.05.06
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皆さん、商品詐欺サイトがあることはご存知ですか。銀行やアマゾン、KDD/ソフトバンクなどからの連絡を装った口座情報、クレジット情報の詐取が横行しているので、商品詐欺サイトにも用心しているつもりでしたが、今回引っ掛かってしまいました。皆さんもぜひ被害に合わないよう、ご一読下さい。商品を買いたいと思ったら、皆さんはアマゾンやヤフーショッピング、楽天などの通販サイトやヤフーオークション、フリマのようなオークションサイトで探されると思います。ところが、高額な商品で安い出モノはないか、例えば亡くなった父の遺品を何も知らない息子が処分するとか、あるいは中々見つからないレアな商品をあちこち探し回るということになるとネットで検索していくうちに怖い商品詐欺サイトに遭遇するのです。例えば、鉄道模型の有名ブランド天賞堂のHOゲージ蒸気機関車 C62で安い出モノがないかネットで検索すると、初めは天賞堂やIMON、ジョーシンなどの専門店、量販店の通販サイトやヤフーショッピング、楽天などの通販モール、そしてヤフーオークションやフリマなどのオークションサイトが出てきますが、そのうち、次のようなサイトが出てきます。画面の上2件が商品詐欺サイトですが、正常なサイトの中に混ざって出てくるので油断できません。検索で出てきたこのようなサイトに実際アクセスしてみると・・・名前を聞いたことがないような通販モールやオークションモールに格安商品が出品されています。商品詐欺サイト例①写真は他のサイトの写真を盗用している場合が多く、商品が手許にないのに堂々と「在庫あり」とか、「何日以内に発送」とか、書いてあります。この例ではオークションサイトを装っており、ヤフオクなどでの実際の写真や商品説明を盗用して、あたかも個人からの出品であるようにしています。商品詐欺サイト例②これも写真はヤフオクから盗用して、自社在庫商品の処分を装っているようです。商品詐欺サイト例③これも写真はヤフオクから盗用しているようです。ただ、専門知識が乏しいせいか、肝心の「カンタム搭載機」である旨のタイトルや説明がありません。また、カンタム搭載機に必須の動作確認結果も記載されていません。やさしそうな漫画を添付して悪質です。商品詐欺サイト例④詐欺者に相場感がないのか、あるいは強引にサイト来訪者を誘惑する目的かは分かりませんが、極端に安い価格でも出品されています。商品の掲載写真や説明が一般的に少ないのも特徴です。商品詐欺サイト例⑤検索した商品とは別のカテゴリーの出品商品の写真を出して、巧妙にショッピングモールを装っている場合もあります。先出のサイト事例①や③も同じで、サイトへの来訪者を他の商品にも誘導しようとしています。商品詐欺サイト例⑥検索した商品と同一カテゴリーの商品をほかにも沢山出品し、サイトへの訪問者をより高額で引っ掛けようとしているサイトが多いです。掲載価格が同一になっている雑なサイトもあります。商品詐欺サイト例⑦被害届け出が出たのか、警察などによりアクセスをブロックされている詐欺サイトもあります。その場合は、「接続がプライベートではありません」というエラーメッセージが出ます。こういう詐欺者がサイトをそのまま残している間抜けなケースは稀で、被害が発覚すれば詐欺者は通常直ちにサイトを閉鎖して痕跡を全くなくしてしまう例が多いです。私が騙されたサイトは今アクセスしても、すでに閉鎖され「現在、機能していません」のエラーメッセージが出ます。詐欺者とコンタクトする術を失い、被害者としては振り込んだ口座情報以外に何もない状態になります。商品詐欺サイト例⑧サイトを閉鎖して逃げた後の例です。この場合はサイト自体がないので、「このページは現在機能していません」のようなエラーメッセージが出ます。ただ、私が引っ掛かったレア商品を販売する詐欺サイトは当時サイトがひとつしかなかったのに、今はほかに4サイトに増えていて同一詐欺者が色々網を広げて待っていると推測されます。商品詐欺サイトの会社概要記載例①特定商品取引法で会社概要の表示が義務付けられているので、一応、会社名、個人氏名など表示していますが、架空の場合がほとんどで、固定電話番号や携帯番号が記載されている場合でも。実際に電話すると「現在使われていません」とか、出た本人が「違います」と答えます。したがって、まず疑わしいと感じたら、電話番号の記載の有無を確認して、無ければ中止、記載があっても取引に入る前に実際に電話してチェックすることが必須です。商品詐欺サイトの会社概要記載例②株式会社と銘打っていますが、連絡先が固定電話ではなく、個人の携帯になっています。怪しい!商品詐欺サイトの会社概要記載例③連絡先のメールアドレスが個人のフリーアドレスになっています。怪しい!