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2021.06.09
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今日のウォーキングは第1994日目で10110歩だった。
連れ合いのご近所ウォーキングは午前中に変更したようだ。
私の万歩計は壊れてしまい、コロナもあって修理にも持って行けなかったが、今日やっと持って行った。半年ばかりの使用で壊れたので、保証期間中なのだが、取りあえずメーカーに送るの一点張りで、交換はおろか返金などには耳を貸してくれない。スマートフォンのアプリで間に合うので、嫌みだけ言って向こうの出方を待つことにした。

***

アルツハイマー型認知症治療薬が米国で、条件付きながら承認された。エーザイと米バイオジェンが共同で開発したもので、我々老齢の者には取りあえず朗報だ。
国内ではエーザイが2020年12月に厚生労働省へ承認申請中だ。認知症は脳に有害なたんぱく質がたまって、徐々に神経細胞が死滅し、思考や記憶の機能が損なわれていく。日本では65歳以上の4人に1人が認知症かその「予備軍」と言われ、アルツハイマー型の患者は、認知症になった人の6~7割を占め、患者は世界で5000万人と推計される。

従来の認知症薬は対処療法薬であったのに比べて、今回の治療薬は根治薬として認知機能の低下を長期的に抑制する機能を持つ薬のようだ。

当然之までの認知症の治療が大きく変わる可能性がある。
新薬の名前は「アデュカヌマブ」といい、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるたんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」を除去する効果があるとされる。



今回の承認申請は優先審査指定を受け、通常の審査過程に比べて短期間での承認になった。需要の高まりがこうした優先審査に結びついたようだが、米国辺りのこうした柔粘性に着目したい。勿論副反応の怖さに腰が引ける日本では考えられない。今回のコロナ対応薬におけるファイザーやJ&Jの承認も、こうした短期処理が可能故に活路が開けている。

承認の条件は、実際に販売されたのち、別途、検証試験を実施する必要があり、その結果次第では新薬の承認を取り消す可能性があるとのことだ。

こうした新薬は、勿論人助けになるものだが、基本は製薬会社にとっての利益源になることだ。将来の売上高見通しは、2026年には年間売上高が48億ドル(約5200億円)に達するとの試算もある。更に、ピーク時の売上高は1兆円を超える可能性もあるとのことだ。

このためバイオジェンの株は急騰し、エーザイの国内株式市場はストップ高となったようだ。
米国の新聞はこぞって、この新薬誕生を祝って、大々的に取り上げている。
之を聞くと、効果に対する期待が一層膨らむ感じだ。

然し乍ら年間治療費が5万6000ドル(約610万円)になるとのことで、まだ現段階では庶民はこの新薬のお世話になることは難しそうだ。新薬がこの程度の価格というのはそれほど法外でもないようで、早く薬が行き渡り安価で利用出来る日が来ることを望むばかりだ。

エーザイは予て認知症領域に経営資源を集中してきた。1997年に認知症薬「アリセプト」を開発しているが、アリセプトは認知機能を一時的に改善する対症療法にとどまっていて、症状の悪化を長期的に抑制する迄にはなっていない。今回の新薬は、こうした点で期待が寄せられる。

また、エーザイが開発中の認知症薬候補はほかに「レカネマブ」がある。現在は米国、欧州、日本などで国際共同治験をしており2022年度中にも承認申請をするとしている。

世界中の製薬企は脳内に蓄積するAβを取り除くことを目的に新薬の開発を行ってきたが、尽く失敗に帰していた。成功例は僅かに症状を緩和するだけのものでしか無かった。

Aβは正常な脳にシミのように取り巻き脳の神経細胞を壊して脳を萎縮させる。従来薬はアミロイドの生成を阻害するものだったり、血液中に溶け出したアミロイドを取り除いたりするものだったが、新薬アデュカヌマブはアミロイドの固まりに抗体が結合する形となる。



もう1つの特徴は、投与量を増やしたことだ。脳は通常異物の侵入を防ぐ障壁があり、薬剤の成分は届きにくい。分子量の小さな成分は届くが、大きいものは阻害される。一般的な抗がん剤などでは抗体医薬の場合、投与量は体重1kg当たり3~5mg程度だが、アデュカヌマブでは2倍以上の10mgを投与する。

投与量の0.数%を届けることでアミロイドの塊を除去することが出来たのだ。しかも、そのことで重篤な副作用は殆ど出ていない。

治験では投与量を増量した患者は病気の進行が抑えられたが、投与量が少ない患者には有効性が見られなかったために不十分だとの意見もあったようだ。
(バイオジェンは1500人規模の治験をふたつ行ったが、その二つが正反対の結果になっている。EMERGEと呼ばれる治験グループは認知機能の評価項目を全て達したのに対し、ENGAGEと呼ばれる治験グループでは、投与をうけた群がプラセボ群より悪い結果が出ている。バイオジェンの主張は、0、1、3、5、10mg投与の各グループで、高容量のものだけをみれば、ENGAGEでも結果は出ている)

通常なら、すんなり承認と云う事は難しい状態であったが、急遽承認になったとのことだ。


こうした新薬の登場で、認知症は、介護から医療対象へと変化することになりそうだ。然し乍ら、認知症なるものが完全に無くなるかと言えばそうでは無く、症状が進んで、徘徊したり攻撃的になったりする状態では完治することは期待出来ない。そういう意味での根治薬ではない。

また、使用する際の値段だが、今のままでは保険適用外となりそうで、富者が受けることは可能でも、貧者は我慢を余儀なくさせられることで、医療格差が更に拡大することになる。

日本の認知症高齢者は2020年時点で推計およそ600万人とのことであり、他に軽度認知障害(MCI)の人も400万人ほどいる(2012年)。仮に50万人が治療対象とすると、医療費は年3兆円に上る計算だ。

国内の医療財政を逼迫することになるのは必定だ。然し、介護から医療に転換することで、介護費用は逆に軽減されることになり、その差は有利に働くことも考えられる。

認知症をどのように発見するかについては、血液検査による診断法が提案されている。国立長寿医療研究センターと島津製作所のグループは2014年、血液中の微量なAβに関連する短いたんぱく質「ペプチド」を高精度で検出する方法を開発した。実用化には5年程度かかるとのことだが、この機に加速されることを望みたい。

ほかにも名古屋市立大学大学院の研究グループが2019年に採取した血液中のフロチリンというたんぱく質を測ることでアルツハイマー型認知症を早期診断する手法を開発したとの発表があった。

「フロチリンの値は、Aβ蓄積の程度と逆相関の関係にある。つまりフロチリンの値が低いほどアルツハイマー型認知症が進行していると判断できる。安価で一度に多くの検査ができる利点があり、診断能力の高いキットを開発できるかが課題だとされていた。

何やらもうすこし我慢すれば、認知症から解放されるのではないかとの希望が出てきたようで、ありがたいことだ。





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Last updated  2021.06.10 13:48:06
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