あっしだけの日記★★GP2型インプレッサに乗る男
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やはりジャガー車は一味も二味も・・・違いますネ。記事はイズム・プレミアムカーからです。 この6月にリリースとなったジャガーF-TYPE Coupé。今や巨匠の風格を得たデザイナー、イアン・カラムが仕立てたボディは、実に悩ましい。これは目の毒だ。クルマ好きの脳裏に焼き付く。そして8,230,000円~というプライスリストを見ると、悩ましさが倍増する。 ステアリングを握っても、また悩ましい。F-TYPE Convertibleではドライバーの額よりかなり前にあるAピラーの上端が、オープンカー的開放感をもたらすという効能があった。それを知った上でF-TYPE Coupéに乗ると、ちょっと混乱する。潜り込むように着座してシートベルトを締めると、カチッとしたクーペの密閉感が心地よく「あれ? コンバーチブルってどんな感じだったかな??」となるのだ。 最高出力340PSの3.0ℓ V6 スーパーチャージドエンジン搭載の F-TYPE Coupé(8,230,000円)、最高出力380PSの3.0ℓ V6 スーパーチャージドエンジン搭載の F-TYPE S Coupé(10,290,000円)、最高出力550PSの 5.0ℓ V8エンジン搭載の「F-TYPE R Coupé」(12,860,000円)がラインナップされており、そのラインはF-TYPE Convertible同様だ。 残念ながらF-TYPE S Coupéの試乗はかなわなかったが、F-TYPE Coupéの「軽快な緻密さ」が好印象だった。5.0ℓ V8エンジンは明らかに過剰で、クルマ自体がネットリと濃厚というか、重厚になる。まるで大吟醸だ。F-TYPEがV6エンジンを想定してつくられたスポーツカーであることを、改めて実感できた。 その昔、1990年代の終わり頃、ニッサンがR390でルマンに挑戦した際、拠点を置いたのがトム・ウォーキンショー・レーシング(TWR)だった。当時、英国チッピング・ノートン近くのその拠点を訪ねたことがあるが、F-TYPEをデザインしたイアン・カラムもTWRに在籍し、R390をデザインしていた。 スコットランド人で、ちょっとヒュー・グランドに似た照れ方をする彼は、10代半ばにしてジャガーに自らのカースタイリング・デッサンを送り、カーデザイナーの道を拓こうとしたという。残念ながらジャガーからの返事はなかったようだが、その後フォードでカーデザイナーとしてキャリアをスタート。'90年代に野に下りTWRで活躍。そこでの実績を認められ、'99年にジャガーのデザイン・ディレクターに就任した。 いささか場末感のあるチッピング・ノートン以来、東京モーターショー来日時に二度ほどインタビューの機会を得たが、彼はとても思慮深い大人であると同時に、クルマに熱いデザイナーだった。ファッションピープル的にセルフプロデュースに長けたプレゼンテーション上手なデザイナーと、情熱を内燃させるアーティスト気質のデザイナーに、カーデザイナーを二分するとしたら、イアン・カラムは明らかに後者だ。 彼は1954年生まれだから先代の(?)E-TYPEが生産されていたのが7歳から21歳の間となる。と、考えていくと彼、イアン・カラムがF-TYPEをデザインしたのはある意味、運命としか思えない。E-TYPE生産中のジャガーにスケッチを送り、青春時代とともにE-TYPEがあり、TWRでレーシングカーやアストンマーティン等のデザインを重ね、念願のジャガーに招かれ…。あのクルマ好きのハートにグサグサ刺さるスタイリングの理由も、そこに尽きるのではなかろうか? 先にも述べたがこのF-TYPE、1961年に誕生したE-TYPE以来「約50年ぶりのスポーツカー」とジャガーではしている。ゆえに、2シーターである。…いやいや、正確には「1+1」、だった。補助的な後席2座を備えるモデルを「2+2」と表記するが、F-TYPEは「1+1」。「2+2」は前席が主で、後席が従だが、「1+1」の場合は、運転席が主、助手席が従だろう。 そしてこの「1+1」、粋であり、贅沢である。粋と贅沢を両立しているクーペなんて、そうそうない。F-TYPE Coupéは、いま最も趣味のいいスポーツカーだと、そう思う。
2014年08月23日
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