コントラバス演奏記

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2020.12.27
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春から猛威を振るったCOVID-19、冬に勢いがぶり返しての越年となりそうです。そんな中、コロナと共存しての演奏会が無事開催され、そこに参加させてもらうこととなりました。なんと11年ぶり、地元オケ​ 草津チェンバーオケ ​さんへの出演です。ファミリーコンサートですが、お馴染みに曲の中に意外な始めて曲、念願の曲などもあり、楽しいステージとなりました。

<<気楽にクラシックコンサート クレアホールからの贈り物>>



2020年12月27日(日)
開場13:30
開演14:00

場 所 : ​ 草津クレアホール
※JR南草津駅下車徒歩12分 無料駐車場あり

曲 目 
モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジークより第1楽章
J.Sバッハ/G線上のアリア
シューベルト/軍隊行進曲
エルガー/愛のあいさつ
アンダーソン/シンコペーデッド・クロック
モーツァルト/交響曲第41番『ジュピター』
モーツァルト/交響曲第39番
                                                                 ほか♪

指 揮:​ 宅間 司 ​ (音楽監督兼常任指揮者)
入場料:前売り500円    当日800円
定 員   :300名(全席自由・車椅子4席)
※膝上鑑賞可

※新型コロナウイルス感染症予防のため、間隔を設けた座席配置となっております。
あらかじめご了承ください。
クレアホールホームページ    公演情報
チケット販売     草津アートセンター(草津クレアホール内)
草津アミカホール
お問い合わせ     草津アートセンター(草津クレアホール内)
TEL:077-561-6100

月刊草津アートセンター 市民と創るコンサート2020 第3弾!!
第2弾までの「青春ポップスコンサート」や「ひと足はやいクリスマスコンサート」とは打って変わり今回は草津チェンバーオーケストラによるクラシックコンサート。
曲目はバッハの「G線上のアリア」やモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」など聴きなじみのある曲がたくさんあり、敷居の高そうで足を運ばれたことがない方からお楽しみいただける内容となっております!!
コロナウイルスにより生活が一変した2020年でしたが最後は音楽の力で明るく年越しをできるよう皆さんでよいコンサートにしましょう!
■体調に不安のある方はご観劇をお控えください。
■ご来場の際・ロビー・客席内はマスクの着用をお願い致します。
■ロビー・客席内では社会的距離を確保してください。
■こまめな手洗いと消毒をお願い致します。
■飛沫感染防止のため、ホール内での会話はできるだけお控えください。
■当日、会場にて出演者へのプレゼント・花束・お手紙等のお預かりはできません。プレゼントBOXの設置もございませんので予めご了承くださいませ。
■出演者の入待ち出待ちは禁止とさせていただきます。その様な行為を発見した場合スタッフがお声がけさせて頂く場合がございます。

 演奏曲目と演奏内容(過去演奏回数)は以下のとおりです。(学生時代の演奏旅行公演回数を除く)

 ・モーツァルト:セレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章(2回目)Peters版
     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender未使用

 ・バッハ:G線上のアリア(4回目)
     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender-C

 ・ヘンデル:「水上の音楽」から「ア・ラ・ホーンパイプ」(初)(Harty版)
     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender-C


     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender未使用

 ・マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から間奏曲(4回目)Kalmus版
     2人中1pult-Out 仏弓、4弦、extender未使用

 ・エルガー:愛の挨拶(4回目)
     2人中1pult-Out 仏弓、4弦、extender未使用

 ・グレンジャー:アイリッシュチューンから(ダニーボーイ)(7回目)
     2人中1pult-Out 仏弓、4弦、extender未使用

 ・アンダーソン:シンコペーティッド・クロック(5回目)
     2人中1pult-Out 仏弓、4弦、extender未使用

  ・モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」第3,第4楽章(初)Bärenreiter版(一部Breitkopf版)
     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender未使用


