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2019.04.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日のセミウォーキングは島本高から若山台を経由、東大寺公園迄出て、島本駅から帰宅した。
連れ合いは友人との夕食に出かけた。

***

世界は広がっていく。地球上で、1つの国が単独で帰結する事は最早不可能だ。グローバル化は必然な事だが、その利点と欠点という観点で、解説した経済教室が日経に掲載された。(3人の意見)

19世紀半ばから第1次世界大戦までの間を第1次グローバル化としていて、現在のそれは、鏡像のように反対向きで進んでいるという。

先ず第1次は、西欧の産業革命がテコで、その飛躍的な技術の進歩によるパワーがアフリカやアジアを搾取という形で席巻していった。この時期は欧州の正義をただ闇雲に広げる事でしか無かった。アフリカやアジアは被征服地帯として、西欧列強の影響をもろに受けた時代だ。

イギリスと中国の国民1人当たりのGDPを比較すると、19世紀初頭には3対1だったのが、1914年には8対1に拡大している。西欧諸国の1人勝ちで、西欧の貧しい人たちでさえアフリカのほぼ全ての人々、及びアジアの大半の人々よりも豊かであった。こうした欧州の人々は余剰人口を輸出する事で、起こりそうな階級対立を緩和した。

このことは今の時代にも云える事で、多くの人が実りを手にする一方で、一部の人が損失を被る事になると云う事実だ。今日の経済格差もこのようにして励起されたものだ。

然し、今日のグローバル化は、世界の不均衡を均すように働いている。先ず、西欧の所得水準に追いついたのは日本であり、韓国や台湾などだ。それが進んで、今日では、中国、インド、インドネシア、更にはベトナム、タイと云った国々もキャッチアプを果たしている。



そして現在はと見るとほぼ第1次グローバル化の時の水準に近づいている。ここで引用されているのは、当時(というのは13世紀辺りの事)は中国とインドの所得水準はほぼ西欧と等しかったが、その後数世紀で状況は一変し、西欧が他を圧倒したのは先に見たとおりだ。

だが現在では、世界の所得の相対関係は昔に戻りつつあると言う事だ。今日では所得の絶対額は大幅に上昇している。今日のグローバル化はアジアが多くを得、西欧が多くを失った事に他ならない。

ここで考えないといけないのは、これらの値は全て平均値である事だ。不平等が拡大している状況では平均値で云々する事には何の意味も無い。その例として、富裕層が実質所得の平均値を上回って伸びたとしても、貧困層の所得停滞がそこにあるかも知れないのだ。

グローバル化でメリットをもたらしたことはその通りだとしても、その裏では更に貧しい人やもっと裕福な人が居ると考えれば、グローバル化に対し一概に高評価を与える事に逡巡してしまう。

+++
グローバル化のメリットは、ITの発展で、中国や東南アジアで生産した製品を、タイムリーに適正量だけ確保する事も出来るし、品質に難が発生してもトレースバックが容易になり、すぐさま対応が可能と云う事になる。

又モジュール化が可能になり、日本でモジュールを造り中国で組み立てると云った事はグローバル化のもたらした利点である。

外国人労働者についても単に人手としてではなく、外国人がもたらす、独特の感性が、販売上有利に働く事もあるというわけだ。単に日本人が持つ固定観念を打破するに留まらない利点がある事が多い。

こうしたグローバル化にはデメリットもある。外国に工場を作ったり子会社を作ったりして最適な生産体制を採ったとしても、それは勢い技術を移転する事になってしまい、企業は更なる改善やコスト削減を追求しなければならなくなることだ。それを怠るとキャッチアップした外国との競争に負けてしまう事になる。

グローバル化は経済格差を生む。低付加価値のものは生産を海外に移転し、逆に輸入する事態になれば、国内で働く人の職を奪うか、所得の伸び悩みをもたらす。高い技術力を有する者だけが生き残り所得を維持するか上昇せしめるのだ。

グローバル化で、外国人を受け入れるケースでは、治安の悪化などが懸念される。然し、グローバル化は止める事は出来ないもので、それに適応するようにしなければならない。従来通り製品を作るだけでなく、海外の感性や手法なども積極的に取り入れて、新たな価値を創造するようにしなければならない。


グローバル化が始まる前は、先進国は工業化し、途上国は脱工業化していた。工場が集積する先進国では、生産性が急上昇し、途上国との格差は拡大していった。

だが現在のIT革命では生産工程が細分化され、国際的に分散するようになった。こうしてかつての途上国は一部先進国に追いつくまでになった。

グローバル化で、国内に残るのは、知識やアイデアを駆使して利益を上げる高技能労働者と輸入では代替できない低賃金のサービス業従事者だけになり、中間に位置する労働者の仕事は海外に流れて失われてしまう。

こうした流れを懸念して、トランプの保護政策やイギリスのEU離脱が俎上に上がってくるわけだ。
先進国の国民は2つの階層に分断されてきたという。1つはエニウェア族で、もう1つはサムウェア族だ。エニウェア族は仕事があれば何処にでも移動して生活できる人で、概して高学歴の人たちである。


この両者は巧く融合しなければならないが、時として(殆どの場合)反目する傾向にある。そのことで、民主政治の安定が損なわれるような傾向になってきている。こう言った状況を受けて、現在西欧で進むポピュリズムが台頭してくるのだ。

第1次グローバル化が始まったときから、こうした2極化は避けて通れなくなっている。第1次グローバル化の時には、蓄積された支配層への不満が巨大な経済的破局をもたらした。(世界大恐慌)
現在の状態はまだそこまで深刻では無いと云うが、それがこのまま続くという保証もない。
移民問題は、やがて右派であろうが左派であろうが、反対の動きは強まるだろう。拡大する市場の力と、一握りの富裕層に権利を脅かされていると感じる人は間違い無く増加するだろう。

日本はこの傾向がまだ顕著ではないが、やがて来たるべき混乱に備える知恵が必要になるだろう。

【古今和歌集】

737.今はとて返す言の葉ひろひおきて 己が物からかたみとや見ん (近院の右おほいまうちぎみ)

今はもう縁が切れたと、お前が返してくる手紙の言の葉を拾って、自分のものながら、それを恋の形見として見ようか





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Last updated  2019.05.01 08:25:18
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