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鳩ポッポ9098

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2005.10.26
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テーマ: ニュース(96565)
カテゴリ: カテゴリ未分類
ハンセン氏病に関するトピックが、また新聞を賑わせています。同時期に出された2判決が、対立したからであります。

さて、ボクのスタンスをまず語っておきますと、基本的に全ての問題の根源は「らい病学会」が、長年に渡りその伝染性その他について、事実とは異なる認識を示していた事にあると思われます。行政の対応も遅かったのは事実ですが、医学部、特に国立大学の医局制、東京大学法学部に残る講座制は、不当に派閥と権威の硬直化を生む悪弊以外の何物でもないと考えます。

話がそれましたが、今日の朝日新聞の社説をまず御覧下さい。

ハンセン病判決 旧植民地も補償は当然だ
 日本が戦前、植民地支配していた朝鮮半島と台湾でハンセン病療養所に入れられた人たちも、ハンセン病補償法で補償すべきかどうか。同じ日に東京地裁で出た二つの判決で、結論が分かれた。 日本国内の入所者と同じように償うのが法の趣旨にかなう、というのが民事38部だった。民事3部は「国会では旧植民地への補償は議論されなかった」として、訴えを退けた。 同じように強制的に収容したのであれば、どこであろうとも、分け隔てなく公平に償うことが当然である。私たちは民事38部の考え方を支持する。 訴えていたのは、韓国の国立小鹿島(ソロクト)病院の117人と、台湾の楽生療養院に住む25人だ。植民地時代に入所させられ、今もそこで暮らしている。日本で01年に補償法ができたあと、厚生労働省に補償を求めたが、棄却された。東京地裁に訴え、別々の部で審理されていた。 台湾の入所者を審理した民事38部は「偏見や差別と隔離政策により患者が強いられてきた苦難を真摯(しんし)に受け止め、入所時期や国籍の制限なく網羅的に補償をするのが立法趣旨だ。台湾の入所者を除外する合理性はない」と述べた。 一方、韓国の原告を担当した民事3部は「法制定の国会審議で、旧植民地の入所者を補償の対象にするとの議論はなかった」と述べた。当時、旧植民地の療養所への認識がほとんどなかったのだ。
 植民地統治下の療養所の実態を知るほどに、公平な償いが必要だという思いが強まる。
 厚労省が設置した第三者機関「ハンセン病問題検証会議」が今年3月、厚労相に提出した最終報告書は、朝鮮半島でのハンセン病の入所者について、「日本国内の患者が受けたと同様の人権侵害だけでなく、植民地民族への差別による二重の人権侵害を受けた」と述べた。 強制的な収容と隔離、断種・堕胎、厳しい作業、監禁の脅しなどは、日本国内の療養所と共通する問題だったが、それだけではなかった。小鹿島では、各集落の詰め所にムチが備えられていた。クリスチャンだったため神社参拝を拒むと、気を失うまで殴られ、懲罰として断種された、という人もいる。 台湾でも、入所者は同じような状況に置かれていた。 日本によって、耐え難い苦痛を被った人たちである。せめて平等な補償を受けるのは、当然のことだろう。 たしかに、裁判所の判断は分かれた。しかし、訴えを退けた民事3部も「旧植民地の療養所を補償対象から除外するのが法の趣旨とまでは断定できない」とも述べている。 原告の多くはすでに80歳に達している。政府はこれ以上裁判所で争うことなく、旧植民地の人たちに早急に補償すべきだ。法を改正するまでもなく、厚労省の告示を変え、補償対象に旧植民地の療養所を追加すれば済むことである。(アサヒ・コムより引用)

毎度の事ですが、新聞社とは思えない詰めの甘い論理構成です。ボクも、解釈論的に被害者救済は、是認されて良いと思いますが、こんな我田引水論理と同じに思われるのは、甚だ遺憾であります。特に、

>クリスチャンだったため神社参拝を拒むと、気を失うまで殴られ、懲罰として断種された、という人もいる。



まず、補償法のベースになった、熊本地裁判決を見るに、「ハンセン病予防という公衆衛生上の見地から、患者の隔離は許されるべきだ」としながら、「当時の医学的知見を総合すると、遅くとも六〇年以降は、ハンセン病は隔離しなければならないほど特別な疾患ではなくなっており、隔離規定の違憲性は明白になっていた」という論理構成であり、さらに、 国側の、提訴から二十年以上前の不法行為は賠償責任が問われないという「除斥期間」の適用の請求に対し、「除斥期間の起算点は違法行為の終了した(九六年の)法廃止時と解するのが相当」として、国側の主張を退けたものであります。要するに、1945年段階では、「不法行為」性を認められていないわけです。

そういう判決結果から、国が「戦前」の事を考えなかったのは、若干軽率とは言え、自然な事ではあるでしょう。しかし、補償法においては、判決どおり、昭和35年以降の「不法行為」にのみ、補償を行うようにしておけば(普通に考えれば、当たり前の事です。)、今回のような騒動は起きなかったでしょう。そういう不法行為―補償の大原則を無視し、過去に渡って全て補償する、という法律を作ったものですから、尻拭いは自分達で、筋を通して守るべきです。しかし当然、その論理構成に「植民地支配」という所を徹底的に排除すべき事は、申し添えておきます。弱者が、下衆に利用されるのは、断じて看過してはなりません。





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Last updated  2005.10.26 15:49:01
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