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2012年01月05日
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【送料無料】性犯罪被害にあうということ

【送料無料】性犯罪被害にあうということ
価格:1,260円(税込、送料別)





 この本は、私が 8月に塩竈へ震災ボランティア へ行った帰りの仙台駅ビル内の、とある本屋さんで、たまたま見つけたものでした。

 本屋に立ち寄り、目に入ったので、手に取り、読み進める。すると、話に引き込まれ、気がつくと30分間、立ち読みをしていました。新幹線の出発の時間が来たのですが、どうしても、先が気になるので、本を購入し、そして新幹線の中で、ぶっとおしで読み、結局、完読したのです。

 内容は、性犯罪被害にあった後の状況を赤裸々に、そして克明に、打ち明けられており、胸が詰まります。つまり、書きづらいところを、正々堂々と記しているのである。この本を読んだ時に浮かんできたのは、「真実は美しい」という言葉です。
 真実の言葉こそ、本当の意味で力を持ちうるし、確かな言葉として、人々の胸に響いてくるものです。読んだ時には、一語一語が胸に響き、感動して喉が詰まりました。被害後の悲惨な状況に衝撃を受けますし、そもそも、こういった事態を、克明に詳細に言葉として記すという勇気に感動すら覚えますし、尊敬の念さえ抱いてしまいます。

 自分も、その時に、喪失3部作の3作目を書いているところで、書きたくないことを書こうと、もがいていたところでしたので、この本を読んで、相当、勇気を与えられました。やはり、自分のしようとしていることは間違ってないと強く思わせてもらったのです。そして、読後、半月ぐらいで、3部作を完結することができました。

 本の内容に触れたいと思います。PTSD(心的外傷後ストレス障害)について記述がありました。
「強い不安や身体症状、フラッシュバック・・・・・・。私が呈した症状は、まさにPTSDだったのかもしれない。私は精神科を受診していないが、類似しているなぁと思う点がいくつかあった。しかし、『それが、あてはまるから何?』『PTSDだから何?』というのが、私の感想である」



 自分自身のことになるが、私も実は、PTSDではないかと思ったことがある。病院に行ったわけではなく、なにかの雑誌で、PTSDであるかどうか判断するためのチェック項目があり、実際やってみたのです。突然、泣きたくなる。突然、過去の情景が現れるなどあり、ほとんどの項目があてはまったのです。つまり、喪失体験による心的外傷後ストレス障害かもしれない。

 PTSDは、心に、どの人でもだいたい同じような作用を及ぼし、その後も同じような影響を残すものと思える。自然災害でも、人災でも、性被害犯罪でも、ある種の事件に巻き込まれても、喪失体験でも、おそらくすべて同じような心の状態を辿るのではないかと思っている。
 喪失体験からくるPTSDも、性犯罪被害からくるPTSDも、共感の面において共通項があるように思える。これは直感であって、確かではないが、そうであると思う。だから、こんなにこの本に共感しているのかもしれない。しかしながら、私の場合は、著者と比較すると、そんなにひどい方ではないことは明らかである。

 私の場合は、今、現在でも、ドラマや、映画など死に関係するような場面に遭遇すると、突発的に泣きそうになる。もう、見てられない。歯を食いしばって、かろうじて涙を見せないようにする。喉元に力を入れて、泣かないように踏ん張る。そういう時というのは、特定の喪失体験がよみがえるのではなく、悲しみの一切合財が押し寄せるというか、なんかよくわからない、悲しいというひと塊がやってくる。それは、ふいに訪れるときもある。

 私の場合、他の人から見れば、極端に涙脆い変な人、だけかもしれないが、
 あきらかに、喪失前と後では、なにか自分が変わってしまった気がしている。

 この状態というのは、程度の差こそあれ、一生続くだろう。 ある種の本 にも、そのようなことを書いていた。その状態と共存していかなければならないものだと。

 この本の著者も、そのようなことを書いていた。最後の方で、
「事件のことは、今も薄れることなく、私の体中が記憶しています。でももう、悲観はしていなくて、それが私なのだからと、あきらめにも近いけれど、そんな状態や気持ちともうまく付き合えるようになりました。私には、時間とともに身に付けた「慣れ」という進歩しかないように自覚していますが、・・・」



 改めて、本を再度読んでみたのだけれども、性犯罪の被害を受けるということは、本当に痛い。読んでいると、悲痛になる。痛々しすぎる。体の芯まで凍って痛むようなかんじだ。こちらまで泣きたくなる。ひりひりと痛む。この本を読むと心の底から泣けてくる。

 事件がなければ、もっと別の人生もあったろうに。嫌な感情に支配されずに健やかに月日をすごしていたはずだろうに。それを考えると、怒りさえこみ上げてくる。

 これは、是非、読むべき本だと思う。読んで、理解すべきだと思う。

 そして、被害にあわれた方については、読んでよいのか、わるいのか、私にはわかりません。読むことによって、嫌な記憶が想起し、不快になるかもしれません。回復の状態によっては、刺激が強すぎるかもしれないと思うからです。ひとによって、回復のスピードは、そして方法は違うものです。読み進められるようであれば、読むことをおすすめします。



 辛い思いをした人、してる人は、深い共感性の中で生きています。昨年は、東日本大震災があり、多くの悲しいことがありました。なぜ、こんなに悲しいことばかりなんだろうと思ってしまいますが、救いになるのは共感性だと思います。
 種類は違っても辛い思いをしている人は、多くいます。どこかにわかってくれる人がいるはずです。自分しかわからないなんて思わないほうが、よいでしょう。それも事実でしょうが、でも、希望は捨てない方がよいと思います。

この本を読んで、そんなことを考えました。素晴らしい本です。





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最終更新日  2012年01月05日 19時56分52秒
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