ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2021.06.23
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カテゴリ: 国際政治
米露会談(4)

米国のシンクタンクは、「ロシアと中国は固い絆で結ばれているわけではなく、利益が衝突したり競合する領域もあり、当然両国間の摩擦もある。だから米国は両国を一体として敵視するのでなく、両国間に小さくても良いので楔を打ち込み、協力の範囲を制限するようにすべきである。」と提言していました。

バイデン政権は、この提言を受け入れたようで、米露の2国間協議で、協力できる領域を増やすことと、敵対する事項を減らすことに協議を集中したのです。つまり対立する問題は脇へ置いたのです。米露両国は、今回の会談で、アフガン、シリア、イラン核問題、国際テロなどの問題についても協議し、サイバー安全保障問題についても、多くの時間を割いて討議したと伝えられています。こうした様々な問題について、協議できる関係に戻せたのは、ロシアにとってもですが、バイデン政権にとっても大きなプラスと言えます。

バイデン大統領は、エネルギーや水道など、攻撃を許容できない重要インフラ16項目のリストをロシア側に渡し、こうした重要インフラに対する攻撃が仕掛けられた場合には、対抗措置を取る旨を伝えています。
いわば、国家の重要インフラですから、ここが攻撃された場合、対抗措置を取るのは当然です。こんなことは伝えなくても分かるはずの事です。それなのにあえて発言したということは、当然その裏が問題なのです。つまり「リストにした16の重要インフラへの攻撃さえなければ、米国はロシアを攻撃することはない」と、ロシア側に伝えたということなのです。

これまでの2国間の歴史を振り返れば明らかですが、これまでは圧倒的に米国側が仕掛けたロシアへの敵対的な攻撃の方が、多かったのです。西側のマスコミは、あまり積極的に報じてこなかったのですが…

米国の世論を背景にしているので、「これからも人権や民主主義の問題で、ロシアを非難することがあるだろうが、これはロシア政府を転覆させようとしているわけではない」と明確にロシア側にシグナルを送ったのです。

つまり、バイデン大統領はロシアを対等な国家として扱い、オバマ大統領やトランプ大統領のように、ロシアを格下扱いすることを慎重に避けたのです。この配慮は、大変心地よいものとして、プーチン大統領に届いたのでしょう。効果は大きかったように思えます。
                                 続く





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最終更新日  2021.06.25 01:13:38
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