偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2011.01.07
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カテゴリ: 銀輪万葉

 本日はトレンクルを持って近鉄電車で榛原まで行き、駅前でトレンクルを組み立て、大宇陀の阿騎野、かぎろひの丘を目指して銀輪散歩して参りました。次回の若草読書会で人麻呂を取り上げることになっているので、少しでも人麻呂に関連する処に出掛けるのがよかろうと、今年の銀輪万葉始めは「かぎろひの丘」にいたしました(笑)。
<参考> かぎろひの丘万葉公園地図

 桜井を出ると小生の乗っている近鉄電車名張行き準急はガラガラ。三輪山の雄姿が見えて来たので車窓からパチリ1枚。

01三輪山・近鉄電車内から.JPG
​(三輪山)​
02近鉄電車準急名張行き車内桜井を過ぎて.JPG
​(小生の車両には、われのほか誰とても客はなかりき。)​

 午前10時40分榛原駅を出発。宇陀川と芳野川の合流地点付近に架かる榛原大橋を渡って、先ず宇太水分神社(下社)に向かう。300m程行くと左手に参道の坂道がある。正面の入口はもう少し先であるが、ヤカモチは横入りすることとしました。この脇参道は坂を上り切ると、いきなり拝殿前の境内に出るので少し味わいに欠けるキライがある(笑)。

03宇太水分神社(下社).JPG
​(宇太水分神社・脇参道)​

 緩やかな階段状の坂道なのと境内地になるので、自転車は降りて、肩に担いで上って行くこととする。

04宇太水分神社(下社).JPG
​(宇太水分神社・拝殿と愛車トレンクル)​

 気温は低く、風が冷たい。大阪と違ってかなり寒い。雪も消え残っている。池には氷が張っている。

05宇太水分神社(下社).JPG
​(本殿)​

 脇から入ったので正面参道から、鳥居の方へ抜けることとする。
 入る時は裏からでも出る時は堂々と正面から出るというのが、ヤカモチ流(笑)?

07宇太水分神社(下社).JPG
​(正面の鳥居と参道)​
06宇太水分神社(下社).JPG
​(正面入口の一の鳥居)​

 やはり正面は堂々として風情がある。
 しかし、何か変だと思ったら、鳥居の脚が生垣の内外に跨っている。足元は見なかったことにして下さい(笑)。

 宇太水分神社下社の前の道を進むと宇陀川の支流、芳野川に出る。かぎろひの丘には高校時代からもう何回となく来ているが、いつも宇陀川沿いの国道370号を行っているので、今回は芳野川沿いの道(県道31号線)を行くこととする。こちらの方が車の通行量が少ないようなので。

08親鸞の母親所縁の塚伝承地.JPG
​(親鸞上人生母に所縁の塚との伝承があるとか)​

 三十八神社遥拝所の近くで、親鸞上人の生母の「なんとやらの塚」伝承地という看板を目にしたので、その矢印に従って行ってみたが、道がよく分らない。真っ直ぐ行くと他人様の敷地内に入ってゆくようで、頻りに犬が吠えたてる。ただ畑越しに遠く、それらしき石碑のようなものが見えたので、写真に撮ってはみたが、看板の文言の内容も忘れてしまったので、要領を得ない。
 県道31号線に戻り、再び芳野川沿いを行く。高塚バス停の先で芳野川を渡り、道は右岸から左岸に移る。

09芳野川・高塚付近B.JPG ​(芳野川・高塚付近、上流を望む。)​

 やがて、右手に石の鳥居が見えて来る。八咫烏神社である。

​​​ 10八咫烏神社.JPG
(八咫烏神社鳥居)
11八咫烏神社.JPG
(八咫烏神社)
12八咫烏神社拝殿.JPG
(拝殿)
13八咫烏神社本殿.JPG
(本殿) ​​​

