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今日のウォーキングは第 2089 日目で 9190 歩だった。
姫の婿さんが大阪に転勤になり、帰阪したようだ。
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人工光合成の実用化が見えてきたようだ。
水と二酸化炭素( CO2 )から、太陽光を使って化学原料をつくるのが「人工光合成」だ。光合成と言えば、植物の範疇になるというのは昔のことらしい。実用化に向けた研究成果が相次いで発表されている。
植物のようにでんぷんをつくるのはまだ難しいようだが、前段階の水素の製造では三菱ケミカルなどが大規模実証に成功した。人工光合成の研究開発で日本は世界の先頭を走っている。後はどれだけコスト低減できるかが問題のようだ。
カーボンゼロに向けて水素が注目されているが、その高純度な水素を、光触媒を使い太陽光と水から作り出す世界最大規模の実証試験に今年 8 月成功した。
三菱ケミカル、富士フイルム、東京大学などと共同研究結果だ。実験用プラントの写真が掲載されていたが、ズラリと並ぶ水分解光触媒パネルは太陽光発電のそれと似ている。
茨城県石岡市の屋外実験場に、光触媒を塗布した 25cm 角のシートと水を封入したパネル 1600 枚を設置した。パネルの受光面積は合計 100 平方 m と大規模で、約 1 年の長期にわたり、安定して水素を製造・分離することができた。
今回の光触媒は紫外線しか吸収できず、エネルギー変換効率は日照条件が良い日でも最大 0.76 %にとどまった。数年内に可視光も吸収できる光触媒を開発して人工光合成の実用化の目安とされる 5 ~ 10 %を達成し、 2030 年ごろに商用プラントの稼働もめざす。
堂免一成・東大特別教授によれば、「変換効率 10 %の光触媒パネルを本州と四国の合計面積に相当する土地に敷き詰めれば、 2050 年の世界のエネルギー消費量の 3 分の 1 を賄う水素をつくれる」とのことだ。面積は膨大すぎて、ピンとこないが、世界のエネルギーの 3 分の 1 を賄えると云う事はとても魅力的に思える。
光触媒ではなく、電極を使う別の方式で変換効率を高めた事例も発表されている。トヨタ関連の豊田中央研究所では世界最高水準の 7.2 %まで高めることに成功した。
装置は 36cm 角で、太陽電池につなげた 2 本の電極を CO2 が入った水に入れる。電極付近で生じた水素イオンと CO2 を反応させ、ギ酸をつくる。常温で液体のギ酸は水素よりも貯留や運搬が容易という利点がある。装置をより大きくし、 1m 角のものも研究しており 2030 年ごろには実用化に向けた技術基盤を確立したいとしている。
住宅メーカーの飯田グループホールディングスと大阪市立大学は、沖縄県の宮古島で戸建て住宅 1 軒全ての電力をまかなう「人工光合成ハウス」の実証実験に向けて準備している。
ハウスでは人工光合成パネルで CO2 からギ酸をつくり貯蔵。ギ酸から取り出した水素を燃料に使って電気やお湯を供給する。水素をつくる時に副産物の CO2 が生じるが、再び人工光合成でギ酸にして水素をつくり、循環させることができるとのことだ。まるで、完璧なサイクルで、その間外部には CO2 を出さないというから、理想的だ。大阪市立大の天尾豊教授は「 CO2 を出さずに電気をまかなえるかを試したい」と話している。
海外では、独化学大手エボニック・インダストリーズと独シーメンス・エナジーは 2020 年、ドイツに大型実証プラントを設置した。太陽光などでつくった電気で CO2 と水を一酸化炭素と水素に分解。それらを微生物の働きでプラスチック原料などに変換する。実証プラントの年産は 10ton になる予定で、今後 5 年以内に商用プラントの設置をめざす。
