ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2007.11.27
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カテゴリ: 日本経済
バブルを考える(59)

佐々波委員会へ

紆余曲折はありましたが、銀行への公的資金注入を盛り込んだ、金融機能安定化緊急装置法は、98年2月に成立しました。

しかし、資本注入をどのように行なうかが問題でした。注入を金融機関からの申し出を受け、それを審査して注入の可否を決めることにしたからです。保有する不良債権への、一定の引当を義務付け、その結果として自己資本が不足する銀行へ、強制的に注入する仕組みにはなっていなかったからです。

まだ危機意識が不足していたのでしょうか。政府も国会も、この点ではまだ及び腰でした。そして、銀行自身も腰を引いたままでした。注入を受ければ、経営への政府の関与が強まる。経営者責任を問われるかも知れない。そして何よりも、危ない銀行と思われ、預金が流出したり、株価が急落すると困る。こうした意識で、危ないと噂された銀行、咽から手が出るほど、公的資金がほしい銀行も、立ちすくんでしまったのです。

優良行は、政府の介入を警戒し、経営不振行は、レッテルを貼られることを畏れたのです。こうして、政府や与党幹部が「資本注入は、貸し渋り対策であって、経営危機行の救済策ではない。まずは、優良行から申請してもらわないと、危ないから申請したと見られかねない}などと、環境作りをはじめたのです。

こうして、本来銀行が懇願すべき公的資金の投入を、政府・与党がお願いしなければならない、奇妙な情景が生まれたのでした。これはおかしな事でした。

そしてまた、公的資金の投入は、再生可能銀行に限られることになっていました。投入した公的資本の毀損は避けなければならなかったからです。破綻しそうな銀行は救済しないことに、なっていたのです。しかし、これは建て前でした。

しかし、破綻懸念先銀行とは、という段になって骨抜きが進行していました。「3年連続の赤字決算ないしは無配当。自己資本比率がマイナス、ないし、0-4%(国内基準では0ー2%)で、1年後でも改善が見込めない銀行」とされたのです。後に一時国有化された日本債権信用銀行でも、無配は2年間でしたから、申請は認められる仕組みなのです。



各行の申請を審議する、金融危機管理審査委員会(通称佐々波委員会)が開かれたのは、それから間もなくでした。
                        続く






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最終更新日  2007.11.27 19:25:30
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