商品詐欺サイトの決済条件記載例クレジットカード、銀行振り込み、コンビニ決済など、各種決済方法が案内されていても、実際に注文を確定させて決済しようとすると銀行振り込みしかできない事例が殆どです。警察に伺ったところ、クレジットカードは信販会社と代理店契約を締結する必要があるのと、現金化があとになってしますので、詐欺者は通常、クレジットカードの決済を受けないとのことです。もし、クレジットカードの決済ができるようになっている場合は、あなたのカード情報を詐取する目的ですので、被害が膨らむリスクがあります。また、銀行口座は詐欺者が闇で買った口座で入金があれば、すぐ引き出して、長期には使わず、口座をドンドン変えていくそうです。警察や銀行が被害者からの連絡で口座を振り込め詐欺口座に登録すれば、他の方が振り込んでも入金されません。詐欺者は犯罪口座に登録される前に引き出します。なお、「コンビニ決済」として、コンビニでプリペイドの電子マネーを買ってそれで決済するように指示される場合もありますが、これは不正入金を資金洗浄するための方策で絶対応じてはいけません。商品詐欺サイトのクレジット個人情報詐取画面例注文確定後に決済に進んで、クレジット決済が可能なようになっていると下記の画面で個人情報が詐取されてしまいます。商品到着を待っている間にカードを不正使用されても、信販会社は本人からの詐取の通知を受けるまでの使用額に関しては救済してくれない可能性があります。商品詐欺サイトからの振込口座指定例私がだまされて振り込んだ銀行口座の詐欺者からの指定例です。この口座は後日、商品が届かないので私が銀行に電話したところ、すでに他の被害者からの通報で振り込め詐欺使用口座に指定され、残金は数十円しか残っていないとのことでした。口座開設者は実在人物で、口座開設時の本人確認はされていますが、その後、出国時に口座を詐欺者に闇で売却したようです。商品詐欺サイトからの商品欠品連絡と代品ないし返金希望の案内例振り込み後、4-5日経過してから、詐欺者より商品欠品の連絡と代品ないし返金の希望をLINEで通知してほしいとのメールが来ました。この時点で私は初めて詐欺だったことに気づき、銀行に電話したわけです。銀行と警察からは「このような案内には絶対返信せずに無視してください。詐欺者は連絡先を次々変えてあなたが返信すると代品があるからとさらに追加の振込みを要請したり、Paypayサイトに誘導し、言われるままに数字を打ち込むと引き出されたりと二次被害に遭います。」とのことでした。私の例では二次被害を避けて無視していると、反復してLINEへの連絡を別のURLで勧誘するメールが来ます。何という大胆で厚かましい詐欺者でしょうか。以上、最後までご覧いただき、どうも有難うございました。皆さん、くれぐれも馬鹿な私のように被害に合わないよう、注意してください。なお、有名人の推薦を装った投資詐欺や結婚相手を紹介するロマンス詐欺も手口は同じです。投資詐欺サイト例①ホリエモンの写真を盗用して係争事件に発展している詐欺サイトです。投資詐欺サイト例②前澤友作さんの写真を盗用して係争事件に発展している詐欺サイトです。投資詐欺サイト例③断定はできませんが、私が中身を見た限り、詐欺サイトの可能性が極めて高いです。ロマンス詐欺サイト事例断定はできませんが、私が中身を見た限り、結婚相手を紹介するロマンス詐欺サイトの可能性が極めて高いです。ほかに「ご高齢で再婚相手が見つからずにお困りの方に朗報」とか、「引き込もりで結婚しない息子さんの相談に乗ります」とか、「子女のご結婚でお困りの親同士のお見合いをご紹介します」など、NPO団体とか社会奉仕の相談コーナーを装おうサイトもあります。なお、ドコモやAUなど通信キャリアを装ったスマホに対する商品・サービス詐欺も増えていますので、十分ご注意下さい。銀行、証券会社、保険会社は「スマホに通知や案内を流すことはない。」と言明しているので詐欺メールを判別しやすいですが、通信キャリアからのメールは毎月の利用料金やOSの更新案内がスマホに配信されているので、これに紛れた詐欺メールはうっかり引っ掛かりやすいです。通信キャリアを装ったスマホ配信詐欺メール事例下の写真画面に連続しています。キャンペーンサイトに誘導して個人情報やクレジット情報を詐取します。「沖縄セルラー電話」という架空名義になっています。こちらの画面は毎月配信されている正規のメールです。詐欺メールと比較してください。こちらはHPの法人URL、会社名ともにきっちり入っています。銀行を装ったスマホ配信詐欺メール事例銀行、証券会社、保険会社は「スマホに通知や案内を流すことはない。」と言明しているので、配信されてきたメールは全て詐欺メールと考えて間違いないです。以上、嫌な世の中になりました。できれば、身内、知人の方などにも共有いただき、全員で被害を防ぎましょう。
2024.05.02
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