ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2011.05.17
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カテゴリ: 国際政治
チュニジアからエジプトへ…(63)

現在のエジプトは、新憲法による新大統領、並びに新議会選出までの暫定政権です。しかし、現在の軍部とムスリム同胞団の関係を見ると、両者の蜜月は当分の間、続きそうに見えます。そうでなければ、軍部中心の暫定政権は、パレスティナのハマスとファタハの和解を推進したり、イランとの関係改善に動くといった、ムバラク政権時代の外交方針の大転換を、いともスムーズに成し遂げることなど、とてものことに不可能です。

今後もエジプト軍は、国家安定の要の役割を果たし続けるでしょうし、最大の政治勢力に躍り出たムスリム同胞団は、軍部との親密な関係を崩さず、急進的な原理主義とは距離を置くものと思われます。

ガザのハマスを説得して、ファタハの和解に道を開いたことは、エジプト軍に対する穏健路線継続のサインでもあったと、私は考えています。

エジプトのムスリム同胞団は、ムバラク政権下では、政党活動を禁じられていました。ムバラク追放後、その禁が解かれ、4月末に「自由公正党」という政党を創設しました。創価学会が公明党を創設したケースを連想すると、理解はしやすいと思います。両者の最大の違いは、組織の規模にあるとお考え下さい。

こうしてムスリム同胞団は、9月の議会選挙に向けて、全議席(508議席)の半分をとるという、些か大きすぎる目標を掲げました。同胞団はそれまで、全議席の3分の1議席を確保することを目標として板のですから、大幅に目標の上方修正をしたことになります。

この目標が達成されるかどうかは、今後の動静にかかるわけですが、ここで大切なことは、今まで弾圧を恐れて、控え目に控え目に、目立たぬように勢力の維持を目指してきたムスリム同胞団が、従来の姿勢を転換して、白日の下でノビノビと、自派の目標を広言するようになったことです。

ここには、弾圧を恐れて、言うべきことを控えるといった、従来の姿勢は、影を潜めています。獲得議席数は分りませんが、ムスリム同胞団系の「自由公正党」がエジプト議会の最大勢力になり、軍部との蜜月を背景に、政権運営に関わっていくことは、ほぼ間違いのないところでしょう。
                              続く





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最終更新日  2011.05.17 16:03:43
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