ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2010.03.17
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カテゴリ: 外国史
ハイチに贈る(59)

「フランス領植民地サン・ドマング憲法」を手にして激怒したナポレオンは、ハイチの革命に対して本格的に介入する決意を固めました。

1799年のブリュメール18日のクーデタ後、第一執政(統領とも訳します)の座について、権力を握ったナポレオンの語録の中に、次の有名な一節があります。
「市民諸君!革命派その発端をなした諸原則に固定される。諸君、革命は終った。」彼はまた「我々は、革命のロマンを終結した」とも語っています。

そして、そう語ったナポレオンは、フランス領植民地の黒人奴隷制に対しては、当初現状維持の姿勢をとります。それは、サン・ドマングのように実質的に奴隷制が廃止されている所では、それをそのまま認め、奴隷制が存続していたマルティニークなどでは、奴隷制を認めるのです。言葉を変えると、ナポレオンの言う現状維持とは、奴隷制廃止の不拡大と同義なのです。

しかし、これはナポレオンの本音ではありませんでした。彼の本音は以下の言に現れています。
「文明というものを持たず、植民地の何たるか。フランスの何たるかさえも知らぬアフリカの黒人に、どうして自由を与えることが出来ようか。国民公会の多数派が、自分のなすべきことを弁え、植民地の事情に精通していたなら、黒人に自由を与えたと思うか。断じてノンだ。自由を与えたらどんなことになるかを予見した人は、ほとんどいなかったのだ。」と。

即ちナポレオンは、サン・ドマンサンの黒人奴隷制の廃止を既成事実として認める振りをしながら、虎視眈々と奴隷制復活のチャンスを狙っていたのです。
                              続く





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最終更新日  2010.03.17 20:39:40
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