2006年12月10日
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NHKの大河ドラマ「功名が辻」も、
終わりました。

いわゆる
<山内一豊の妻> の話以外、
なーんも、見所がないだろうと思っていたのに、
仲間由紀恵につられて、ついつい1年間見続けてしまいました。
あと、後半は淀君役の永作博美にも、
つられたんですが…。

一豊役の上川隆也、

家康役の西田敏行など
実力派のきちんとした役者さんたちが揃っていたのも、
見続けられた一因でしょうね。

テレビドラマは舞台とは違うとはいえ、
人気と視聴率だけを当てこんで、
ジャニーズ系の男の子達を出すと、
まず、芝居の発声法からしてなっていないので
台詞がこっちにまで届いてこない。

特に時代劇の大仰な言い回しは、
無理だと言う事に、NHKは
やっと気がついたようです。


司馬遼太郎さんの原作も、
さほど面白いわけではないんです。

なのに、良くぞ1年持たせたものだと思います。

☆★☆★☆★

山内一豊は関ヶ原の戦いで家康に味方し
土佐24万石をもらいました。


山内家が入ると言うのは、
会社の社長が突然交代するようなものだから、
旧勢力と新勢力の争いが当然起きます。


ドラマでは、山内一豊が苦渋の選択で旧勢力を騙まし討ちで一掃し、
山内家が土佐を平定したようになっていましたけれど、
実際問題、土佐藩では、その後、幕末明治維新まで、
200年以上、この両者間の溝は埋まらなかったんですね。


山内家は国を安定させる為に
一領具足(いちりょうぐそく) と呼ばれた、
長宗我部系の人々に [郷士] という階級を与え、
一応、武士の肩書きにしたんですが、
その身分はかなり低く、
山内家の家来達とは格差をつけたんです。

結局、その郷士階級の中から、
あの 坂本龍馬 が生まれるんだけど、
龍馬が後に脱藩したのも、
結局は山内家に対して、
何の恩義も感じていなかった証拠。

恩義どころか、恨みの方が強かったはずです。

土佐の山内家が藩内を安定させるために作った、
階級ヒエラルキーが、結局、
明治維新の原動力の一部となったともいえるわけで、
こんな風に考えると
歴史というのは面白いものだとも思えますね。


土佐の郷士階級からは、
岩崎弥太郎 という男も生まれています。
龍馬が作った海援隊の会計を務めた人です。
商才に長けた男で、後の三菱財閥の創始者になりました。

だから、
三菱のロゴマークは
土佐・山内家の三つ葉柏から来ている

という説もあるんですね。

実は、私の学生時代の卒論は、
幕末期の土佐藩がテーマでもあったので、
このあたりの話をさせると、止まらなくなります。
だから、この辺にしておきましょう。

でも、こんな歴史ウンチクを、
たれるようになったのは、
「オヤジ化の証拠」だね。


だいたい、オヤジというのは歴史が好きです。

未だに経済誌は
「信長・秀吉・家康」 の特集を組むと
飛ぶように売れるらしい。

司馬遼太郎の 「この国のかたち」 の文庫版などは、
老眼のオヤジたちの事を考えて、活字が馬鹿でかい。

NHKの 「その時歴史が動いた」 なんか、
そんなオヤジたちが見られるように
夜10時からの放送になっています。

巷には、これらの媒体から情報を仕入れた、
歴史オタクオヤジたちが溢れていて、
「今回の部長の決断は
まさに“敵に塩を送った上杉謙信のようなものだねぇ…”」


とか

「やっぱり、あそこの若社長は、土壇場で寝返ったか! 
“関ヶ原の合戦の時の小早川秀秋みたいなもんだ!”」


とか、

どーでもいいような昔の話を引っ張り出してきては
現在に当てはめて無理やりこじつけようとしていたりします。

これは一体なぜなんでしょうねぇ?

男が単純に 「戦争好き」
という事もあるでしょう。
戦いにまつわる智謀知略の話は、
企業間の競争にも応用が利きそうにも思えます。

人間関係の機微を学ぶにも役立ったりしますね。
人心掌握術とか、
部下の操縦法とか、
上司への忠誠度とかね。

戦国武将ほどではないけど、
現代社会を生き残る為に
体を張っているつもりのオジサン達は、
「男は外に出たら7人の敵と戦うのだ!」 と、
心のどこかで信じているのかもしれないですね。

それと、こういう歴史ロマンを語っていると、
まるで自分が戦国時代に生きているかのような錯覚を起こして、
ヒロイックな気分に酔えることにも一因があると思われます。

でも、私の経験から言いまして…

歴史の話は、ほぼ100%
女性にはウケません。


だから、飲みに行った時に
女の子相手にしてはいけない話題のひとつです。


でも、働く女性の皆さん。
結構、職場で、
歴史ウンチク語りたがるオヤジって
多くないですか?

