ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2010.07.18
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カテゴリ: 外国史
19世紀のアメリカ(74)

第2章 明白なる天命…35

南部の奴隷制擁護派も議員たちが、いかにカリフォルニアに奴隷制度を持ち込もうとしても、この地に殺到した新住民は、奴隷を引き連れる奴隷主が新天地カリフォルニアにやってくることを、明確に拒絶していました。州民の拒否することを中央政府や議会が命令することは出来ません。それが米国の建国以来の伝統です。

州昇格に当たって、カリフォルニアは奴隷制を明確に拒否して、自由州として合衆国に参加することを宣言したのです。これは、南部の奴隷制擁護派には痛手でした。彼らがテキサス併合に熱心だった理由、そしてメキシコ戦争に邁進した理由は、新たに獲得した新領土に将来できるであろういくつかの州を、全てどれいと州とすることこそが、合衆国における南部の奴隷制を将来にわたって生き延びさせる、確かな道であると固く信じたからでした。

いま、その期待が水泡に帰そうとしている。南部には、この頃から連邦離脱論が登場します。しかし、この時はなお両派の妥協が可能だったのです。1850年の妥協がそれです。

まず、カリフォルニアは自由州として連邦に加わることを認める。その代わり、メキシコから獲得した領土に出来る他の州については、奴隷制に関する何らの制限も設けずに、準州と名あることを認める。自由州における逃亡奴隷取締りを厳格化する、逃亡奴隷取締法を制定するなどが、その妥協の産物でした。

こうして南北分裂の危機は、一応切り抜けることが出来ました。しかし、それは一時的なものに過ぎず、一触即発の状態はなお続いたのです。
                        第2章 完  明日から第3章





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最終更新日  2010.07.18 21:44:04
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