     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender-C

  ・:琵琶湖周航の歌 弦楽合奏版(アンコール)(弦楽合奏版:初)
     2人中1pult-Out 独弓、4弦、extender-C



 場所は草津チェンバーオケさんのホームグラウンド、そして私の自宅から一番近い公共音楽ホール、​ 草津クレアホール
芸術総合館時代に、​ 滋賀医大オケ(2007) ​​、​ 草津チェンバーオケ(2009) ​、そして​ びわバス団(2010) ​でステージにお世話になりました。それ以来ですから、ちょうど10年ぶりの舞台となります。
定員は600名位なので、ステージのサイズも含め中~小ホールと言っても良いかもしれません。
今回はコロナ禍の渦中と言うこともあり、客席の距離を取るために客席を間引き、300名限定での開催となりました。そして入場者数は250名。舞台から見ると、座れる客席はほぼ埋まっているように見えました。

 今回はホールの主催行事、そして実質レジデンスオケでもあることから、ホールスタッフの皆さんはオケのメンバーと、とてもフレンドリー。コロナ対応で消毒等多くの追加工程があるのを粛々とこなしていってくださいます。


 上述のとおり小さなホール、そしてコロナ対応ということでオーケストラ編成もかなり小さく絞られました。それには、メンバーがコロナの業務影響等々で出られなくなったなどの事情もあります。どのアマオケも苦労しているところです。
 結果として今回のサイズは4型(高音から4-4-4-3-2(人))という、まさに「チェンバーオーケストラ」となりました。これでモーツァルトとか、痺れまくりです。
草津チェンバーさんの並びは対向配置が基本。コントラバスは、下手だったり最上段だったりしますが、今回は下手奥。弦は下手側から、1st-Vc-Va-2nd, という配置。ティンパニはTrp,Hn上手側に一列に並んだ金管群の後ろ、木管はいつもの並び(前にFl/Ob,後ろにCl/Fg)ですが、今回はObやClのない曲があるので、かなりこぢんまりしたものになりました。。
 コントラバスの配置は2人ですので、直接床に並びます。対向配置でいつも悩むコントラバスのシート配置ですが、今回は二人ともエキストラ、しかも勝手知ったるメンバーと言うことで、表裏どっちでもいいし、というわけで私はOut側に陣取りました。

 前述どおりコントラバスは2名。団員の方がこのコロナ下の事情で出演出来ない、ということでエキストラが必要となり、さらにホールから「エキストラメンバーは滋賀県民で」(コロナ関連での移動を抑えるため)という縛りもかかったことから、指揮者・音楽監督の宅間先生から直接私の方に11年ぶりのお声がけをいただくこととなりました。さらにもう一名ベース奏者を、ということで私の方からびわバス団のKさんを紹介させてもらいました。気心知れたKさん、特に前半のファミリーコンサート曲ではPizz.の至芸を存分に聴かせていただきました。

 前述どおり、指揮は当団の音楽監督でもある​ 宅間先生 ​。創立以来このオケを育て上げてきました。指揮だけでなく音楽プロデュースもされており、クレアホールともレジデンスオケと言うことでのつながりが深く、この企画も宅間先生ならでは、というものでした。
草津チェンバーオケさんもご多分に漏れず、コロナ禍で2回の定期演奏会が中止となり、この演奏会が今年唯一のステージとのこと。
このステージへ掛ける思いが伝わってきました。

 本番当日、リハーサル前にウォーミングアップするオーボエ奏者の方が、昔から馴染みのある旋律を演奏されていて、曲目が知りたくて初対面にもかかわらず思わず声を掛けてしまいました。曲目はシューマンの3つのロマンスから、第2番 Op.94 でした。これは昔きっとオケの(多分学生時代)メンバーが頻繁に演奏していたのでしょう。またまた宿年の謎が解明されて、すっきりしてリハーサルに臨めました。