 「続日本紀」文武天皇慶雲2年9月の条に「丙戌 (九日)、 八咫烏社を大倭国宇太郡に置きて祭らしむ」とあり、これがこの神社の創祠とされる。
 八咫烏はご存じ、神武天皇が熊野から大和に入る際に道案内をしたのであるが、その際に八咫烏の導きに従い、先陣を切って道を切り開き、宇陀の地を最初に踏んだのが大伴氏の祖先、日臣命であり、この功で「道臣」という名を天皇から貰っている。
 まあ、そういう訳で八咫烏には偐家持も敬意を払う義理があるというものにてござる(笑)。
 この神社の祭神は武角身命
(建角身命・ たけつのみのみこと であり、八咫烏は武角身命の化身とされているが、これは8世紀以降、山城の加茂県主 (かものあがたぬし) が有力となって、その祖先である武角身命が八咫烏となったもののよう。
 八咫烏は、日本サッカー協会のシンボルマークでもお馴染の通り、三本足の烏である。シンボルマークの方は、日本サッカー生みの親とされる中村覚之助氏が那智勝浦出身ということで図案化されたのではという説もあるのだが、それはさて置き、三本足の烏は中国では陽鳥とされている。まあ、奇数が陽で偶数が陰ですから、足は3~9本のどれかでなくてはならない。翼が3枚では飛べないから足を3本にしたのですかな。
 太陽には3本足の烏が住んでいると言われ、太陽のことを「金烏」とも言う。大津皇子の辞世の詩「金烏臨西舎 鼓声催短命 泉路無賓主 此夕向離家」(「懐風藻」)にも金烏として太陽が登場している。

 拝殿横に八咫烏の「ヤタちゃん」が居ました。撮影の角度が悪くて三本足なのに、うまく写っていません。よく見ていただくと右足の先が中足の向こうに少しだけ写っています(笑)。

14八咫烏のヤタちゃん.JPG
​(ヤタちゃん)​

 神社もゆるキャラの時代なのである。写真には写っていませんが、足元手前にペットボトルに入れた千羽鶴が供えてありました。どこかの中学か高校のサッカーチームが必勝祈願に来たのだろうか。拝殿前でも本殿前でもなくヤタちゃんの前なのが面白い。これも本末転倒ですかな。
 加茂(鴨)も烏になったのだから、これでいいのカモ。

 神社の先の交差点で右折。国道370号線(伊勢本街道)の方へ移ることにする。坂を上り、下ったら国道に突き当る。これを左に取ると大宇陀の町に入る。昔の城下町の名残の古い街並みが目を和ませてくれる。

15光明寺 山門.JPG
​(光明寺)​

17松山地区・松山西口関門.JPG
​(松山地区・西口関門)​

​(城下町松山の説明碑)​
 橿原市今井町や富田林寺内町などには及ばないが、古い家並みが多く残っていてなかなかいい。そんな中で一軒の古民家が売物件と貼り紙されていましたが、さて価格はいかほどなんでしょう。

18松山地区・山邊家住宅.JPG
​(松山地区・山邊家住宅)​

​ 町並を見て歩いているうちに、かぎろひの丘よりも南に来てしまっていた。国道に出たら、宇陀中学校の前であった。大願寺と案内板表示があったので立ち寄って行く。​

19大願寺.JPG
​(大願寺)​
20大願寺.JPG
​(大願寺境内)​

 屋根が白いのは雪である。時計を見ると12時29分。
 途端に空腹を覚えたので、先ず昼食とする。ここで、上巻は終り、続きは明日8日の(その2)をご覧下さい。なかなか、かぎろひの丘に行き着かず、引
っ張るのがミソなのである(笑)。

<追記・注>
写真2枚(「本殿と石塔」「城下町松山の説明碑」) が横倒しの歪んだ画像になっていたので、2020年11月12日これらを復元修正しました。
過去記事の写真が歪んでいたりすること ​ 






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最終更新日  2020.11.12 22:05:44
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