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2008.03.10
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テーマ: いい言葉(572)
カテゴリ: 文学・芸術
▼ポーの薔薇1


私がポーの詩を読んだのは、中学3年生のころでした。有名な「アナベル・リー」です。当時の英語の先生から薦められたのですが、怪奇小説で知られるポーがこのような美しい詩を書いていたのは驚きでした。しかも、深い意味がわかるかどうかは別にして、中学生でも読める平易な英語なんですね。

この詩を紹介してくれた中学の英語の先生は、その後ミルトンの論文を書いて認められて大学の英文学教授へと転身、1994年には『 神の高き主題―ミルトンの乗りこえたもの 』という本も出しています。非常に英語の発音の綺麗な先生で、私の英語の発音が比較的いいのも、この先生のおかげです。

それでは、アメリカでは詩人としてはほとんど無名で、フランスでは絶賛されたポーの詩の中から、薔薇が登場する「ヘレン(・ホイットマン)へ」という詩を見てみましょう。後で説明しますが、当時著名な女流詩人だったセアラ・ヘレン・ホイットマンに捧げられました。長いので何回かにわけます。1848年、死ぬ1年前に書かれた詩です。

To Helen (ヘレンへ)

I saw thee once-once only-years ago:
私は一度だけあなたを見た、たった一度だけ、それも何年も前だ

I must not say how many-but not many.


It was a July midnight; and from out
あれは7月の夜半のことだった。そして

A full-orbed moon, that, like thine own soul, soaring,
あなた自身の魂のように立ち昇る満月が

Sought a precipitate pathway up through heaven,
天空をまっすぐに昇る道を探しながら、

There fell a silvery-silken veil of light,
銀色に輝く絹のような光のヴェールを振り撒いていた。

With quietude, and sultriness, and slumber,
静寂、蒸し暑さ、そしてまどろみを伴って、

Upon the upturned faces of a thousand


Roses that grew in an enchanted garden,
顔を上に向けた千の薔薇に降り注いでいた。

Where no wind dared to stir, unless on tiptoe-
そこでは風も忍び足でそよぐだけ。

Fell on the upturn'd faces of these roses


That gave out, in return for the love-light,
顔を上に向けた薔薇たちは、

Their odorous souls in an ecstatic death-
陶酔で息絶えるときの魂の芳香を解き放つ。

Fell on the upturn'd faces of these roses
顔を上に向けた薔薇たちは、

That smiled and died in this parterre, enchanted
この庭園で微笑んで、そして、死なんばかりだ、

By thee, and by the poetry of thy presence.
あなたに魅せられて、あなたの美しい姿に魅せられて。
(続く)

千の薔薇咲く庭園。
薔薇の庭園





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最終更新日  2008.03.10 10:24:54
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Re:ポーの薔薇1  
furafuran  さん
こんにちは。

「アナベル・リー」は英語で読まれたのですか。良き恩師の方にめぐり合えた時期だったのですね。

怪奇短編小説を書いていたポーと、「銀色に輝く絹のような光のヴェールを振り撒いて・・・」の詩を描くポーが、同じだということは、学生時代から不思議に思っていました。今でもですが。 (2008.03.10 15:35:39)

Re[1]:ポーの薔薇1(03/10)  
白山菊理姫  さん
furafuranさん


>「アナベル・リー」は英語で読まれたのですか。良き恩師の方にめぐり合えた時期だったのですね。

当時は訳すのに四苦八苦でしたが、室田五郎先生が朗読された「アナベル・リー」の響きが妙に耳に残り、約35年経っても忘れていません。米大学院留学の際にも推薦状を書いていただき、お世話になりっぱなしです。先生の紹介で始めたイギリス人ペンパルとの文通も、今では誕生日カードとクリスマスプレゼントを交換し合うだけですが、約35年間も続いているんですね。感慨深いです。

>怪奇短編小説を書いていたポーと、「銀色に輝く絹のような光のヴェールを振り撒いて・・・」の詩を描くポーが、同じだということは、学生時代から不思議に思っていました。今でもですが。

ポーは繊細な人だったんでしょうね。酒で身を滅ぼしたのも、それだけ深く傷ついた人生だったからではないかと思います。荒んだ、破滅的な生活の中で、このような美しい詩を書くのは驚きとしか言いようがありません。不思議な詩人兼小説家です。 (2008.03.10 19:46:53)

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