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2008.05.23
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カテゴリ: 洋楽
私が京都に住んでいた頃の詩人と作曲家の会「同醒会」(どうせいかい)の同人であった吉江久彌氏(もうすぐ92歳になられる文学博士・元・仏教大学教授)から、「西鶴全句集・解釈と鑑賞」という近刊書、御希望ならば送りますが如何、と書かれた葉書が届きました。

早速送って頂き、毎日少しずつ読んでいます。
金色の本の帯には「西鶴は芭蕉に劣らぬ抒情性と広い視野と暖かい人柄を持つ博覧強記の人であった」と書かれ、下には「美女(びじょ)にちれば愚(おろか)かにうらむ桜狩(さくらがり)」
の句と、本の表紙には西鶴が描いた、おたふくの面のような女性の顔の絵が大きく描かれています。

274「美女にちれば愚かにうらむ桜狩」には次のような文章が書かれています。
「京の都の桜見物には大勢の人が出て、その中には美女もいるし、おたふく面の醜女もいる。
春風に花が散って、それが美女に散りかかると、美女は一そう美しく引き立ってみえる。
花は美女の方だけ散っているようさえ見えるので、醜女は花を恨んで、自分の方へも散ってくれたらよいのにと思う。
花をうらんだって仕方のないことだがね。」



「西鶴全句集・解釈と鑑賞」に就いて
「西鶴文学というと普通は西鶴の浮世草子(小説)を指していて、研究も専らその方面に限られ、俳諧の方は殆んどなされていないのが現状である。尤も浮世草子には西鶴の作家としての思想や技能の凡てが窺われるので、私も彼の作品にみられる本質の研究に力を入れて独自の見解を得たのであるが、西鶴の本領である俳諧の方面には中々手が届かなかった。それで遅きに失したけれども、是非にと思って、此の度発句の方から研究することにした次第である。」
と書かれています。

吉江久彌氏の著書には、西鶴のものとして次のものがある。
「西鶴文学研究」(昭和49 笠間書院)
「西鶴 人こころの文学」(昭和63 和泉書院)
「西鶴文学とその周辺」(平成2 新典社)
「西鶴 思想と作品」(平成16 武蔵野書院)
「西鶴全句集・解釈と鑑賞」(2008年2月28日 初版第1刷発行 笠間書院)
その他
「タゴールと賢治」(平成11 武蔵野書院)

「ブラームスと芭蕉たち」(平成19 思文閣出版)

お歳を召しても本当によく勉強し、本を沢山出版されています。
引用については電話で直接お話しをし、了解を得ています。

京都に住んでいた時は、吉江先生のお宅によくお邪魔し、当時高級な電気蓄音機を持っておられ、クラシックの名演奏家のレコードを聴かせて貰ったこと、またヴィオラをシュタフォンハーゲンに習って練習されていたことを聞いていました。そんなことが思い出されます。





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Last updated  2008.05.23 22:05:06
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