ブログ更新を3日間サボっていましたが、今日も更新しないでいると「いかにかあらむ」とご心配いただくことになってもよくないので、記事を更新することとします(笑)。
今朝は、首都圏・関東方面で大雪。交通などかなりの混乱もあったようですが、こちら大阪は事もなしでありました。もっとも、明日は雪がチラつくかもしれないとか。ところで、先日、自宅の庭の片隅にヤブコウジ(藪柑子)が赤い実を付けているのを見付け、写真に撮りました。この赤い実と雪で連想する歌と言えば、大伴家持さんのこの歌であります。
この雪の
消
残
る時に いざ行かな 山橘の 実の照るも見む
(大伴家持 万葉集巻 19-4226
)
<この雪が消え残っているうちに、さあ行こう。この雪に山橘の実が照り輝くのを見よう。>
(注)山橘=ヤブコウジ(藪柑子)。
(有磯高校の万葉歌碑) 2012年11月7日記事
掲載写真の再掲載。
上の歌は大伴家持が越中守であった時、天平勝宝2年(750年)の12月、家持33歳の時の歌である。家持が越中守を拝命したのが天平18年(746年)6月、29歳の時であるから、越中で迎える5度目の冬ということで、すっかり越の雪の冬にも慣れて、季節を楽しんで居る風でもあります。
大伴家持は6年後にも「山橘」の歌を作っている。天平勝宝8年(756年)11月5日の夜の作である。雷が鳴り、雪が降って庭が雪に覆われた。それを見て感興を覚えて作った歌という。きっと、越中時代に作った上の歌のことを思い出して即興で作ったのであろう。
消
残
りの 雪にあへ照る あしひきの 山橘を つとに摘み
来
な
(大伴家持 万葉集巻20-4471)
<消え残る雪に照り映え合っている (あしひきの)
山橘をみやげに摘んで来よう。>
(注)あへ照る=「あへ」は「一緒に」の意。照り合って。
つと=つと、づと。土産のこと。
<追記>
1月19日の銀輪散歩で、京都府城陽市寺田正道にある正道官衙遺跡公園にも山橘の
家持歌碑があるのを見付けましたので、掲載して置きます。
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