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2018.01.01
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テーマ: 読書日記(1763)
カテゴリ: 読書感想

七年の夜 (Woman’s Best 韓国女性文学シリーズ 3) [ チョン・ユジョン ]


韓国ドラマが大好きな私が、初めて韓国の長編ミステリーを読んでみた。
女性作家チョン・ユジョンの描く世界「七年の夜」は「悪」との戦い。
約550ページに及ぶミステリー小説だが、中身は濃く読者を惹きつけてやまない。
主な登場人物は、本の最初にまとめられているので読む際には参考にしてほしい。
また、小説の中に登場するセリョン村は存在しない村だが、
本の最初にセリョン村の地図が紹介されているのも興味深い。

ストーリーをざっと紹介したい。

妻カン・ウンジュとの間には息子チェ・ソウォンがいる。
ヒョンスは、息子ソウォンをこよなく愛する。
そんな中、家族はセリョン村に引っ越すことになる。
セリョン村には、村の大地主であるオ・ヨンジェと
その娘セリョンが住む。
オ・ヨンジェの娘セリョンをヒョンスは偶発的に殺害してしまう。
そこからヨンジェの執拗な復讐劇がスタートする。
ヒョンスは、ヨンジェの復讐により死刑囚となるが
塀の中らも愛する息子ソオォンをヨンジェの復讐から守り抜く。
自分の命が尽きる最後まで息子を守り抜いた。

ヨンジェは、歯科医院長で村の大地主であるが

最後はヒョンスの妻ウンジュの殺害などで逮捕されて
未解決事件は幕を下ろすのだが、異常なまでの彼の行動は読んでいて恐ろしい。

この小説で忘れてはいけない人物として、アン・スンファンがいる。
アン・スンファンは、ヒョンスの部下であり小説家。
彼は、ヒョンスの息子ソウォンを最後までそばで守る。

彼が小説家であることがこのストーリーのカギでもある。
ヨンジェの妻とやりとりしながらヨンジェの行動や心理を探り、
事件解決へと導く。

この小説には、生と死、罪と罰、善と悪、家族への愛の形など
たくさんのことが描かれているのだが、女性作家がここまでリアルに
悪を描くことができることに驚異を感じた。

この小説は、チャンドンゴン主演で映画化されるらしい。
映画もぜひ観てみたい!

でも、まずは小説を読んでほしい。


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Last updated  2020.09.12 11:03:04
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