温故知新

2003.09.30
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外出中、井戸端会議をしている人たちを見かけた。

その時の話題は、メンバーの子供の話のようだった。

「ウチの子、2歳8ヶ月になるのに全くしゃべらないの」

周囲の人が次々と言った。

「そのうちいっぱいしゃべってウルサクなるわよ」
「男の子は遅いから」

「でもね…」と言いかけた言葉を止めて、その母親は笑っていた。
私はその笑顔を額面通りにとらえることが出来なかった。


犯人の少年の母親は幼い頃から少年の運動能力が劣ることや不器用さなどに気付いていたが、発達障害についての認識はなく、それに応じた指導を受ける機会もなく、「ほかの児童にばかにされないように」とつきっきりで勉強を教えた、そうだ。

障害が目に見えて分からない限り、周囲はもちろん親も気付きづらいし、信じづらい。
子供の個性ととらえ、秀でた部分を探し(もしくは安易だが成績をあげ)、子供に自信をつけさせてあげたい、と思うのは、形として行き過ぎがあったとはしても根本は親心だろう。

加えて、今日の私の近所の例のように、「普通だよ」無責任に言いきってしまうことによって、ますます間違えているかもしれない道をいく親子の背中を押してしまうことにもなりかねないのだ。

私が障害児の母親であることは一目瞭然のため分かるはずだ。
だったら何故私は一言、「絶対何もない、とは私は障害児の母親だから言えないので、心配だったら一度診てもらえばどうか。たとえ何かがあっても、良い教育がとても手厚く受けられるから、どちらにしても安心だ」と言ってあげられなかったのだろう。

母親が非常に悩んでいることを、この中のメンバーの誰よりも分かっていたはずなのに、この言葉を言っても角が立たないのは障害児の母親である自分だけなのに、皆と一緒に笑ってしまった。

自分の不甲斐なさが嫌になった。





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Last updated  2005.11.13 15:44:33
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