ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2010.02.24
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カテゴリ: 外国史
ハイチに贈る(40)

砂糖プランテーションの場合、最も多くの奴隷が従事する作業が、農耕部門でした。サトウキビの栽培と収穫は、とりわけ労働集約型の仕事だったのです。労働内容は単純でしたが、身長の2倍以上に成長したサトウキビを、灼熱の太陽の下で裸同然の姿で刈り取る作業は、とても苛酷なものでした。

サトウキビを刈り取って精糖所に運ぶ作業は、何よりもスピードが求められました。刈り取ったサトウキビは、短時間で糖質が変質しれしまうからです。その先の工程では、刈り入れ直後に裁断したサトウキビを、圧搾機にかけて糖汁を搾り、これを煮沸・攪拌して濃縮します。それから粗糖と糖蜜とを分離します。

こうした作業は、猛烈な暑さに耐えうる屈強な体力と、高度の技術や熟練、そして微妙な勘、意気のあった連携と規律などが必要です。当然かなりの熟練が必要ですから、こうした労働に従事する奴隷は、普通の農耕奴隷よりもかなり高く評価される奴隷も、いたことになります。

こうしたプランテーションの労働システムの中核に存在したのが、奴隷監督(コマンドゥールと呼ばれていました)です。奴隷監督は最低でも2名、大きなプランテーションでは5,6名が存在しました。彼らは、奴隷の労働や生活全般を監督するために、プランターによって登用されるのです。

その意味で奴隷監督は、いわばプランテーションの中間管理職であり、プランターにとっての忠実な部下でした。ですから「カイマンの森」の儀式と、それに続く8月22日の蜂起は、白人プランターにとって大きなショックでした。

ついでにプランテーションにおける日常の生活条件も見ておきましょう。プランテーションには、大きく三つの空間があります。

刈り取ったサトウキビを粗糖や糖蜜に仕上げる工場や倉庫などがある工場部分。栽培作物用の畑、家畜の放牧場、奴隷の菜園、草地などの農業用地部分。そして最後にプランターの邸宅と奴隷小屋のある居住空間部分。このうち、奴隷小屋ですが、プランターの邸宅から近すぎもせず、遠すぎもしないという微妙な位置に、まとめて配置されるのが常でした。

近すぎるといつ襲撃されるかもしれない危険があり、遠すぎたり散財していたりすると、監視の眼が行き届かないからなのです。







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最終更新日  2010.02.24 17:46:09
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