ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2020.08.11
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カテゴリ: 日本史
日本の降伏を早めたのは原爆ではなかった その3

深夜に開かれた御前会議では、閣議での多数意見である東郷外相案が、原案として議長役の鈴木首相から原案として提出されました。原案には、「先月26日の3国共同宣言(ポツダム宣言の事)に掲げられた条件には、天皇の国家統治の大権に変更を加うる要求を包含せざることの了解のもとに、日本政府はこれを受諾する。」とありました。

鈴木首相は、以上の原案を朗読した後、閣議が賛成6、反対3に分かれ、意見の一致を見なかったことを説明し、直後に東郷外相を指名して、提案理由を説明するよう促しました。外相は、「以前は、ポツダム宣言は受諾できないということであったが、ソ連の参戦と2発目の原爆投下で、事情は変わった。もはや受諾はやむを得ない。…  相手側につける条件は、絶対に受諾できないものだけをあげるべきである。
ソ連の参戦により、米英の地位は、いよいよ確実になっているので、これ以上に条件を緩める余地はないものと考えざるを得ない。」「先の4条件の内、日本軍の自主撤兵は、停戦協定をむすぶときに、申し出る機会があるだろうし、戦争犯罪人の事とて、戦争を続けてでも、どうしても通さなければならないほどの絶対条件ではないように思う。ただし、皇室だけは、絶対条件である。…中略…相手国につける条件は、この点に集中する必要がある。」と述べた。

続いて、鈴木首相は、米内海相に所見を求めた。米内は、簡潔に「外相案に同意する」と述べた。続いて所見を求められた阿南陸相は、激しく反発して徹底抗戦を主張して、熱弁をふるった。
「全く反対である。カイロ宣言は、満州国の抹殺を決めており(中国への返還)、受諾すれば、日本は満州国を見殺しにすることになって、道義国家の生命を失うことになる。ポツダム宣言を受諾するにしても先の4条件が満たされる必要がある。…中略… こちらの条件だけを一方的に取り下げて、ポツダム宣言を受諾する案には、同意できない。たとえ1億人が枕を並べて倒れても、大義に生きるべきである。あくまで戦争は継続しなければならないし、まだ十分に戦える自信もある。本土決戦にも自信がある。仮にポツダム宣言を受諾したとしても、海外諸国に展開中の日本軍は、無条件に矛を納めないであろう。国民の中にも、あくまでも戦おうというものがあって、内乱が起こるかもしれない。」と。

この時、満州国に展開中の関東軍は、かつては陸軍随一の精鋭部隊を誇っていた関東軍は、敗北の続く、南方戦線への支援に精鋭部隊を割き、新兵を補充した数合わせ部隊に変質しており、侵入したソ連軍に太刀打ちできず、すでに敗走を続けていたのです。 陸相の阿南は、こうした現状を知る立場にあったにも
関わらず、ただ強がりを述べたのでしょうか。日本軍部のゆがんだ醜さだけが際立った発言です。

これが当時の軍人の姿でした。


反対、戦争継続論が、阿南陸相、梅津参謀総長、豊田軍令部長でした。陸軍が戦争継続を主張したのです。                        続く





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最終更新日  2020.08.11 21:53:53
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