「天王山っていうのは、京都にある山でね、
今でも、プロ野球の優勝を決める大切な試合なんかをそう呼ぶけれど、
本当は、秀吉が明智光秀を打ち破って、
俗に言う明智の三日天下で終らせた、
山崎の合戦の舞台になった場所なんだよ」


とか

「背水の陣 というのはね、
戦場において川を背にする事は絶対的に不利とされているんだけれど、
敢えて、そういう陣形をとって、味方を絶体絶命の状況に追い込み、
必死に戦わせる作戦として
古代中国の漢の武将・韓信が趙と戦った時にとった戦法なんだよ。
日本では鳥取を攻めようとした秀吉に対して、
吉川元春が少人数ながら背水の陣を敷いて、
その覚悟を示した為に、秀吉側も兵を引いたという話があるんだけどねぇ」


なんてね。

そういう時は、女性の皆さん。
殆ど興味ないでしょうけれど、
ちょっとだけ、興味深げな顔をして

「へぇー!そうなんですかぁ。
○○さんって本当にいろんなことご存知なんですねぇ~」

と、
言ってあげてください。

それだけで、歴史オタクオヤジは嬉しいはずです。
まさに、その瞬間だけは
天下を取ったような気持ち になれるのですから!

間違っても
「へぇー!そうなんですかぁ。
やっぱり○○さんって、人生そのものが
背水の陣だけに、いろいろ詳しいですね」

とか言わないようにね。

☆★☆★☆★

しかし、よく言われることですが
歴史というものは、その後の政権を治めた側の、
いわば、勝者の歴史が
メインで伝えられるものですよね。

結局、勝者の
「物語り」 なわけです。

「歴史は物語り」 というと、なんとなく、
インチキ臭く感じられますが
History という言葉から 
story が生まれたわけですから、
これは、仕方がないことです。

そう考えると、
事実と歴史は微妙に違うものなのだろうと思いますね。

例えば、 徳川家の10代将軍家治 の時代に
田沼意次(おきつぐ) という老中がいましたが、
私が中学校で習った歴史では、この田沼意次、そしてその子の
田沼意知(おきとも) は賄賂ばかりもらって、
世の中を混乱させた、大悪人のように教えられていました。

いわゆる 「田沼時代」 という言葉で、
ご記憶にある方もいるでしょう。

しかし、現在では田沼意次の政策は当時としては進歩的なものであり、
特に財政政策においては幕府の懐を豊かにさせたということで、
評価がかなり変ってきています。

田沼親子の悪評は当時の政敵が中心になって流布したものが多く、
賄賂に関しても、江戸時代では当たり前の事であり、
それどころか、田沼側が賄賂の受け取りを拒否したという記録まで
ちゃんとあるそうです。

じゃあ一体わしらが習った事って
何だったの!?



日本人が大好きな
「赤穂浪士」 の討ち入りにしても、
殿中で刃傷沙汰を起こした
浅野内匠頭
嫌味なジジイ吉良上野ノ介
イジメに耐えかねて
切りつけたことにお芝居ではなっています。

しかし、資料を検証すると、
浅野内匠頭は精神病に近いぐらいの癇癪持ちだったとか、
母方に同じような事件を起こした先祖がいるとか、
女狂いで、若い頃から政治は専ら部下に任せ、
自分は昼間から性事ばかりに耽っていたとか、
いい女を紹介する部下だけを進んで重用していたとか、

いろいろ言われています。

ただ、それじゃあ、お話にならないので、
悲劇の殿様のように描かれているわけですね。

そういう、後から語り継ぐ人たちの思惑が込められて、
脚色されたものが歴史なわけです。


だから、お隣りの国のお話ですが
金正日が本当はロシア生まれなのに、
北朝鮮のシンボル的な山、
白頭山の麓で生まれた事にして
人民の信奉を集めようとしているのを笑うことは
誰にもできないわけです。

親父さんの金日成にしてもね、
抗日活動をしていた頃から、
有名だったらしいですが、
その割には年齢が合わないとかね…。

もっともこの親子に関しては
いつの日か名誉回復ではなく
完全失脚してもらいたいもんですが。


ああ、いけない!

歴史の話は女性に嫌われるといいながら
ついダラダラと書いてしまいました。

だけどね、今、書いてきたように
「歴史は勝者の物語」 だとしますね。

そうすると、
もし、来年あたり、まあ、まずそんなことはないでしょうが
何かのドラマとかで、間違って
あの、石原真理子が大ブレークして
国民的女優になってしまった
としますね。

そうすると、 今、話題の彼女の
恋の遍歴暴露本
に実名を書かれている
大物の俳優さんたちは、
みーんな失脚するんでしょうかねぇ?

うーむ…
これぞ、まさに
「歴史は夜作られる」



多くの女性が歴史に興味がないわけが、
やっとわかった気がします。

実は、歴史を作っているのは
女性だからなんですね…。








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最終更新日  2006年12月11日 15時10分35秒
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