ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2011.05.19
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カテゴリ: 国際政治
チュニジアからエジプトへ…(65)

エジプトはムスリムが90%を占める国です(残り10%がコブト教徒と呼ばれるキリスト教徒です)。米国がテロ戦争と称して、強引にイラクを攻撃したことに対して、ムスリムの国々では、どこでも民衆の反米感情が、強まりました。当然エジプトもまた、例外ではありませんでした。

その結果、イラク戦争の開戦後、エジプトでも民衆のイスラム信仰は、非常に強まりました。さて、エジプト軍部の役割の1つは、エジプト社会の安定を維持することにあります。

そのため軍部は、今まで持っていたリベラル主義(欧米化への道)へのこだわりを捨て、イスラム的な政治体制をも、緩やかに容認していく方向に、カジ取りせざるを得なくなったのです。そのイスラム主義の諸勢力の中で、ムスリム同胞団は最も多元的で現実的な指針を示しており、、しかもエジプトで最大の勢力です。軍部が、ムバラク以後のエジプトのあり方として、ムスリム同胞団を中心とするイスラム勢力と手を組むのは、自然な流れのように思えます。

エジプトの政治体制が、軍部とムスリム同胞団の協調を軸に展開するとなると、第3次中東戦争で、ナセルのエジプトがイスラエルに大敗後、下火になっていたアラブ民族主義の動きが、30年の40年の時を経て、復活する可能性が出てきます。

アラブ世界には、王政や首長政をとる、サウジアラビア、クウェート、バーレーン、アラブ首長国連邦(UAE)といった国々がありますが、バーレーンの民主化運動を、サウジ軍が介入して、力で抑え込んだものの、その後は親米、親イスラエルの動きは、民衆を刺激することを畏れてか、慎重に控えられています。

イランイスラム革命以後、反米を貫いてきたシーア派のイラン、政教分離を国是として、親西欧政策を続けてきたものの、ここに来て親西欧政策を転換して、反イスラエルの姿勢を鮮明にしたトルコ、そしてハマスの庇護者としての姿勢をみせつつあるエジプトと、イスラエルを包囲する三つの環が、姿を見せたといえましょうか。
                           続く





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最終更新日  2011.05.19 21:10:25
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