 今回の演奏会は「クレアホールからの贈りもの」と題して、お子様連れOKのファミリーコンサート形式のものでした。この手の「音楽教室」系の演奏会は、学生時代の演奏旅行の想い出があるせいかいつも楽しみにしており、八幡市民オケ時代恒例の夏のファミリーコンサートなどはいつも時間が短い(20分程度)ので、「もっと演奏したいー」となってました。今回はお馴染みの曲、初めての曲等色々あって、とても楽しく演奏出来ました。
 ただ困るのは、意外と演奏が大変なこと。色んな時代、色んな作曲家の曲をスタイル弾き分けないといけないし、なにより「みんな知っている」曲だけに、少しでも間違うとバレちゃいます。お客様もこちらが難しいかどうかは置いといて、ストレートに良い悪いの反応が返ってきます。ですので、交響曲や協奏曲中心の通常コンサートと同じかそれ以上に気合いを入れて演奏する必要があるのです。


 モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」1楽章とバッハ「G線上のアリア」という弦楽器のみで演奏する2曲でスタート。どちらも​ 八幡のファミリーコンサート ​等で演奏したことありましたが、「G線上のアリア」はコントラバスをpizz.で演奏することになりました。楽譜には指定がないので、バロック時代の演奏としては弓で弾く(arco,)になるものでしょうが、pizz.で弾いた演奏も多いのでこれもありだと思います。バロック時代の通奏低音なので、楽器編成さえ決まってないわけですから(といいながら、本来ならチェンバロは必須かと)一概にダメ、ということもないでしょう。ギターやリュート(テオルボ)なども通奏低音楽器なので。

 このあと管楽器のメンバーが登場し、ヘンデルの「水上の音楽」からア・ラ・ホーンパイプと、シューベルトの「軍隊行進曲」の演奏。ヘンデルは近代オケ用に編曲された、「ハーティー版」を使用。「軍隊行進曲」はMosesと言う人が編曲したKalmusの楽譜で演奏しました。ハーティー版は第二次大戦後暫くまでは盛んに演奏されていましたが、その後古楽のオリジナル演奏が主流になり、いわゆるモダンな楽器、編成のオケではこういう編曲版での演奏自体も減ってきました。今ではモーツァルト・ハイドンぐらいあたりを境に、それ以前の作曲家は古楽オケの領分のような感じです。とはいえアマチュアには古楽演奏のハードルは高く、アマチュアの専門団体も少ないですから、このような編曲ものでも名曲に親しむことは大事かな、と思います。私もこの機会でようやく演奏出来ました。これで「王宮の花火の音楽」序奏と合わせ、なんとかヘンデル有名管弦楽曲の「かすったコンプリート(?)」となったわけです。
 「軍隊行進曲」も元はピアノ(連弾)曲なので、オーケストラ版は往年の名指揮者、クナッパーツブッシュのレコードでしか知りませんでした。​ コントラバスのデュエットで弾いて以来 ​、もちろんオーケストラ版は初めてでした。

 バロックから古典派を経て、このあとは近現代の曲目。「カバレリア・ルスティカーナ」間奏曲と、エルガーの「愛の挨拶」。「カヴァ」は学生時代の演奏旅行でも標準レパートリーとして毎年持っていった曲なので、記憶に染みついているのですが、その頃演奏していた譜面は、ブージー&ホークスの譜面でした。最近はKalmusの譜面が当たることが多く、今回もその譜面でしたが、譜面がかなり違います。というのも、オリジナルのオペラ間奏曲ではコントラバスはお休みで、低音部はハープとオルガンが担当するのです。このオリジナルの編成(つまりコントラバスは聴いてるだけ)での演奏は、私は​ 京都市民管さんのアンコールで一度経験した ​だけで、通常はオルガンがないことからその替わりの音を埋めた編曲譜面となっているわけです。このKalmus版、どうしても音抜けが気持ち悪い箇所があり、こっそり音を足させてもらいました。オルガンが弾いている音ではあるので、なぜその音だけ抜けているのか(27小節目の3拍目のG音)謎です。今回の演奏では、この曲に女声合唱が入りました。合唱が入るのは、初めての経験でした。女声コーラスの「​ セシリアシンガーズ ​」さんは音楽を専門に勉強された方による9名のアンサンブルで、安定した音程による透明な響きが素敵でした。


