ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2011.05.11
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カテゴリ: 国際政治
チュニジアからエジプトへ…(58)

選挙に勝利したハマスに対し、米国とイスラエルの後押しを受けて、政権を譲ることを拒み、ガザからは追われたものの、ヨルダン川西岸の地を支配し続けるファタハは、当然ハマスに対して敵対的な姿勢をとり続けます。

しかも、そうしたファタハとアッバス議長の後ろ盾になっているのが、アメリカとイスラエルですから、当然ファタハとアッバスは、イスラエルに対して強い姿勢をとることなど、できません。ウィキリークスの暴露で明らかになりましたが、アッバスの政府は、西岸即ちパレスティナの支配領域の中に、イスラエルが入植地を拡大することを認める譲歩まで、こっそりとしていたのです。

こんな状態でしたから、ファタハとハマスとの和解など、考えられない状態が続き、そのことがイスラエルにとって、都合の良い事態を生んでいました。ところが、エジプトの政変により、米国とイスラエルに協力的だったムバラク政権が崩壊しました。

エジプトの暫定政権が成立して、僅かに2ヶ月しか経過していません。その2ヶ月でエジプト新政権は、ファタハとハマスの仲裁に成功し、両者の和解を纏め上げました。

ファタハのアッバス議長(兼大統領)と、ハマスの指導者マシャール氏が、カイロに招かれ、5月3日に和解合意文書に署名したのです。

この合意を受けて、エジプトの暫定政権は、近いうちにガザとエジプトの間の国境を恒久的に開放すると、発表しました。イスラエルの要請を受けて、ムバラク政権が続けてきた、ガザ封鎖が終わりを告げ、エジプトとガザの国境が開放されることが明らかにされたのです。

実は、1979年にイスラエルがシナイ半島を返還してエジプトと和解し、国交を結んだ際に、イスラエルはエジプトとガザのパレスチナ人が結託することを恐れ、ガザにパレスティナ自治政府の存在を認めた後も、エジプトとの国境線に数百メートル幅のイスラエルの占領地を残すことを認めさせ、エジプトとガザを分断してきたのです。

イラク戦争後、中東全域におけるイスラム主義の高まりを見て、ガザを封じ込めておくことの無理を痛感したイスラエルは、2005年にガザとエジプトの国境線を自ら警備することを放棄し、全てをエジプトのムバラク政権に押し付けたのです。



その封鎖が、いよいよ本格的に壊されようとしているのです。これは大きな変化です。
                            続く





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最終更新日  2011.05.11 20:17:06
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