ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2010.04.15
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カテゴリ: 国際経済
世界経済の現状(120)

ギリシア危機は峠を過ぎたでしょうか。「IMFとECBが支援を表明したから、当面ギリシア国債の発行が未達になる(売れずに残ってしまう)可能性はなさそうだ」としきりに、アナウンスされています。

ところが、ギリシア国債のスプレッド(ギリシアの場合で言うと、ユーロ圏で1番低い利息で国債を発行できるドイツ国債の金利を基準に、それにどの程度利息をプラスすると、国債を発行出来るかを指します)が、1998年のロシアのデフォルト時以来の、4%を超えてきているのです。

1998年は前年からのアジアの通貨危機がロシアに飛び火し、ロシア国債がデフォルトになりました。その煽りで米国ではLTCMが倒産するなど、国際的な金融市場が大揺れに揺れた年でした。ギリシア国債のスプレッドは、そのときの水準を超えてきています。

しかも、昨年末からと違って、4月に入っての金利の上昇は、どうやら先物ではなく、ギリシア国債の現物が大量に売られての結果らしいのです。危機はかなり深刻になってきています。先週末には、ギリシア国債のスプレッドは4,63%にまで拡大しています。

ここにギリシア危機の深刻さが現れています。4月、5月の国債の借り換えが無事に出来れば、メデタシメデタシと言うわけには行かないのです。

IMFとECBは、ギリシア政府に対して一層の緊縮財政と、財務の健全性の向上を要求しています。その結果ギリシア政府は、緊縮財政と増税のダブルパンチを国民に求めることになります。

北海道夕張で起きたことですね。このとき夕張では移転を選ぶ人もかなり出ましたね。ギリシアの富裕層は、危ない国内銀行を避け、ドイツやスイス、フランスやイギリスの安心できそうな銀行に、身内の預金をせっせと移している。勿論手持ちのギリシア国債はさっさと売り払っているのです。

ギリシアに支店を持つ外銀の店舗は、顧客が溢れているという情報もあります。ギリシアの中央銀行自ら、1、2月の2ヶ月で80億ユーロ強の預金が、国外に流出したと発表しています。


つまり、緊縮財政を採り、増税を選択すれば、国外に逃避できるだけの資金の持ち主は、資金と共にギリシアを離れ、国内には何処にも逃げ出せない貧困層だけが残ることになりそうなことが、ここから予見できるのです。

これで、ギリシアの財政再建は可能なのでしょうか。
                           続く





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最終更新日  2010.04.26 21:27:23
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