中国や韓国、米国も研究が進んでいる。特に米国は人工光合成研究に 5 年で 1 億ドル(約 111 億円)を投じて国を挙げて開発競争を後押ししている。日本は、こうした取り組みに適宜資金を提供しているのだろうか。何時もながら、題目ばかりで、詳細な姿が見えないのはどうしてなのだろうか。
脱炭素に向けて注目が高まる水素は現在、その大半をメタンなど天然ガスから分離してつくっているが、製造過程で CO2 を大量に排出するため「グレー水素」と呼ばれる。火力発電から得られる電気を使うのではやはりグレー水素の域を脱しない。
一方、水を電気分解する方法は再生可能エネルギー由来の電気を使えば CO2 を出さない「グリーン水素」をつくる事が出来る。問題はコスト高になることだ。コストの低減が課題になる。
人工光合成は将来、低コストでグリーン水素がつくれると期待される。課題のエネルギー変換効率の向上と製造装置の大型化をクリアできれば、再生可能エネルギー由来の水素に対して、コストでも対抗できる。
政府は将来的に水素 1kg 当たりの調達コストを 220 円と、現在の 5 分の 1 に下げる目標を掲げている。政府がというから、なんらかの関与が成されているようだ。
三菱ケミカルが進める光触媒方式によれば、変換効率 10 %を実現する事ができ、光触媒の寿命が延びれば、水素 1kg を製造するのに、現在の所、日本では政府目標に近い約 240 円、日差しの強い中東では同 85 円でつくれると見込んでいる。
水素製造は脱炭素で、必要とされるキーになる。現在はギ酸などの構造が簡単な化学原料をつくる段階だが、研究的にはより複雑な化合物の合成に向けた原理の研究が進められている。
ノーベル賞受賞者の故根岸英一・米パデュー大学特別教授は生前、「人知を結集して人工光合成の実現をめざそう」と技術を通じた地球温暖化の防止を呼びかけていた。これに呼応した化学者などによる試行錯誤を経てようやく実現に近づいてきた。
記事の終わりに、原理発見の藤嶋氏、中国へ 日本の優位が揺らぐ恐れという項があった。とてもショッキングな内容だ。日本が如何に研究者を扱ってきたかが、如実に語られる。
今回のノーベル賞で、地球温暖化に対する研究で、ノーベル物理学賞を受賞する真鍋淑郎上席研究員も、米プリンストン大学の所属で、今後とも日本に帰る気は無いように言う。
ここに引用した教授連中は総て、日本以外の国で活躍している。
岸田新首相が、おざなりに祝意を表するべくオンラインで会話していたが、根本的に研究を自由に、且つ十分な資金提供を行える体制作りの方が緊急ではないか。
経済と名の付く閣僚を 3 ポストも用意する割りには、科学技術は、その 1 つの部署の兼務的に扱われている。之はとりもなおさず、科学軽視と言わざるを得ない。勿論それに呼応して、予算も限定的であることが、日本の頭脳流出を阻止できない大きな原因であることを知るべきだ。
安倍は、アベノミクスと言いながら、最後(第 3 の矢)のイノベーションに対して、全く手も足も出せなかったことは明らかであり、こうした、いい加減な首相に率いられていた閣僚や、官僚たちでは、日本の将来は危ういとしか云いようが無い。
重要な原理を発見した東京理科大学の藤嶋昭教授が、どのような人だとかは知らないが、当面の危険な国である中国の上海理工大学に関係する研究チームを率いて移籍して同大で研究活動を行うという。
折角の日本有利なこの分野の情報やノウハウが、積極的に流出し、中国を利させてしまうのだ。
教授の猛省を促したいが、日本の脆弱な研究体制支援を見限ってしまわれたことに、政府に対する憤りを禁じ得ない。
これが初めての頭脳流出ではないが、このような実績ある研究者が次々に外国(特に中国)に渡る例が続けば、国全体の研究開発力は完全に低迷することは疑う余地がない。
優れた頭脳をいかに引き留めるか、国家レベルでの戦略が問われると結んでいるが、然り、尤もなことだと思う。