「愛の挨拶」は色んな独奏楽器へのアレンジ譜もあります(コントラバス版もある)が、エルガー本人によるオーケストラ版があることから、楽譜の紛れはなく安心して演奏出来ます。しかし近現代の曲なのでテンポの揺れも大きく、リハーサルでは管・弦で指揮者のテンポの理解にずれが出てしまう場面もありちょっとドキドキしました。これまでの練習よりもテンポの揺れが極端になったところがあり、そこでついていけたかどうか、というパターンですね。若いオケで管楽器に吹奏楽出身の方が多いと、どうしてもそうなりがちです(コンクール主体の吹奏楽だと、本番と練習のテンポは基本変えない。オケだとホールや入場者数による響き具合で練習とテンポや間が変わることは、ままある)。ま、これも経験ですね。

 この後はチラシとは曲順が変わり、「ロンドンデリーの歌」(ダニーボーイ)から「シンコペーティッド・クロック」という曲順で小品演奏を閉じることになりました。
「ダニーボーイ」は、通常よく演奏されるグレンジャーの「Irish Tune from County Derry」という譜面(を写譜したもの)で、​ コバケンとその仲間たちオケ ​でよく演奏し(特に東北の震災直後)小林研一郎先生のマジックのようなタクトで名演奏に参加させてもらった、懐かしい曲です(最近あまりやらない)。コバケンオケではそれこそ14型フル編成の弦楽器群での劇的な演奏になるのですが、今回は4型という極小オケ。弦楽器はパート内分割の多い編曲で、コントラバスさえずっとオクターブ2部に分かれて演奏するので、ほぼ一人1パートのようなまさに室内楽的な演奏となりました。
 曲順が変わったのは、小品集を楽しい曲で終えて次の輝かしいモーツァルトに自然につなげたかったからかも知れません。最後は「シンコペーティッド・クロック」言わずと知れたアンダーソンの有名小品。演奏技術もそんなに難しくないことから、アマチュアオケのファミリーコンサートでも定番と言える曲です。学生時代の演奏旅行でも常にレパートリーに入っていましたし、八幡市民オケのファミリーコンサートでも時々採り上げていたので、もうほぼ暗譜状態、といっても良い曲目。アンダーソンの曲はどれもアメリカ風なポップスの感覚が強いので、ピチカートをはっきり鳴らすことにしています。今回はピチカートの上手なKさんと一緒だったので、盛大に弾かせてもらいました。かなり響いていたように思います。

 小品はここまでで、このあとはモーツァルトの交響曲を2つ。まずは「ジュピター」の第3楽章と第4楽章。これもチラシとは違ってきたのですが、4楽章の演奏はほぼ決まっていて、それだけでは時間的に少し短いことから、繰り返しや1,3楽章とかで試してみた結果、最終的に第3楽章を演奏することで落ち着きました。管楽器の皆さんは大変だったかも知れませんが、コンサートの尺に合わせて曲を色々考える、現場感覚が楽しかったです。おかげで初めての演奏(母校オケのOB会での初見大会除く)だった「ジュピター」も、2楽章以外は全部演奏出来ました。

