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2009.09.22
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■前回の勉強会の中の宿題


■永続価値における 分母の意味とは?

前回のファイナンスの勉強会の中で、DCFによる企業価値算出において、大きくステップは3つあります。

1.将来のCFを見積もること
2.資本コスト(割引率)を確定すること

そして

3・継続価値(ターミナルバリュー)を見積もること

この中で、3番目の永続価値の算出の説明が不十分でした。

特にモデル(=公式)として





WACC- g

g=キャッシュフローの期待成長率
ROIC=新規投資の投下資本利益率=NOPAT÷事業資産残高

という式で示せるとした場合の 分母がいまいち意味不明だということでした。

数学的な意味ではなく、この意味するところです。

上記の式は、キャッシュフローがある一定の成長率gで成長するという過程の場合の式です。

つまり、成長率gで毎年CFが成長する場合が上記です。

そこで当日、質問があったのが

WACC-g

となっているが、WACC<gのケースはないのか? それはなぜか?



一瞬悩んだのですが、上記の式をご覧になっていただいて、

まず、gの意味は、成長率なので、

・CFの成長率が保たれるには、新規投資が必要であり、その新規投資に対する利益率が一定である必要がある
・しかし、一方で長期的に成長率を維持することは不可能
・例えば極端な話t年後のgとした場合に、tを無限大に持っていけば、g→0に近づくと想定できる



継続価値=NOPAT/WACC

に収斂されていくのであります。


■実際のM&Aの現場では

実際には、WACCとgを幅で用意しておき、

例えば…
WACC=5%、7%、9%
それぞれに対して
g=1.5%、2%、2.5%

のような形で幅で企業価値を算出することが多いと思います。

以上になります。

WACC-g<0 になることはないです。







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最終更新日  2009.09.23 03:17:05
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