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2020.10.03
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日のウォーキングは第1787日目で9652歩だった。1日中家に居たが、くらい感じの日だった。

***

アステラス製薬はがん治療向けに患者の体内で放射線を出す薬を開発した。名づけて「放射性医薬品」だ。新聞に掲載されると共に、テレビで解説していた番組があった。

開発した薬はがん細胞にピンポイントでくっつく。がんを見つける診断薬と、がんを攻撃する治療薬の双方がある。診断と治療を結びつける技術は「セラノスティクス」と呼ばれていて、米国で1990年代に提唱され、2010年代に入って欧州などで急速に広がっている。

セラノスティクス(Theranostics)という言葉は治療(Therapeutics)と診断(Diagnostics)とを足し合わせた造語だ。アステラスはこの方法で、がんの治療薬を開発した。開発したと言ってもまだ実験室段階で、これから治験を始めるという。

従来は、体外から放射線を照射していたが、開発した薬は、体内でがん細胞にだけくっつき攻撃するのだから、健康な臓器を傷つけるリスクが少なく安全度は高まる。これと同様の薬は海外が先行しているようだが、日本も之に続く。

セラノスティクスが日本で知られるようになったのは、ここ5年くらいだという。

アステラスが対象とするがんは、大腸がん、肺がん、乳がんなど殆どあらゆるがんに向くという。がんを見つけ出す診断薬と治療薬の両者を同時に進めている。

放射性薬は静脈に注射して投与して、その薬の効き具合を陽電子放射断層撮影装置(PET)で観察する。投与される薬は同じ仕組みで作られた診断薬と治療薬で、治療薬の方が放射線が強い。

診断から治療に移行する際の時間的なロスも減り、転移を見落とすリスクも軽減できる。

アステラスは前立腺がん治療薬「イクスタンジ」が主力事業。尿路上皮がんや白血病の薬も手掛けているが、今後はがんの分野でも事業を拡大しようとのことだ。

セラノスティクスを牽引しているのはスイスのノバルティスで神経内分泌系がんの治療に使われる放射性薬「ルタセラ」をグループ会社が開発した。国内でも富士フイルム富山化学がノバルティスのグループ会社と契約して放射性薬を導入し、今年8月に製造販売を申請した。

ドイツのバイエルや米国のスタートアップなども実用化を進めている。

国内ではアステラス以外でも、ペプチドリームが日本メジフィジックスやノバルティスなどと提携し、放射線治療につながる薬の共同研究に乗り出している。

模式図が書かれていたが、抗体を持つ放射線を出す物質が、細胞内を探索しつつ、がん細胞を見つけてそこに付着し、同時に治療薬ががんを攻撃するという極めて合理的な手法なのだ。

患者にとって、ダメージが少なく時間的にも同時に解決される事から、がんが他に転移する恐れも少なくなるというわけだ。是非実用化を進めて貰いたい。

がんに関する研究を振り返ると、
2005年に東北大学で、磁力を使ってねじ状のマイクロマシン(微小機械)を誘導、発熱させてがん細胞を殺すシステムの基礎技術が開発されている。直径2mm、長さ19mmとマイクロマシンといっても相応の大きさを持つものだ。

同年、同じく東北大で設定した温度までしか高温にならない特殊な針を皮膚がんに埋め込み、がん細胞だけを壊死させる新たな温熱療法を開発している。

2006年には東京医科大学で、がんだけに集まる色素をレーザー光で光らせて、脳腫瘍の取り残しを可能な限り小さくする新しい外科手術法が開発されている。予めがんに蓄積しやすい葉緑素由来の色素「レザフィリン」を、患者に注射し、赤色レーザー光を照射するとがん細胞だけが赤く光るというものだ。光った部分のみを切除していくことになる。


既に、がん細胞だけを死滅させるウイルスは開発済みで、これにオワンクラゲの発光遺伝子を結合させ、新しいウイルスを生み出した。ウイルスは有害なものばかりではないようだ。

2007年には国立衛生研究所が組織採取せずにがんの所在を光で診断する方法が開発した。 
肺がん、乳がん、大腸がん、甲状腺がんの4種類のがんを対象に実験し、各がんごとに、抗がん剤が効く抗体を用意し、蛍光物質を載せた注射剤を静脈注射した後、近赤外線をあてて、それぞれのがんの場所を異なる色で光らせるというものだ。

同年に阪大では、毒性を無くしたウイルスの殻の中に薬を内包し、患部の細胞と融合したときに初めて内部の薬が放出される仕組みを開発、がん以外の正常組織への副作用を防げ、薬の量も減らせるドラッグ・デリバリー・システム(DDS)を開発した。

また、同年にはシンバイオ製薬が、がん細胞のバリアー破る治療薬の開発を始めた。がん細胞を保護する物質の働きを抑えてがんを殺す、新しいタイプの治療薬の開発だ。


この治療法ではウイルスそのものが増殖して次々にがん細胞を破壊する。

同年金沢大では採血だけで消化器がんを発見できる判定法を開発した。
胃がんや大腸がん、膵臓がんなど消化器のがんが対象で、消化器がんに特徴的な遺伝子群の異常があることを見つけ、がんの有無が判定できるというものだ。

2010年には理化学研究所で、iPSを利用したがん攻撃細胞の大量作製に成功した。これも、マウス実験の段階だ。ナチュラルキラーT(NKT)細胞はがんを攻撃したり、免疫力を保ったりするが、数を増やすのが難しかった。NKT細胞を一旦iPS細胞に戻すことがポイントだ。

同年に林原生物化学研究所はヒトの血液から作った免疫細胞が、がん細胞の中に入り込んで死滅させる新しい抗がんメカニズムを確認し、5年後の臨床研究を目指すとあった。これも、がんの部分にのみを攻撃することに着目している。

2011年には米国ペンシルベニア大で、T細胞を改変し、末期の白血病患者が全快したと発表された。この方法は驚異的だとのことだ。
3人の慢性リンパ球性白血病患者に治療を試みられた。多少の差異はあるものの、改変T細胞の数が急増して治療開始から1ヶ月で、がん細胞は死滅し、1年後の検査でもがん細胞は検出されなかったという。

そして、2014年小野薬品工業が免疫を使ってがん細胞を攻撃する新たな免疫治療薬「抗PD-1抗体」を実用化した。「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)と言う名前は誰でもが知っている。

この薬の開発は、先行研究していた京都大の本庶佑名誉教授(ノーベル賞を受賞)らの研究チームと共同研究を進めた結果だ。
創薬の研究開発が本格的に始まるまでにおよそ7年。実際の治療薬候補が完成し治験が始まったのは2006年で、開発から実用化までにおよそ15年かかったことになる。

がんは体内の免疫に攻撃されないように免疫機能を抑制する特殊な能力を持つ。ニボルマブはこの抑制能力を解除する仕組みで、覚醒した免疫細胞によってがん細胞を攻撃させる。

肺がんや胃がん、食道がんなどに対しても治験が進んでいる。

ただ、2016年になって海外から個人輸入したオプジーボを使い、他の免疫療法と併用した自由診療で死者が出てしまう問題が発生している。特別な自由診療に難があったようで注意を要する。

オプジーボの投与でがん細胞が縮小する患者はおよそ3割。7割の患者への有効性は不明のままだ。光明の中にも注意すべき点があると言うことで警鐘がある。
然し、1歩ずつがんは克服に向かっている感がある。

多くは治験段階辺りだが、その後どうなったのだろうか。





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Last updated  2020.10.04 08:34:44
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