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何だ、この雑な字は!?
読めへんぞぉ。
もっと丁寧に書きなさい!!
僕が塾講師駆け出しの頃、小・中学生に
少し怒り気味に言っていました。
でも、今は、なぜ丁寧に書けないんだろう?
その答えを考えながら、しばらく見守ります。
それは以前、こんなことがあったから。
当時、小4生だったA介。
お姉ちゃん(小6生)が通っている塾に
僕も通って勉強したい!!
やる気満々で入塾。
そのやる気が薄れることなんてありませんでした。
小4生にして、この勉強に対する姿勢、
僕は毎週、感心させられました。
姿勢だけでなく、しっかり成果も見られ、
優秀な生徒でした。
そんなA介の姿と対照的に、
彼の書く字は 雑
だった・・・。
当時、かなりのギャップがありました。
やる気満々、能力も高い、
それなのになぜ?
しばらく見守ることにしました。
彼が5年生になったある日、
いつもと趣向を変えて、「都道府県を覚える」、
そういう授業をしました。
そして授業の最後に僕はこう言いました。
じゃぁねぇ、来週は、今日勉強したものが
どれくらい頭に残っているか試してみよう!
見た目はテストと同じだけど、そんなに硬くならなくていいよ。
どれだけ覚えてるか試すだけ、ね!
1週間後、いつものように彼は少し早めに塾に来たのですが、
何か様子がおかしい・・・
いつもより、ソワソワ、おどおど。
で、授業の最初に都道府県テストを行ったのですが、
A介の字・・・
今まで僕が見たA介のどの字よりも、
雑になってたんですね。
何かを叫んでいる、そんな字でした。
おいおいA介。
お前、もしかして、こう思っているんじゃない?
都道府県テストだ・・・
クラスの中で最下位になったらどうしよう?
ヤバイ、ヤバイ、どうしよう~う?
別にね、このクラスの中で差が出たっていいんだよ。
出ない方がおかしい。
確かに、最下位より、1番の方がいいと
誰もが思うだろうけど、
たとえ1番になったとしても、完璧な人間なんていない。
み~んな何かが欠けているんだよ。
1番だろうと、最下位であろうと、
大切なのは、 自分に足りないものを把握して
それを補おうと努力すること。
そして一歩でも前に進んだのなら、
そういう自分に自信をもつこと。
まずは個人それぞれ、何が足りないのか?
それを把握するために、今、試しているんだよ。
把握できれば、何を、どう努力すればいいかわかるから
〇の数は増えていくんじゃないの?
もし増えなかったとしても、
「何かを変えなければ・・・」とか
「何かを足さなければ・・・」とか、
そういうことを考えること自体、前に進んでるんじゃないの?
焦ることなんて何にもないよ。
恐れることなんて、何もない。
今、こうやって先生と話していることも
前に進んでるって、先生は思うけどなぁ。
結構、覚えとるやん。
ゆっくり、落ち着いて、わかるところを書いてみな。
ソワソワ、おどおどしていた顔は、
明るい、彼らしい顔に戻りました。
そして書き進める字も、別人のように丁寧になりました。
文章や字には、その人の心が表れます。
そして心は人それぞれ違い、
同じ人間でも、時によって違ってきます。
「雑な字」、
それは生徒のどういう心が表に出た結果なのか?
いつも注意しなければならない、
そう痛感させられる出来事でした。
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