新生のらくろ君Aの館

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2010.05.28
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カテゴリ: カテゴリ未分類
前から計画していた、美術館見学と、同窓会をかねた東京旅行に出かけることになった。
最近のデフレのあおりなのか、東京往復の新幹線「のぞみ」指定席に加えて、東京高輪のプリンスホテルの宿泊込みで、安い設定になっている。

折しも東京でしか開催されない「マネとモダン・パリ展」と「オルセー美術館展」の2つの美術館展と、東京在住の同窓生との再会と言うことで盛りだくさんな予定である。

早起きが身についているので、朝起きるとすぐにでも出かけたくなる。連れ合いも最近はあきらめ顔で、早めに出かけるのに渋々付いてきてくれる。
京都発は10:22の「のぞみ224号」であるが、自宅を出たのは、8:30である。ゆっくり歩いても、京都に着くまではそれ程時間は掛からない。案の定、京都に着くとずいぶんと時間があり、福知山線と関空直通の「はるか」が発着するホームの待合室で時間をつぶした。

やがて時間が来て、新幹線のホームに上がる。私にとっては、久しぶりの新幹線である。格安の切符でも、シートは同じであり、N700系の車両は結構ゆったりしている。以前に乗っていた時よりも車窓を流れる景色が早くなったような気がする。見慣れない新しい建物が建っていた名古屋を過ぎ、浜松を過ぎ、窓外を見ると、雲がたなびく上に白い冠雪の富士山が見えた。

一度、くっきりと見えたことを覚えているが、なかなか富士山を見る機会に恵まれないことが多い。何度かシャッターを切った。後は、サウジ行き以来世話になった横浜エンジのある新横浜をすぎ、品川に停車した。京都からの同じパックの一行は、そこで降りていった。

我々は、今日の予定である、「マネとモダン・パリ展」に向かうべく東京まで乗った。東京駅は、どこもかしこも、大改修中である。所々むき出しの天井裏が見える。食事処を求めて駅舎の外に出ると、煉瓦造りの東京駅は、すっぽり工事用シートに覆われていた。

丸の内側の丸の内ビルの5階まで上がり、簡単な昼食を採った。「マネとモダン・パリ展」は4時の指定時間入場と言うことでチケットを手配していたが、あまり時間がありすぎるので、直接会場に向かった。


今回は、マネを中心に151点の作品が集められていた。最後の日に「オルセー美術展」にも行く予定で来たのだが、三菱の館の方にもオルセーからの貸し出しの作品があったというよりは、こちらもオルセーからのものが多かった。

フランス印象派のマネは1832年に生まれているが、会場のブースは、1.のスペイン趣味とレアリスム(1850-60年代)と、2.親密さの中のマネ(家族と友人たち)、3.マネとパリ生活との3つのカテゴリーに分けて展示されていた。

つい先ほど見た絵でもすぐ忘れてしまう絵もある。一般に小作品は、やはり素人にはインプレッションは小さい。皆が、いい絵だとする絵画は、小さくても頭に残る、やはり審美感は人の評価によっても左右されるものかも知れない。

スペイン趣味のコーナーでは、やはり、オランピアを背景にした「エミール・ゾラ」の肖像はマネらしさを感じさせる。スペインの民族衣装を着飾った「ローラ・ド・ヴァランス」はオルセーでは気に留めなかったような気がするが、結構な大作である。

他には、オルセ-にはない、ボストンやワシントンの「死せる闘牛士」とか「街の歌い手」なども、大作である。「死せる闘牛士」はもっと広範囲に描いていたものをサロンで落選し、マネ自身が、カットして「死せる男」とした作品なのだそうだ。

マネでは、高校時代の友人が自ら彫ったレリーフの「笛吹く少年」をくれたが、それは展示されていなかったし、オルセー訪館時に「草上の昼食」の奇抜さに感心したが、これも出展はされていなかった。

マネはオランピアを沢山描いているが、最も有名な作品はなく、これも残念であった。
また、マネは、ベルト・モリゾの肖像画を数点描いているが、最も有名な、「すみれの花束を付けたベルト・モリゾ」はやはり可憐な感じがして、素晴らしいと思った。しかし、残り4点のモリゾは、結構きつそうな感じであり、これが、同一人物であるのかとさえ感じた。

マネの実の弟ウジューヌと結婚したモリゾであるが、数点の肖像を描いた後、「扇を持つベルト・モリゾ」を描いて以降はモリゾをモデルにすることはなかったのだそうだ。

パリ万博前の、建造物を緻密に描いた意匠の設計図が数多く展示されていた。大阪万博もそうであるが、今の上海万博の会場は、殆どが仮設の建物であり、万博終了時には全て撤去されるのであろうが、どうやらパリの万博時代の建物は、サロンの会場になったり、他の建物として再生されるほど、建築そのものも価値のあるもののようであった。

他の画家の作品もあったが、マネのオンパレードであった。マネは、サロンこそが、評価の対象として正当であると考えたのか、サロンには出展しているが、8回行われた印象派の絵画展には一度も出品しなかったのだそうだ。



3階から2階へと下りて、展覧会場を出ると、一寸した緑の空間が中庭として作られている。狭い日本だから、そこも人だかりで一杯である。せめて日比谷公園並みの広さが、周りを囲んでいたらどれほどゆったりするだろうか。

いっそうのこと、皇居の真ん中に国立の美術館を建て、ゆったりとした気分で、芸術を鑑賞できたらどうかなどと思った。その時は、「メキシコ皇帝マクシミリアンの処刑」のような物騒なことを伴わなくても良い緩やかな解放であっても良いのにと思った。

美術展を見終わって、東京駅で預けた荷物を出して、山手線で、品川まで戻り、取り敢えずホテルに向かったが、道を間違えて、わざわざぐるぐる大回りし、やっとの思いで高輪プリンスに到着した。それから楽な服装に着替え、再び品川駅に出て、海側の高層ビル「アトレ」で夕食を済ませた。今度の帰りは駅前からのホテルのシャトルバスで帰り1日目が終わった。





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Last updated  2010.06.01 02:50:11
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