モーツァルトのラスト3曲の交響曲は、クラシック音楽でも最高峰の名作であると同時にコントラバス奏者にとっては難度も最高峰に近いので有名です。アマチュア、特に規模の大きなオーケストラに所属していると実は演奏機会は少なく、40番の第2版以外はなかなか当たりません。
というのも、この3曲、木管楽器の編成がフル2管ではないのです。詳細は​ このブログにある編成表の記事 ​をご覧いただければわかりますが、39番にはオーボエがなく、41番にはクラリネットパートがありません。ちなみにこの3曲、フルートはすべて1本です。
 そんなこんなでジュピターは母校オケのOB会恒例初見大会で一回弾いたきり。全曲ではないとは言え、初めてのステージにワクワクでした。(これがあったので、トラのお話しは速攻でお受けしたのかも)
 実際の演奏は確かに超絶難しかったです(特に4楽章)が、この4楽章の素晴らしさをなんと形容したら良いのか‥​ リヒャルト・シュトラウスが「天国にいる思いが」というのはこのことか ​、と。
最後(コーダ)でのフーガ部分、ステージ上では全パートがそれぞれ曲中に出てきた主題を同時に(かなりバラバラに、いや、対位法的に)演奏し、それが混然となった華やかな響きとなり、なんというか、「音の洪水」いや、「音の花園」という風に聞こえました。そしてこのフーガがひとつのホモフォニックな進行に集結するところは、まさに身震いしそうな素晴らしさ。そして「クラリネットもトロンボーンもないこの編成で、なんでこんなに大きな、そして豊穣な響きがするんだろう」とモーツアルトの凄さをまた思い知ってしまいました。
 人知を越えたこんな曲を書いてしまったから、神様が彼を天に戻してしまったのか・・
そんなことを考えてしまいました。
 こんな経験が出来たのも、小編成で各パートの動きがはっきりわかり、そしてコロナ以降演奏会の目標がなくても練習としてこの曲を錬っていた、草津チェンバーオケの名演奏があってこそだったと思います。昨今の演奏会では禁じ手?となっているブラボーも(こっそり小声で)聞こえ、こちらも感激してしまいました。このような演奏の中に参加出来て、幸せでした。

 ここで休憩が入り、後半はきっちりクラシックを一曲。これもモーツァルトの、交響曲39番です。この曲はかろうじて一回、​ 長岡京市民管さんで弾かせてもらって以来 ​です。その時はベーレンライター版(いわゆる新版)でした。今回は先の41番(ジュピター)も含め、指揮者はベーレンライター、演奏側はブライトコプフ(いわゆる旧版)という、ちょっと危険な組み合わせ。旧版はロマンティックな演奏を支えた、ワルターなどが使っていた頃の版。新版はあらためて自筆譜などから作曲当時の譜面に近づけたもので、ピリオド奏法などバロック風の演奏になりがち。どちらが良い悪い、と言うことはないのですが、混在させると音楽の方針が定まらない、またアーティキュレーションどころか、音や小節数すら違うこともあり、演奏以前のところでドタバタすることになりかねません。
 とはいえ、近年入手しやすいスコアは、音楽之友社は新版ベース、全音などは旧版ベース。どちらもダウンロード可能(著作権切れ)。パート譜はブライトコプフのみがダウンロード可能。急な準備だったり、活動費が厳しいアマオケだと、どうしてもブライトコプフを使わざるを得なくなります。今回はオケとして事前に違いを認識していたようで、「指揮者の譜面(新版)に寄せる」という方針はあったようですが、やはり差分の見落としなどでリハーサル時に若干の混乱はありました。
 私は学生時代に版の入れ替わって行く様をリアルで経験したので、版についても気にしますが、若い方は「新版がふつう」「新版しか見たことない」などで無頓着に版を混ぜて使ったりしがちなので、(今回は十分注意されていましたが)ほんと要注意です。

