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2010.05.11
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「また新聞に、96億光年先、最遠の銀河団」という記事が出た。
どういう事なのだろうかと訝る。東大や京大、ドイツの研究所などの国際チームが発見したのだそうだ。

どだい「光年とは何か」から始めないといけないが、とてつもなく遠いところであることは一目して理解できる。しかし、そんな遠いところにあるものを一体どのようにして観測したのであろうか。
そして、そこら辺には数百もの銀河が集まった「銀河団」があるのだというのだ。

所詮一般の人間には確認のしようがないし、ただ一言「へー、そうなのか!」というのが関の山である。

昨年11月には、「129億光年かなたに、最古級銀河22個発見」という記事も出ていた。これは日米の国際研究チームがアメリカのハワイ島の大型望遠鏡「すばる」で発見したということだった。今回もこの「すばる」による発見だという。

今回は96億光年先と言うことだから、昨年発見した方がずっと遠いはずなのに、今日の記事では、「最遠の」と書いてある。昨年の記事は、「アストロフィジカルジャーナル誌」に掲載されていると言うから、まあ、確かなものであろう。

今回の記者は、それを見過ごしていたのかも知れないし、また、科学者相手の言いなりのインタビュー記事なのかも知れない。そんな揚げ足を取っていても始まらないが、今回の距離測定は、赤外線やX線観測衛星のデータを元にしているのだという。

96億光年も離れた銀河団は地球近傍の銀河団と比べて、年老いた赤色の銀河が多かったのだそうだ。


また、昨年の記事に戻るが、「129億光年先で、宇宙初期の銀河がこれほど大量に見つかったのは初めてだ」とあった。その時も、今の銀河より巨大な星が集まってできていた可能性があり、宇宙の進化過程を解明する手がかりになりそうだ。と、いつもの決まり文句が述べられていた。

さらに、しつこいようだが、2007年には、「最も遠い銀河を発見 地球から約130億光年」という記事もあった。
一体どれが正しい(遠い)のだろうか。素人に言わせれば、96億光年よりは、129億光年が遠く、又130億光年の方がそれより遠いのは明かであるのに、今回の96億光年が最遠だというのであるから、やはり記者の間違いであろう。

要は、そんなことはどうでも良いことであって、なにやら遠いところに星の集団を発見したと言うことだと解釈すべきなのか。この発見に呼応して、すぐさま、それまでに、すばる望遠鏡で最遠の銀河団を発見したという、日本の国立天文台などがコメントしていたが、日本が発見したのは、約128億8000万光年先の銀河だったのだそうだ。

宇宙の誕生は約137億年前と考えられているので、130億年前最古の星となると、その時の発見が事実なら、「誕生直後約7億年後の銀河となる」と言うことであったが、どうも、光年=距離と億年=時間とを混同しているような記事であると感じた。

宇宙のことを談じるのであるから、宇宙を飛び交う光や、電磁波によって時も、距離も測られると言うことなのかも知れないが、私自身には、どうも引っ掛かっている。

1光年という定義を見ると、「太陽系以外の天体の距離を表す単位で光が真空中を1太陽年の間に進む距離」であるという。そして、わかりやすいかどうか1光年をSI単位系で表すと、約9兆4600億kmになるのだという。これは、メートルで表すと9.46×10^15 mと言うことになり、現在パソコンなどで出てきている、テラ=10^12のさらに10^3倍のペタという単位になる。
これはとりもなおさず、1.0×10^16と言うことで、日本流に言えば、兆の1ランク上(10^3)の「京」という単位になる。

と言うことは、地球誕生を137億年前と言うことを、目をつぶって、137億光年先と思うならば、
137×10^8(億)×10^16(光年)と言うことで、1.37×10^26と言う、指数が26と言うことであり、日本流に言えば、「じょ」と「穣」の間の数字となり、とてつもなく大きな「無量大数」にはまだまだ届かないのである。

何を言いたいのかと言えば、「無量大数」は頭の中で考えられた数であるにしろ、人間が考え出した数であり、宇宙が如何に深遠なものであるかを考える前に、人間の方がより以上に遠く、深いことを考えているのだと言うことに驚かされる。



考え出したら、私などには、どうにも収拾が付かないことになってしまう。しかし、宇宙物理学者は、これらのことを多くの仮説と、わずかな証拠によって、来た道と、来るべき道を開設し、予測するのである。

そして、真実は、正直誰にも分からないというのが本当ではないのだろうか。
こういったことに生涯を掛けて、研究に没頭できる人間は、実に幸せであると思う。その過程で、自らを振り返り、如何に人間というものは、小さな、塵芥のような存在であるかを知るのではないだろうか。

私にはそう言ったことに参画する能力もないが、ある時同じようなことを考えるときに、自分という者を見つめ直す良い機会であるという気もする。

多くのことを知って、全てが解明されることはおそらく永遠にないであろうが、ある種、普通の人のコンセンサスを得るような帰結というものは、徐々に定まって行くであろうし、その積み重ねが進歩であり、進化であるのだろうと思う。







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Last updated  2010.05.13 23:36:11
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