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2009.06.15
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カテゴリ: カテゴリ未分類
一昨年のサブプライム問題を震源とし、昨年のリーマンブラザーズの破綻が追い打ちを掛け、世界各国に深刻な経済問題が波及していった。

そしてビッグスリーといわれ、半年前の新聞紙上では世界の目標企業とまで言われていたGMの破綻など、何処がより所なのかが分からない、経済混沌の時代になってきた。

それを受けるかのように各国の雇用問題について様々な記事が新聞紙上を賑わしている。

震源地のアメリカでは、失業者は360万人にもなるという。
GM47000人、バンカメ35000人などを筆頭に、日本でもソニー16000人、日産15000人等々、業種や国を問わず、解雇、人員削減の記事が毎日のように新聞紙上を賑わせた。

何処で打ち止めになるのか分からないが、この機に不要人員を整理しようと悪のり企業もあるのではないかとさえ思われる。

その昔は、企業単独か、その業種が低迷する時にそっと早期退職者優遇制度などを掲げて、いわゆる肩叩きをしていたが、現在はもう何処の会社も威張って、「百年に一度」の枕詞を付ければどんな非道なことも自由自在に行えるという感がある。

国を挙げての経済対策で、この3月頃から日経新聞に掲載された、欧州の雇用状態と、日本の雇用危機の記事をまとめて見直してみた。

【オランダ】

パートの活用や、転職支援で、失業率は2%台である。
世界初のワークシェリングを試みを含め、失業の増大とインフレ進行を阻止するため、賃金上昇率の抑制を取り決めた「ワッセナー合意」で政府は減税、労働者は賃下げ、使用者は雇用の維持と三方一両損の施策で乗り切ってきたが、それも頭を打つような状態になりつつある。

【ドイツ】
政府が時短の67%まで補填する。その申請企業数は2万件、対象従業員は70万人にも達する。企業経営者は熟練労働者は会社の財産と、人員削減による人材の散逸を極力回避しようとしている。失業率は7.3%、失業しても2年間は所得の60-67%を保険がカバー、その後生活保護の道がセーフティーネットとして設けられている。
国民負担率は52%と、日本の36%より高い。その分、還元率は日本より20%は高いのだが。

【フランス】
失業率は他の欧州諸国と比べ8.3%と高く、若年層の失業率は25歳以下で21%と極めて高い。しかし、失業者は勤続年数に応じて最大3年間の失業手当を受給できるという。
また、職業訓練のための「連帯手当」が生活保護の前段階として制度化されている。
税のくさび(国民負担率と似たもの)は日本の26%に対し50%を越え、高福祉高負担である。
日本とは逆に新卒ですぐ雇用されることは簡単ではなく、30歳でも定職に就いていない人が多いという。「あなた自身をあなたが雇え」という起業を勧奨する風潮にある。

【スペイン】

政府の失業対策は一時的な痛み止め効果くらいでしか無く、日本と同じく、正規・不正規間の二重構造が大きな問題となっている。

大学は出たけれどではないが、この国で学卒者の8割はすぐ就職できない状態である。雇用保護指数が高いため、フリーターでも雇用を確保できるという点が上げられるのかも知れない。

【イギリス】
国内のBMW850人、ウールワース破綻で27000人、BT10000人、RBS4500人など2008年の解雇者数が60万人を超え、全国で240万人と多くの失業者数を抱えることになった。
失業者数はドイツやフランスより低い6.7%だが、これら2国より事業整理のための解雇が簡単に行える。

1998年導入の「福祉から就労へ」を掲げた英国ニューディール政策で、失業率が5%を切るまでに改善したが、それも足りず「ゴールデンハロー」政策や、2009年度の雇用対策積み増しなどを行っている。

【スウェーデン】
国家版職業訓練プログラムを自治体と企業が共同で取り組んでいる。
バルト海のスウェーデン最大の島ゴットランドでの風力発電や太陽温熱パネル技術者教育などに注力している。
エリクソン5000人などを初めとする人員削減で、失業率は6%から8%に跳ね上がった。
GMの煽りを食った自動車のサーブに対する支援を、政府は拒否し、これからは自動車以外で生きるという政策の転換が見られる。
勤続年数の少ない方から解雇する規制があるので、若者に対する教育訓練は、待ったなしのようである。

【ポーランド】
ドイツと旧ソ連に挟まれた歴史的に苦難の道を歩んできたこの国は、さしたる企業がない。建国の英雄で後に大統領となりノーベル平和賞を受賞したレフ・ワレサは造船所の技師であり、連合を結成民主化の道を歩んだが、2004年EU加盟後は海外に労働者を輸出する大国(2003年には230万人移住)と化してしまった。

失業率も11%と高く自国を空洞化させ、EU内で貢献するという変則的な国となっている。社会保障費は4割近くで、西欧諸国に比べて負担が重い。
出生率も1.24と日本をも下回る。
イギリスにエンジニアとして渡り失職しても母国に帰るよりドイツでアスパラガス農場で働く方が好条件だという話からも状態は見て取れる。
東南アジアの、フィリピン、インドネシア、パキスタン、インドなどの国に似た状態であろう。

国の魅力を高めるという、国家の基本作業を模索しなければならない状態である。

【日本】
失業率=4.4%(因みにアメリカは8.5%)、雇い止め19万人
有効求人倍率=0.6
非正規雇用率=34.1%(人件費の抑制)
過剰雇用未消化:バブル時の過剰雇用をまだ整理し切れていない
年間労働時間=1792時間(但しパートも算入故数字は低めに出ている)

派遣労働者(製造業)=104万人(卸小売りの47万人を遥かに超える)
雇用保険=離職前1年間に6ヶ月以上加入と改訂
雇用助成金=対象従業員数529万人に対し、支給はたった25万人
求人・求職:保安・専門技術・サービス業は高く、事務・生産労務職は低い
春季賃上げ率=2003年は最低の1.63%(ベアゼロに止まらず定昇凍結の動きも)

フリーター数:新卒時の労働市場により左右。ニートが増加(約62万人)
早期離職(就職3年までの)=中卒約7割、高卒約5割、大卒約3割
労働分配率=労働者への還元は低く、グローバル企業への投資に重点(横ばい)
企業規模と賃金:大企業は微増、中小企業は一貫して減少傾向
正規非正規の格差:非正規の給与は正規の52%

性差と賃金:女性の男性に対する賃金比率は上昇(勤続年数長期化、高学歴化)
労働組合:組織率低下と春闘形骸化、非正規社員の組織化が課題
定年制:65歳定年制を視野に法改正、実際の作業環境とのズレ
働き方の多様化:個人満足度や定着率向上、少子化対策、生産性向上等の利点
評価処遇制度:大企業の3/4が採用だが、年功との絡みで高コスト化の傾向






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Last updated  2009.06.16 11:16:17
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