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2010.10.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
インドといえば何を思い出すだろうか。思いつくままに何点か挙げてみると、巨大人口を抱えた国、面積も結構広い国、貧しい国、ヒンズー教の国、核兵器保有国、多くの言語を話す国、パキスタンとのカシミール紛争、カレーの国などなどである。

人で思い出すのは、ガンジーとネルー、インディラ・ガンジー、そして、現在の首相シンであろうか。この国の西には、世界4大文明の1つであるインダス文明発祥の地もある。タージ・マハールやモヘンジョダロといった世界遺産も思い出すだろう。

玄蔵法師が訪れた地の果て天竺という感覚もある。また、イギリスの属国となった時代もあった。

最近では、経済成長率が芳しくない先進国を尻目に、BRICsと総称されるように、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)という国に注目が集まっている。中国に関しては、領土問題をはじめとして、多方面で芳しくないニュースが、我々の耳にはいることが多いが、その他の3ヶ国の中で、特に注目すべき国は、インドと言うことになるだろう。

BRICs(ブリックス)とは、アメリカの証券会社ゴールドマン・サックスが、2003年に投資家向けレポートで初めて使用してから広く使われるようになったと言うことだ。「brick=レンガ」をもじった名称のようだが、このうちの中国に隠れて、インドの存在は、必ずしも、我々国民の間には浸透していないのではないだろうか。

中国が、世界の工場、世界の市場と言われる中、1党独裁で、民主主義とはほど遠い国であることは、昨今認識を新たにしたところだが、インドは、その点、民主主義を標榜している国である。
インドは2009年の総選挙で現在のシン首相の政党連合が勝利して首相の続投が決まり、第二次政権をスタートさせている。日本と違って、年替わりというか月替わりの政権交代とは雲泥の差がある。

初代のネルー首相以来、続投する2人目の首相となったわけで、あの広大で多様なインドではネルーが首相になってからシン首相までの63年間でたった17人の首相しかいない。日本では、その間に48人という首相が入れ替わっているのである。

中国のGDPが今年で日本を抜き去り、アメリカに次ぐ世界第2位となったが、元々人口が多いのだから、当然といえば当然の結果であろう。では、中国13億人に次いでインドは10億人と世界2位の人口が多い国である。一人っ子政策を採っている中国に比べ、インドは人口政策を行っていないから、アメリカの調査機関PRBの世界の入口統計予測では、2050年までにインドの人口は16億人を超え、14億人強の中国を抜くとの見通しを示している。



ロシアの動向や、ブラジルの動向は、あまり見えてこないが、インドに関しては、着々とその予想される経路を辿りつつあると言えるのではないだろうか。
何しろ、中国がそうであったように、インドも人口規模が大きいので、所得水準が高まれば国内消費が爆発的に伸び、先進国などへの輸出が拡大することが予想される。

あれだけ、粗悪品を排出したり、模造品を堂々と生産したりしていても、中国は、自身の購買力を少しずつ高めていき、やがては、全体の所得の向上へとつなげている。インドはワイパーやバックミラーが片側だけといったタタ自動車に見られるように、自前で且つ、身の丈にあった製品の需要で取り敢えず満足している。

日本など、高額の、昔流に言えば、ラグジュアリーな製品を追求し、且つ必要以上の使いもしない仕様を付けるなどしている国柄とは違っている。実質を重んじていると感じるわけだ。為替などの問題があるとしても、インドは、中国と違い、民主的、資本主義的な中での健全な発展を遂げるであろう事が想像できる。

もちろん、インド内部の政治的な対立も存在するであろうが、中国や北朝鮮のように、軍を背景にした、豪腕なやり方は、いずれ通用しなくなることは、国際的にはもちろん、国内的なほころびを見ていても明らかであろう。

1991年に誕生したラーオ政権はそれまでの社会主義的経済をすて、その政権で経済改革を主導した経済学者でもあるシン元財務相が2004年の総選挙で新しい首相に任命されたことにより、金融市場に安心感を与えたと言われている。日本のように、自ら勉強することもなく、親の七光りを頼りに世襲する内閣ではとてもこうはいかないであろう。

従って、眠れる日本が、失われた10年、20年を脳天気に暮らしている内に、インドなどの新興国は着々と自力を付けてきたわけである。
インドは、イギリスの統治下にあったことを、「塞翁が馬」に言われるように有利に利用することになっている。先ず、アメリカのシリコンバレーに相当する、バンガロールでの、ソフトウェア産業の急成長は安価で豊富な労働力というだけではなく、準公用語が英語であることがインドの強みとなっているわけだ。

ドバイにいた時に聞いた話では、在ドバイ辺りのマイクロソフトの従業員は、その殆どがインド人で占められていると言うことだ。インドでは、チャンドラセカールをはじめ、数学や、物理学に秀でた人が多く、且つ、インド式算数などと良く聞くように、2桁の九九が暗唱できるといった話もあるくらい、アーリア系の優秀な頭脳を有している。

今後ともアメリカの企業の対インドへの業務委託は継続されるであろう。
このように、アメリカ一極集中の経済動向は、リーマン・ショック以来世界中に分散されると共に、ギリシャなどを抱え込んだユーロの弱点も相まって、ますますインドなど新興国にシフトし始めている。アメリカ一辺倒ではなくなる日が、刻々と近づきつつあり、多極化の流れへと進んでいる。



中国のレア・アースなどの輸出制限などに見られるような、国際慣行やWTOを無視した、共産主義丸出しの我利的な行為は、やがて破綻を迎えるであろう。日本企業も、13億人市場に目がくらみ、目前の利を焦るばかりに、今にいたって大いなるほころびを来たし、外向的にも中国にカードを握られたままである。

日本もインドなどとも協力して、レア・アースの寡占化を阻止しなければならない。中国は埋蔵量の3割であるということだが、未だ7割の可能性が残されているわけである。

自動車で言えば、先見性を有したスズキのインドへの早くからの参入、住金やJFEによるインドでの高炉建設、アウトソースとして海外で勤務する人達が多い故か、携帯電話部門での突出した需要、1兆円基金設立によるインドにインフラ整備、インドの対中国輸入超過の歯止め、などもあり、日本企業の投資先が、中国からインドへと移ったことは、良い方向の表れだと思う。

日本がインドとの経済連携協定(EPA)の締結で合意したことも中国の独走を許さぬ上での、良い布石といえる。
「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」や「メコン・インド経済回廊」等のビッグプロジェクトへの参画と支援をODAの有効的活用として行う必要があり、東南アジアとの連携を密に取ることが必要である。何故、中国にこけにされるまま、未だに対中国ODAを行っているのか、理解に苦しむところである。





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Last updated  2010.10.28 14:45:55
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