温故知新
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『娘を特別支援学級へ入れよう』『娘に余裕のある生活を送らせてあげよう』そう、心に決めていた。夫との話し合いの結論もそこにたどり着き、心の迷いもなく退院後に約束した就学前検診に夫と私、娘の3人で向かった。まず保健室で学校で行えるだけの健診を行った。目。耳。難聴が改善してきた右耳は、なんと、学校の健診をクリアしてしまった。その後、親と離れて主任との面接。両親の名前などを聞かれていたようだったが、にこやかに答えているようだった。そして、その後、応接室に移動し話し合いへ。あちらは校長、教頭、主任の3人。「特別支援学級へ」と言ったのだが、なんだか様子がおかしい。問題のある子の親が自ら「特別支援学級」と言っているのに、「どうぞどうぞ」の雰囲気が全くない。今年から赴任したという校長にいたっては、むしろ反対の雰囲気で、ご自分の娘さんが1歳から就学前まで装具を履いていたことや、その子が先日、結婚していった話を持ちだしてきたりして、普通学級と特別支援学級の両方を見学してから結論を出した方がいい、と熱く主張する。校長がそこまで言うものだから、教頭も主任も何も言えず。私たち夫婦も何となく雰囲気を察して、その場は結論を出さずに帰った。次の日。児童相談所でケースワーカーにその話をすると、娘の小学校の特別支援学級に最近3人の障がい児が入ったのだが、その子たちは障がい児用の児童養護施設の子どもたちで、彼らが荒れていて、どうにも運営できず、介助員を要請してきた、△△(娘の名前)ちゃんが行っても、その子たちに手をとられちゃって放っておかれちゃうから、止めた方がいいよ、と。なるほど。それで校長が「授業を見学してから決めろ」と何度も何度も言ったのか。実際に荒れているクラスを目の当たりにしたら心が変わる、と思ったのだろう。よし、それなら見てやる、と今日。夫と娘と私の3人で見学に行ってきた。まずは、体育をしていた1組。国語の授業をしていた2組。図書室で本を読んでいた3組。を、たっぷり1時限分見学した。もう半年たっているからか、大分、落ち着いていた。一緒に回ってくれた主任先生は、「ここの学区は落ち着いているので、最初からこれくらいでしたよ」とカマをかけてきたが、学区に通わせている近所の人に話を聞いたところでは走りまわる子が結構いた、というから、まぁ、落ち着いてきた、というところだろうな。娘はじっと座って、結構真剣に見学していた。その後、3時間目までの20分の放課を外にでて子どもたちの遊ぶ様子を見学。校庭や遊具には結構、恵まれている小学校なのだろう。大勢の子どもたちが出てきたが、結構、余裕を持って遊んでいた。娘も遊具を見かけて走りだした。うんていを上手にやるお姉ちゃんにウットリし、マネをしたり。向こうもちょっと意識してくれて、わざと見えるようにやってくれたり。逆上がりを練習できる鉄棒も何度もトライしていた。そこへ、小学校1年生くらいの女の子が寄ってきて話しかけてきた。遠くから見守っていたので何を話したかは分からないが、娘は横にどき、その子が逆上がりを始めた。後で聞くと、「むずかしいんだよ、といわれちゃった」とのこと。おそらく鉄棒をやりたくなった子に、難しいからまだ出来ないよ、と、ていよくどかされたのだろう。それもまた、年長者との大切な関係。娘にしてはスムーズなやり取りだった方だろう。3時間目はいよいよ特別支援学級の学活を見学した。教室に入り、用意された椅子にかけた。学活ではレストランごっこをしていた。娘が好きそうだな、と左隣に座っている娘を見たのだが、じっと固まっている。楽しそうに見学していた今までとは全然違う態度。数分がたった頃、先生が「△△ちゃんもお客さんをやってみる?」と誘われた。が、娘は激しく首をふり断る。おかしいぞ、と、娘を気にし出すと、娘から一番近い所に座っていた3年生の女の子が、チラ、チラ娘をにらんでいる様子。更に見ていたら、なんと、ツバまではきかけている。その度に娘の小さな肩が震えていた。あの子が、ケースワーカーが言っていた、クラスにいることも出来ない多動傾向のある女の子か。先生が何を言っても、それに対して悪態をついている男の子がいた。「おいしいねって食べようね」って言っても、「不味ーんだよっ!不味ーんだよ!不味ーんだよ!!」「レジ係ね」と言っても、「ごほうびは。前にいたところでは、ごほうびが出た。ほうびなきゃやんないよ。」6年生のおだやかな知的障碍のある子だけが彼を何とか制すことができるようで、先生は彼とのやりとりに時間を割かれているようだった。あの子が、ケースワーカーが言っていた、悪態、悪口、暴れ、を繰り返す3年生だな。あんまり娘が怖がるから、「席を替わる?」と聞くと、慌てて立ち上がって私と夫の間に座り、私の手をぎゅっと握った。その後、もう一度、先生が誘ってくれたが、かたくなに首を振るだけだった。帰り道。どうして一緒にレストランごっこをしなかったの?と聞いてみると、「だって、こわいおにいちゃんとおねえちゃんがいたから…。」「△△…こくごがたのしかった…。ひまわり(仮名)がっきゅうはこわかった…。」娘が憧れている小学校生活は、あの国語の授業にあるのだろう。あの特別支援学級にはないのだろう。そもそも娘に余裕のある生活をして欲しくて選ぼうとした特別支援学級。娘が緊張して過ごすのでは、それでは意味がない。そして、来年のクラス編成、新4年生の男の子、新4年生の女の子、新3年生の男の子、新1年生の女の子、そして、新1年生の娘の合わせて5人。そのうち、娘以外の4人全てが障碍児用の児童養護施設の子どもたちである。何かがあったとしても、それをお互いに話し合ったり、育児の愚痴を言い合ったりできる親友だちはクラスに誰もいないのだ。一方、普通学級には、保育園で一番、娘の面倒をみてくれる女の子が引っ越してくることになった。その女の子の母親も障碍のある子どもに理解があり、娘をいつも気にしてくれている。しかも、今のところ来年就学予定の子どもは65人で、1クラスが21、2人になる予定。それでも特別支援学級にすべきなのか。自分も大変と分かっていて普通学級に行かせるのか。地域のこどもに知ってもらえる機会を捨てても他区の特別支援学級へ越境するか。悩む。
2008.12.02
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