 演奏自体はやはり指揮者の譜面(新版)に寄った、序奏早め、主部遅め、繰り返しは2楽章の二つ目以外は(終楽章後半も含め)全部やる、というものでした。
 この曲、ジュピターほどの凄み(異次元感)はないとは言え、それでも1,4楽章の展開部など素晴らしい(そしてコントラバスには厳しい)音楽で、改めてモーツァルトの偉大さと、この曲を演奏出来るありがたさを感じました。
 編成的にも39とのセットなら、オーボエとクラリネットが痛み分け?的な状態で41や他のモーツァルトの交響曲(クラリネットが入っていないものが多い)とバランス取れているのかも知れません。弦楽器は大変ですが。
 アンコールは滋賀県と言えば、の「琵琶湖周航の歌」。同じく滋賀県で活動するアマオケの指導者の方が、弦楽合奏版にアレンジした譜面です。今回はこれに、先の「カヴァレリア・ルスティカーナ」で美しい歌を聴かせてくれた、​ セシリアシンガーズの皆さん ​が共演。これは素晴らしかった。リハーサルの時の「我は湖の子、さすらいの」のハーモニーで私は感激してしまい、ちょっと涙目でした。コロナで声楽の演奏には厳しい状況が続きますが、人の声の素晴らしさを改めて感じました。
 感動しつつ、思わずポップスバランス(バスがリズム隊としてドーンと表に出る感じ)で弾いていたら、声を吹っ飛ばしそうになったようで、マエストロから「pizz.でかい」と(笑)。コントラバス二人で「でかい」と言われて、「すみません!」と言いつつちょっとにやけてたりしてました。

当日の演奏は以下で全演奏がYouTubeで見られます。


 打ち上げはこのご時世と言うこともあり、残念ながらありませんでした。10年以上ぶりのオケでメンバーもすっかり替わっているので、打ち上げで顔見知りになれると思ったのですが・・大変残念です。早くまた演奏後の高揚感そのままでお酒が飲める日が来ることを、祈るばかりです。

 次回もまだ定期演奏会の見通しは立たないようですが、オケとしてはその日を目指して準備を進められるようです。団員の方も次は復帰されることでしょうし、私がステージ側にお誘いいただけるかどうかはわかりませんが、早く演奏会が出来る日を心から祈っています。

各曲の過去演奏履歴です。通算355ステージ目。(学生時代の演奏旅行分を除く)

■ モーツァルト:セレナーデ「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章
・2011/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨 Breitkopf版

■バッハ:G線上のアリア 
・1984/11 奈良女子大学管弦楽団/高橋 徹
・2010/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨
・2011/09 墨染交響楽団/池田 俊

■ヘンデル:「水上の音楽」から「ア・ラ・ホーンパイプ」
(初)

■シューベルト:軍隊行進曲(Moses編)
(オーケストラ版:初)

■マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から間奏曲
・1991/01 宇治シティフィルハーモニー/脇坂 英夫
・1996/06 駿河フィルハーモニー交響楽団/関谷 弘志
・2012/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨

■エルガー:愛の挨拶
・1984/11 奈良女子大学管弦楽団/高橋 徹
・2001/03 富士フィルハーモニー管弦楽団/堤 俊作
・2010/04 びわこフィルハーモニーオーケストラ/有馬 純昭

■グレンジャー:アイリッシュチューンから(ダニーボーイ)
・1990/07 宇治シティフィルハーモニー/脇坂 英夫
・2011/05 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎
・2011/08 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎
・2011/09 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎
・2016/07 コバケンとその仲間たちオーケストラ/小林 研一郎
・2019/05 京都市民管弦楽団/粟辻 聡

■アンダーソン:シンコペーティッド・クロック
・2009/10 びわこフィルハーモニーオーケストラ/有馬 純昭
・2010/11 びわこフィルハーモニーオーケストラ/有馬 純昭
・2011/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨
・2019/07 八幡市民オーケストラ/安藤 亨

■モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」第3,第4楽章
(初)

■モーツァルト:交響曲第39番(3回目)Bärenreiter版(一部Breitkopf版)
・2013/11 長岡京市民管弦楽団/小山 真之輔 Bärenreiter版

■:琵琶湖周航の歌 弦楽合奏版(アンコール)
(弦楽合奏版:初)


草津チェンバーオーケストラさんでの演奏履歴(通算2ステージ目)です。
 ・第8回定期演奏会​ 2009/11   しが県民芸術創造館(現:草津クレアホール ブラームス3番他)
 ・市民と創るコンサート 2020/12 草津クレアホール (モーツァルト39番他)





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最終更新日  2024.06.15 13:44:02
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